今さら申し上げるまでもなく、ハイテク国家として知られる日本。全てにおいてハイテク先進国では無いのだろうが、それでも決して後進国でもないのだろう。

私自身、漠然と「日本はまあまあ進んでいる方なんだろうな」なんて思っていたのだが、少なくとも配達ロボットに関してはアメリカの方が遥かに先を進んでいるようだ。

・不思議な国、日本

数年前のこと。すかいらーく系列のお店で「ねこ型配膳ロボット」が導入された際、私はちょっとした衝撃を受けた。まさかロボットが料理を運ぶだなんて……! 完全に未来感丸出しである。

今でこそ慣れてしまってはいるものの、それもあって「日本はそれなりにハイテクが進んでいるんだろうな」と今でも思っている。超最先端ではないにせよ、あれを超える衝撃はなかなかあるまい。

一方で「電子マネー」などに関しては、諸外国よりかなり遅れを取っていることも知識として知っている。いまだにFAXが頑張っていることを思えば「ハイテク後進国」という見方も出来るのだろう。不思議な国ですよね、日本って。



・ロスで目撃

さて、ロサンゼルスで見かけた配達ロボットについてである。最初にロボットを見かけたのは、ロス在住の友人が運転していた車中から。夜、歩道をテケテケと進む謎の物体を発見したのだ。

すぐさま友人に「なんじゃありゃ?」と質問したところ「あー、あれね。配達ロボットだよ。ロスの市内では結構走ってるかな? 田舎の方だと見かけないけど」とのことであった。

聞けばロボットのは「Serve(サーブ)」といい、主にフードの配達をしているという。サーブは店の所持品であることもあれば、飲食店がロボット会社に配達を依頼することもあるとのことだ。

しかもサーブは「たまたま見かけた」という頻度ではなく、ちょいちょい街中を走っている。なんならサーブに注目しているのは私だけで、現地の人は少しも珍しがっていなかった。



・未来感すごい

そして明くる日。ハリウッドのあたりを歩いていると、カフェの前でたたずむサーブを発見! しかもタイミング良く店から店員さんが出て来たではないか。

店員さんは手慣れた様子で紙袋をサーブの中にセット。フタ(?)を締めるとサーブがテケテケと動き出した! なんかすごいぞサーブ!! 迷うことなく進んでるぞ、サーブ!


サーブはそれなりの早さで歩道を進み、道路があると内蔵されたカメラで周囲を確認。その後、ササッと道路を横断していた。いや未来感エゲツないな! 普通に仕事してるやん!!

友人によるとサーブは3年ほど前に登場し、今では特に珍しさも感じなくなったらしい。当初は人が遠隔操作するタイプが主流だったようだが、現在はAIによる自動運転型がメインとのことだ。



・壊されたりしないのか?

ところで日本ほど治安が良くないアメリカで、サーブは壊されたりものを盗まれたりしないのだろうか? 実際のところSNSにはサーブにイタズラする動画などが後を絶たないという。

ただ「実際にサーブにイタズラしている現場を見たことは無い」とのことで、現地ではさほど大きな問題にはなっていないようだ。いや、サーブは街に完全に溶け込んでいました。しゅごい。

とにもかくにも実際に「サーブ」を目の当たりにしたら、世界のハイテク化を感じざるを得なかった。近い将来、日本でサーブを見かける日は来るのだろうか? 期待しつつその日を待ちたい。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.