「サブスクはじめました ビール(タンブラー)ハイボール 毎日1杯500円 / 月」
東京駅にあるラーメン屋「どうとんぼり神座(かむくら) グランスタ八重北店」の前で上のPOPを見つけたとき、私は思わず足を止めた。
えーと。これはつまり月額500円で毎日ビールまたはハイボール1杯が無料で飲める……ってことかな!? そういうこと……ですよね? うーん……どういうこと?
どういうことも何も “そのまんま” なのだが、私はしばらく「何か裏があるんじゃないか」と思わずにはいられなかった。
なにせ500円である。何もかもが値上がりしまくっているこのご時世において、あり得ない。
考えられるパターンとしては、500円は登録料みたいなもので、実際は注文のたびにある程度のお金が発生するパターン。
そんなことを思いながら利用してみたところ……
マジで月額500円(税込)で毎日飲める仕様だった。厳密に言うと、ビールをサイズアップする場合は100円が追加でかかる。
もう少し詳しく説明するならば、このサブスク(神座 毎日アルコールプラン)の対象ドリンクはビール(タンブラー)とハイボールで、ビールをジョッキにする場合は毎回100円プラスという感じだ。
タンブラーでOKなら、月額500円の他に何もかからない。なお、その店ではタンブラーの生ビールが350円で、ジョッキが630円。
つまり、ひと月に2回通えば元が取れる計算になる。場所が利用者の多い東京駅ということもあり、ひと月に2回くらい余裕で通える人は結構いるのでは?
さらに恐ろしいのが、サブスクの対象はアルコールだけじゃないってこと。
餃子サブスクもあれば、トッピングサブスクもある。こちらもアルコールと同じように、月額500円で1日1皿(1品)利用できる形。
アルコールと餃子のセットでサブスクにしたら、月額1000円で毎日ビール(orハイボール)と餃子が楽しめるということ。なんと恐ろしい……!
なお、サブスク利用時には他メニューを1品注文しなければならないルールが設けられているが、お得なことには変わりない。
で、私は餃子のサブスクも申し込もうとしたのだが、券売機にはプラス100円で唐揚げに変更できるとある。
じゃあ、今回は餃子サブスクを唐揚げに変更して、餃子は別に単品で注文して、もちろんビールはジョッキ変更で……
とかやってたら、普段の5倍楽しめた。もともと神座のラーメンが好きで結構通っているのだが、やはり飲みまでついてくると格別。
ただ同時に思ったのは、「ここまで行くと怖い」ってこと。サブスクに登録したら最後、「月額料金の500円を払えばあとはタダなんだから飲もう」となるだろう。
つまり、飲まざるを得ない環境に自ら身をおいてしまうことになる。しかも場所が場所だけに、出張などで新幹線を利用するビジネスマンだって多いはずだ。
では、そんな人が神座のアルコールサブスクを利用するとどうなるか? おそらく、何人かは……
出張のたびに神座に寄ってアルコールを摂取 → その1杯で気持ちが緩み車内でワンカップ → ベロベロで商談
──ではなかろうか?
グデングデンでプレゼンしている状況を想像したら思わずニヤけてしまったのだが、自分が当事者だったらシャレにならない。
早い話が、何かが狂いかねないほどお得度が高いサブスクということ。東京駅をよく利用する神座ファンは試してみてくれ。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 グランスタ八重北店
住所 東京都千代田区丸の内1-9-1 グランスタ八重北
時間 11:00~23:00(L.O.22:30)
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
【追記】2023年12月17日 13:40
サブスク利用時のルールについて、一部加筆しました。
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▼ちなみに、私の場合サブスクの登録は店内に貼ってあったQRコードから行った
▼券売機にはサブスク用のボタンがあるからそれを押せばOK。分からなければ店員さんに聞くのがベスト。丁寧に教えてくれるだろう
▼お店は改札の外。グランスタ公式サイト内にはフロアマップがあるので、迷ったらそちらをどうぞ