
2023年11月10日(金)、映画『マーベルズ』が公開される。本作はアベンジャーズ最強のヒーローキャプテン・マーベルを主人公に据えた作品だ。
そのキャプテン・マーベルと強い繋がりを持つのが、サミュエル・L.ジャクソン演じる「ニック・フューリー」だ。今回、長年にわたりニック・フューリーの日本語吹き替えを務める「竹中直人」さんに話を聞くことが出来たのでご覧いただきたい。
・ニック・フューリー歴10年以上
2012年公開の『アベンジャーズ』以来、8作品でニック・フューリーの声優を務めている竹中直人さん(ドラマ・シリーズも含む)。『マーベルズ』では9回目のニック・フューリーを務めたことから、インタビューの話が舞い込んできた。
かねてから竹中さんに聞きたいことがあった私にとって、これは千載一遇のチャンスでは……? というわけで、たっぷり20分間、竹中さんに話を聞いてきたので以下でご報告しよう。
・黒と造形美
──お時間いただきありがとうございます。とても楽しみにしていました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
「はい、よろしくお願いします」
──まず何度も聞かれているかとは思うんですが、そもそも竹中さんはマーベル作品をお好きだったのでしょうか?
「ニック・フューリーの吹き替えのお仕事をいただいてから本格的に観るようになりました。もちろんハルク、スパイダーマンは昔から知っていました。登場するヒーローもみんな魅力的ですね」
──ふむふむ、ヒーローはお好きだったんですね。
「ヒーローは魅力的です。僕にとってのヒーローは黒のイメージがあるんです。幼心に黒いヒーローに惹かれていたのかな? ダークサイドって感じかな……。黒ずくめの造形にはグッと来るものがありましたね」
──黒いヒーローですか。それは少数派かもしれませんね。
「色もそうですが、造形美がたまらないんです。アメコミのヒーローじゃないけれど、ブルース・リーは大好きです。あの身体のラインも髪型も含めて造形物として完璧ですよね。どうしても自分の好みにデザインされたものに惹かれてしまいます」
──なるほど。
「そういう意味でニック・フューリーのスタイルはたまりません。黒のロングコートとアイパッチの造形が僕の中のヒーロー像と重なります。ニック・フューリーは僕にとっては紛れもなくヒーローですね」
・ニック・フューリーの難しさ
──よくわかりました。では次の質問です。竹中さんは俳優・コメディアン・映画監督と様々な顔をお持ちですが、声優ならではの大変さなどはおありですか?
「大変ではないですね(即答)。なぜなら僕は声優という仕事に憧れていましたからね。子供の頃、アメリカのテレビドラマはもちろん吹替で見ていたしね。いつかやってみたい憧れの仕事だったんです。夢のお仕事なので、大変と思った事はありません」
──ふむふむ。
「もちろんニック・フューリーのように長く担当させて頂いたキャラクターはないので、その難しさはありますよね。特に『キャプテン・マーベル』(2019年公開)で若い頃のニック・フューリーを担当したときはとても難しかったです」
──まだニック・フューリーがルーキーだった頃の役ですからね。
「難しかったなぁ。やっぱり僕にとってのニック・フューリーは黒のロングコートにアイパッチのスタイルじゃないと……。それが普通のスーツのニックでしたからね。僕の声で大丈夫かなぁ…って不安はありました」
──なるほどなるほど。
「若いニックと合う声はどの辺の音色なんだろうと必死に考えていました。ただその悩むことが面白いんです。監督と相談しながら徐々に決まっていきましたが、そういう意味では『シークレット・インベージョン』(2023年配信のドラマ・シリーズ)も難しかった」
──拝見しました。あれもトレンチコートのニックではなかったですもんね。
「タートルネックのセーター、毛糸の帽子をかぶっているニック……。あまりにも普段着過ぎて うわ、これは難しいと思いました。黒ずくめのニックと普通のおじさん風のニックでは、声も違うと思うんですよね。いや、正確には声は一緒なんだけれど……いやはや難しかったです」
──竹中さんでも探り探りだった感じでしょうか?
「そうですね。監督には何度か “大丈夫ですか?” と聞きました。初めてニックに声をあてた時もサミュエル本人は声が高いから、僕もやや声を高く出してみたんです。でも監督から、普段の竹中さんの声のままで。と指示を頂きました」
──そうなんですね。そんな試行錯誤があってニックの声を作り上げた感じでしょうか?
「少しは作っているところはあるかもしれないですが、今では僕なりのニックの声になっていると思います。賛否はずっとありますが続投させていただいているということは、いくつかの壁は乗り越えられたのかなって」
・なぜいつも楽しそうなのか?
