以前から私(佐藤)はずっと気になっていることがある。男性なら同じように感じたことがある人もいるかもしれない。髭剃り(安全カミソリ)の替刃ってなんであんなに高いの? 4枚刃で4~5個セットが3000円とか4000円とかするんですよ。ネット通販ならもう少し安いんだけど、それにしても高いのです。

そこで替刃の安い、両刃カミソリに挑戦してみることにした。高級シェービングブランド「ミューレ」の商品を買って、実際に髭剃りに挑んでみたところ……市販の替刃が高い理由がわかった。

・両刃カミソリの刃は安い

普段、私が髭剃りの替刃を買うのはドラッグストアである。替刃単体は高いんだけど、髭剃り本体に替刃のついたスターターキットみたいなヤツは結構安いんですよ。おそらく新規の顧客には安く提供して、長く愛用してほしいという狙いがあるのだと思う。

ちなみに電気カミソリは使っていない。以前は使っていたのだが、こまめに手入れしないと壊れるし、その都度充電するのが面倒で、いつの間にか安全カミソリを使うようになった。


さて、「替刃高い問題」に対処するために、伊勢丹新宿店にやってきた。ここのメンズ館に行けば、良いカミソリを売っているに違いないと思ったからだ。


メンズ館1階の男性化粧品売り場に行ってみると、ドラッグストアでは取り扱っていない類の高級カミソリが販売していた。購入した商品は、ドイツのシェービングブランド「ミューレ」の両刃カミソリだ。このカミソリは、髭だけでなく腕や脚などの毛も剃ることができる「コンパニオン」(税別6900円)というモデルだ。


一緒に、替刃を20枚購入した。替刃は20枚でなんと税別1000円! 安い!! これなら髭剃りにかかるコストを抑えられるかも!?



この両刃カミソリはステンレススチールでできており、重量は約77グラム。手に持つとほど良い重量感がある。普段使っているプラスチック製のカミソリとは、手ざわりが全然違う。柄に施された、指紋をイメージした模様もいい感じだ。


柄の部分を回すとヘッドを取り外すことができる。


ヘッドにカミソリを挟んで固定するのである。こういう工具みたいな感じがいいね。


ヘッドを柄に戻して、しっかり締めて準備完了。



ということで、実際に剃ってみよう。本来はお湯で濡らしたタオルで髭を蒸すべきなのだが、編集部でのトライなのでその段取りは省く。口ヒゲを全剃りしてみようか


シェービングクリームを塗って、いざトライ!


剃り始めてすぐに気づいた。思ったよりも上手く剃れない。というのは、普段4枚刃のカミソリを使っているので、1枚しか刃のない両刃カミソリだと扱いにくいのである。

説明書によると、肌に対してカミソリの角度を30度にして、ゆっくり動かすと剃れるとのことだけど、その30度がよくわからない。裏を返すと、4枚刃は角度を問わずよく剃れるのである。当たり前だけど、刃が1枚と4枚とでは、剃れ方が約4倍違うと言ってもいいだろう。


そうか! 4枚刃や5枚刃はメーカーが培った技術が詰まっていて、カンタンに剃ることができるから値段も高いんだな。と妙に納得した。そして、顔剃りを仕事にする理容師さんの技術の高さについても、思いをめぐらした次第である。

両刃カミソリで上手く髭を剃るには、それなりのテクニックを習得する必要がありそうだ。これはこれで、挑み甲斐があるな。



ということで、一応何とか剃り終えたけど、髭を蒸らさずにシェービングクリームをテキトーに塗ったから口周りがヒリヒリする。カミソリ負けしてしまったらしい……


なお、このカミソリの刃は5回(もしくは5日)での交換が目安となっている。それからサビつきやすいので、吊るすなどして乾かすようにしなければいけない。刃の管理については、市販の安全カミソリと同じである。

次はしっかりと下準備をして髭剃りに臨むと共に、両刃カミソリをしっかり扱えるようになりたいと思う。いつか両刃カミソリを自在に操るヒゲマスターになるぞ!

参考リンク:ミューレ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24