「なにわ大阪食いだおれ うまいもんまつり」
大阪のコテコテ感を濃縮させたような名称のイベントが、東京の新宿・京王デパートで開催されている。当然ながらそこで販売されるものもコテコテで、お好み焼き、たこ焼き、そして551……。
定番と言えば聞こえはいいが、あまりにも代わり映えしないメンツ。そう思いながらも会場へ足を運んだところ、「え?」となったので報告したい。
何があったのかというと、タイトルでも書いたようにパン屋さんにすごい行列が出来ていたのである。会場は撮影禁止だったので写真はないが、私が訪れたときには551とタメを張るレベルの人がパン屋さんの前で列を作っていた。
まぁ、551の方は整理券などを配布していたから、単純に同じくらい人気とは言い切れない。ただ、それでも十分すごいことである。
なにせ、大阪のグルメ系イベントとはすなわち たこ焼きとお好み焼きと551の祭典。場合によってはイカ焼きが入ったり うどんが入ったりソース焼きそばが入ったりするが、基本的には先の3つ。
いや、行列の規模だけでいえば、551の祭典と言ってもいいかもしれない。それほど、551は出店するたびにとんでもない行列を生み出してきた。
以前の記事でも紹介したように、豚まんを買うのに3時間以上かかったこともあるのだ。
いわば551は大阪グルメ系イベントのキラーコンテンツであり、絶対王者と言ってもいい。その551と(パッと見では)変わらないくらい人が並んでいたら、いやが応でも目を引いてしまう。
気になるパン屋さんの名前は「玉出木村家」。ご存知だろうか? 私は知らなかったのだが、調べると創業は1906年とのこと。てっきり最近できたパン屋さんかと思ったら全然違った。
で、なにぶん初めて聞く名前だったので、何がオススメかもわからない。なので周りをよく見ていたところ、列に並んでいる人がほぼほぼ手にしていたパンがあった。
それが「ヴェネチアーナ」。サイズが大きく、直径はバレーボールくらいありそう。1つ1252円で、ハーフサイズは626円だった。
そのほか、店員さんのオススメに従って、「カスタードクリームパン(237円)」や「マルガリーテン(237円)」というオーストリアのデザートパンも購入。なお、スタッフの方が列をサクサクとさばいてくれたので、並んだ時間は実質5分ほどだった。
家に帰って食べてみたのだが、まず「お!」となったのは「ヴェネチアーナ」がフカフカってこと。こういうタイプのパンって食感的にはザクザクというか、割と硬めのことが多い印象だったが、「ヴェネチアーナ」はそうじゃない。
味的にも、しっかり甘いんだけど、しつこくはない。そのあたりのバランスが絶妙。うん、こりゃ人気あるわ……。
それにしても、コテコテな食文化の影にこんなパンが隠れていたとは知らなかったぞ。
ちなみに、「なにわ大阪食いだおれ うまいもんまつり」は本日3月5日の17時まで。また、「玉出木村家」公式インスタで催事の出店情報が公開されているので、気になる人はフォローしておくといいだろう。現場からは以上です。
・今回ご紹介したイベントの詳細データ
イベント名 なにわ大阪食いだおれ うまいもんまつり
会場 京王百貨店 新宿店7階 大催場
期間 2024年2月29日〜3月5日
時間 10:00~20:00 ※最終日は17:00閉場
参考リンク:PR TIMES、Instagram @tamade_kimuraya
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼いつも食パンを食べるときに使っているお皿に「ヴェネチアーナ」を載せるとこんな感じ
▼外はザクザクだけど、中はフカフカ
▼クリームパン
▼中はクリームたっぷりで、このクリームが濃厚でマジ美味い
▼こちらが「マルガリーテン」。「真ん中にアイスクリームを乗せたら最高」とスタッフの方が教えてくれた