あさりうどん難民のみなさん、息してますか? 春だというのに丸亀製麵の「あさりうどん」が販売されていないなんて……都心部に住む最大のデメリットの1つと申し上げていいでしょう。
さて、丸亀のあさりうどんを食べていないのにもかかわらず「あさりうどん」の記事ばかり書いている私宛に複数の情報が寄せられました。そう「くら寿司のあさりバターうどんを食べてください!」という内容です。
・あさりのない春
都心部であさりうどんの販売が無くなってから早数年。桜の花もそろそろ散りゆく頃だというのに、私の気持ちはちっとも晴れません。だって、あさりうどんに会えていないのですから。
その寂しさを埋めようと「自作あさりうどん」や「日清の冷凍あさりうどん」も試しました。どちらもなかなかのクオリティではあるんですが、本家を超えているとまでは言えません。
私があさりうどんに求めるのは、一口だけで体中の細胞に染みわたるかのような圧倒的なあさりの旨味。あさり本体も重要なんですが、あの “あさりエキス” を求めているのです。
そんな私のもとに数週間前から「くら寿司であさりバターうどんがやってますよ!」という複数のタレコミが。ただ正直、当初は「どうせ丸亀ほどではないんでしょ~?」とタカをくくっていました。
・マニア中澤
ところが、くら寿司に精通する当サイトの中澤が「くら寿司のうどんはガチ」と力説するではありませんか。中澤によれば「くら寿司は寿司よりもうどんや汁物のクオリティが異常に高い」とのことです。
信頼する中澤がそこまで言うなら……というわけで、くら寿司の期間限定メニュー『あさりバターうどん』を食べてみることにしました。
で、あさりバターうどんは都市型店価格で550円、その他の店舗では490円で販売中。さて、汁物がガチだという くら寿司の『あさりバターうどん』はどんな感じなんでしょう? さっそく食べてみると……
あ、おいしい。
けど……
違う違う、そうじゃ、そうじゃない。
・おいしいけれど
具体的に説明しましょう。まず丼を覆い尽くさんばかりのあさりは素直に高評価。粒自体はさほど大きくありませんが「ケチケチしてない感」は十分に伝わってきました。
また、お出汁自体もとても美味しいです。ただ “あさり” ではなく「カツオの旨味」なんですよねぇ。口をつけた瞬間も後味も、あさりではなくカツオが圧勝しているお出汁なんです。
つまり、くら寿司の『あさりバターうどん』は私に言わせると「具があさりとバターのうどん」といった感じでした。全然悪くないし美味しいんですが「違う違う、そうじゃ、そうじゃない」と言わざるを得ません。
・具があさりうどん
たっぷりのあさりは食べ応えがありましたし、中澤の言う通りお出汁は本当にガチ。くら寿司はこの出汁に相当な自信を持っているのでしょう。ただ「あさりうどん」としては、それが裏目に出ている印象です。いや、美味しいんですけどね。
わかりやすく例えると本家あさりうどんの “あさり度” を10としましょう。自作あさりうどんが7、冷凍あさりうどんが4、くら寿司が1って感じでしょうか。美味しい出汁だけどあさりじゃない、まさに鈴木雅之状態でした。
とはいえ、うどんとしてのクオリティは高いですし、何よりカツオの出汁は美味しいです。丸亀製麺の「あさりうどん」とは別物ですが「くら寿司の汁物はガチ」とご記憶いただければ幸いです。
参考リンク:くら寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.