──よくわかりました。では次の質問をさせてください。私の持論なんですが、何事も本気じゃないと伝わらないと思っているんです。私はライターですが、本気で面白いと思ったもの、本気で美味しいと思ったもの、本気で好きなものじゃないとなかなか読者には響かないなー、と。
「はい」
──そこで何ですが、私から見るに竹中さんは本当に楽しそうにお仕事をされているように見えます。おそらく竹中さんは本気で仕事を楽しまれているんだと、かねてから思っていました。
「あー、それは良かった」
──私的に芸能の世界では、明石家さんまさん、高田純次さん、そして竹中直人さんのお三方なんですよね。もし楽しくお仕事をされている秘訣があれば教えていただけませんか?
「ずいぶんタイプは違うけれど、それは嬉しいな。秘訣ですか、そうだな……。やっぱり俳優でも声優でも “今、目の前にいる人の期待にだけは応えよう” というのはあるかもしれませんね。ただそれだけです」
──ふむふむ。
「期待してくれている人がいると “何かやらなきゃいけない” というプレッシャーもあります。僕自身は自分が面白い人間だとは決して思っていないけれど、多数派ではなく少数派の人間で良いので極々少数の方の期待にはギリギリでも応えたいですね」
──ほうほう。
「圧倒的な人数より、たった1人の人にウケたりするのが好きだって言う感覚かな……。昔、中島らもさんと “100人の中で1人だけが笑ってくれたらそれが最高だよね” という話をしたことがあるんですが、僕の中には今でもそういう感覚があるんです」
──うーん、なるほど。
「僕自身、本当は万人受けする人間じゃないですものね。生前の内田裕也さんに可愛がっていただいたのですが “竹中、お前はメジャーになっちゃダメだよ、お前はマイナーだから良いんだよ”とよく仰っていただきました。その言葉の意味が僕にはよくわかります」
──なるほど~。
「それは映画を監督するときもそうで、そりゃ映画監督としては万人受けする作品にしなくちゃいけないし、数字も獲らなければならない。でも自分が撮りたかった作品を撮って、お客さんが入っていなかったりすると、ちょっと嬉しかったりするんです。この作品を見ようと選んで下さった極一部の人に理解される作品になったとでもいうのかな……」
──ふむふむ。それはマイナーさも含めて色々なことを楽しめるということでしょうか?
「もちろん監督した映画にお客さんがたくさん入ってくれたら、そんなに嬉しい事はないんだけれどね。例えばRCサクセションがまだ3人だった頃、RCを発見して、大切な友達に「RCサクセションって最高だぜ!」ってそっと教える感覚……というのかな? 上手く言えないんだけれどマイナーさに惹かれる人間ではあるんだと思います」
──それが楽しそうにお仕事をされているように見える秘訣なんですかね?
「うーん、仕事はただ一生懸命がむしゃらにやっているだけです。期待に応えたいと思いながらね。あと逆に仕事は全力でやらないとつまらないでしょ? “やりすぎの竹中” って言われていた時期もあったけど、根底には期待に応えたいって気持ちがあったんだと思います」
──期待に応えたいから全力でやる、と。
「周防正行監督の現場で、“監督、これやりすぎじゃないですか?” と聞くと、“いや、竹中直人にやりすぎはない” と仰っていただいた事もあります。この前やっていたドラマも全力でやればやるほど監督が喜ぶので、全力でやるしかないと思って全力でやりました」
──なるほど、上手くまとめられるかはわかりませんが、何となくわかった気がします。では最後に『マーベルズ』について一言いただけますでしょうか?
「今回は3人の最強ヒーローがニックに迫ってきますからね! その3人に振り回されるニックも中々楽しいです! 今まで見たことのないパワーが炸裂! とってもチャーミングで最強に楽しい作品です! 是非映画館で観て下さいね!」
──ありがとうございます。『マーベルズ』にも竹中さんのご活躍にも期待しております!
・浮かび上がったキーワード
まとめるのは非常に難しいが、竹中さんが楽しそうに見える理由を紐解くキーワードは「誰かの期待に応えようとする気持ち」「全力でやること」「マイナーを楽しむこと」などにありそうだ。それにしても竹中さんは、とことんお話いただける大変サービス精神旺盛な方であった。
とにもかくにも、竹中直人さんがニック・フューリー役を務める映画『マーベルズ』は2023年11月10日(金)に公開だ。字幕版も併せ、日本語吹替版もぜひお楽しみにお待ちいただきたい。
参考リンク:マーベルズ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.(c)2023 Marvel.
P.K.サンジュン





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