いやー、時間が経つのは早いものだ。いつの間にかラマダン月も終わり、日本では春が訪れた。

──ラマダン月の終わり間近になると、ムスリムはお菓子づくりに勤しむことが多い。

断食を頑張った自分たちへのご褒美としてはもちろん、「イード・アル=フィトル」の時に来るお客さんをもてなすためである。

今回紹介するのは「Nastar(ナスタル)」というインドネシア風パイナップルタルト。ここインドネシアでは「イード・アル=フィトル」ならではのお菓子だ。

作り方を詳しくは書けないが(自分はどっちかというと食べる側なんで)、もしかしたら花見用のお菓子の参考になるかも?

・チョコッと歴史

ナスタル」とは冒頭でも書いた通り、パイナップルタルトである。もとはオランダから伝えられたもので、名前も実はオランダ語だったり。

普通のタルトと違い、インドネシアの「ナスタル」は小さく可愛らしいボール(?)みたいな形をしていて、中にはパイナップルジャムが入ってる

祝日のときによく食べられ、「祝日と言ったらこれでしょう」と言われるようなお菓子だ。


・ナスタルを作ろう

ということで、ザックリだけど作り方を紹介しよう。まずは生地の材料。


450g 小麦粉
50g コーンスターチ
100g マーガリン
250g バター
150g 粉砂糖
3つ 卵の黄身
大さじ2杯 粉ミルク
ベーキングパウダー


お菓子作ったことないけど、まぁ王道な材料かな? それで中身だけど材料は……


パイナップルジャム

だけ!!!!



市販のパイナップルジャムを使ってもいいし、自作してもいいし、何なら他のジャムも入れてもいいし

今回は自作のパイナップルジャムを使ったよ、健康的だし甘さも調整できるのでめっちゃよき。残ったジャムは後々他の料理に使えるし、何ならそのままつまんでもいいし。もし時間があれば自作するのめっちゃオススメ!


そんで作り方だけど、要約するとこんな感じ。


1. マーガリン、バター、粉砂糖を3分間混ぜ混ぜ


2. 黄身を入れて、まんべんなく混ぜる


3. 小麦粉、粉ミルク、ベーキングパウダーを入れてゆっくり混ぜる


これが生地の作り方。用意できたらパイナップルジャムを入れて可愛く丸める。コツは「可愛く」を意識することだ。

まるまるまる


可愛くまるまる丸めたら、ベーキングパンの上に並べて卵の黄身を表面に塗って、160度のオーブンでいい具合まで焼く。


そしたら美味しい美味しい「ナスタル」の出来上がり! 結構日持ちするのでゆっくり楽しめるよ。



・まとめ

実はうちのお母さん、2週間前から作り置きしてるんだけど、いつも食べようとすると怒られるんだよね。「イードまで待ちなさい」って。まぁ隠れて盗み食いしてるけど。

──外はサク、中はちょうどいいほんのりした甘さ。これなら日本人のお口にも絶対合うと思う。ジャムを手作りして自分好みに調整してもいいし、「ナスタル」じゃなくなるんだけど中身を別のものに代えてもいいし。

とにかくめっちゃんこ美味いので、皆さんもぜひお花見なんかに持っていってみんなと楽しんでくれ!

それじゃ、Sampai Jumpa Lagi!


執筆:アキル
イラスト:いらすとや
Photo:RocketNews24