「宮本むなし」をご存じだろうか? 関西・東海で店舗を展開する定食チェーンである。1度聞いたら忘れることができない特徴的な名前のお店で、私(佐藤)も関西方面を訪ねる際に何度もその名を目にしていた。

これまで利用したことはなかったのだが、最近滋賀県に出かけた際に訪ねるチャンスを得た。そして実際に利用してみたら、ご飯のおかわり自由も含めてかなりよかった! 改めて都内に進出してほしい!!

・「むなし」の由来

宮本むなしは、以前東京に本社のあった外食企業「UG・宇都宮」が兵庫県尼崎市に「めしや宮本むなし」1号店をオープンしている。一時は首都圏にも店舗が存在したものの、現在は全店撤退。2016年にサトレストランシステムズの子会社(M & Sフードサービス株式会社)となり、大阪・兵庫・京都・滋賀・愛知で店舗を運営している。

私が訪ねたのは滋賀県唯一の店舗、大津市のJR石山駅前店である。


ちなみに「宮本むなし」という名前は、創業者の息子さんが幼い頃に「宮本武蔵」と上手く言えなかったことに由来しているそうだ。そんな背景を知ると、なんだかかわいい名前に思えてくる。


・ご飯おかわり自由!

さて、むなしは「熱いぞ! ひとり飯」をコンセプトにしている。今は個食の時代、ひとりの食事を応援したいという気概の表れだろう。気軽に利用できるお店づくりを目指しているそうだ。から揚げ・ハンバーグ・生姜焼きなど定番の定食メニューが揃っており、1番の売りは自家製タルタルのチキン南蛮定食である。


から揚げ4個で税込860円。ライバル「やよい軒」と鶏肉の形状は異なるものの、同一価格である。


これが定食です。ご飯にチキン南蛮、それからプラス税込200円でみそ汁を豚汁に変更した。


まず言いたいのは、ご飯が美味しいということだ。なんだかんだ言って、定食屋の主役はご飯である。


定食屋にとって当たり前かもしれないけど、大前提としてご飯と汁物である程度の満足感が得られるかどうかで、そのお店の良し悪しは決まると思う。むなしはご飯がウマい時点で安心できる。


続いて豚汁。味は悪くないけど、プラス200円の価値に見合うかと考えると、ちょっと難しいところ。というのも、200円もするなら、せめて器を大きくしてほしいかな。もうひとまわり大きな椀なら、200円の価値に値すると思うのだが……。


メインディッシュのチキン南蛮がコレ。むなし自ら「看板メニュー」と称するだけあって、味はバツグンにイイ! 揚げ立てのから揚げを南蛮酢に浸して、タルタルソースをたっぷりとかけている。


チキン南蛮といえば、時々タルタルソースに依存するものに出くわすことがある。ゆで卵とマヨネーズに頼り切った品に当たることがあるけど、これは南蛮酢の味が強くて甘酸っぱさが際立っているところが良い。タルタルなしでも行けるのでは? とさえ思う。酸味がやたらと食欲をそそる。


から揚げ1個でご飯一膳、余裕で食える美味しさだ。ってことで、一膳目を即完食してしまった。ありがたいことに、ここはご飯おかわり自由! なので、茶碗を持ってご飯マシンへ。


あれ? このマシンはもしや……。やよい軒のごはんおかわりロボと同じものじゃないですか。こんなところで同じマシンに出会うとは驚きだ。

使い方はカンタン、マシン中央のくぼみの部分にお茶碗を置き……。


ひと口・小盛・普通・大盛のいずれかのボタンを押すだけ。すると、ボタボタボタとアツアツのご飯が投下される。


そして食事再開! 熱いひとり飯を堪能しようぞ!


味も量も申し分なく、また接客のホスピタリティも高い。総じて満足度の高い食事を楽しむことができた。都内から撤退してしまったのが本当に惜しい。改めて東京に進出してほしいと願っている。そして、ライバルのやよい軒と切磋琢磨して、よりよいサービスを提供してくれることに期待している。


・今回訪問した店舗の情報

店名 定食屋 宮本むなし JR石山駅前店
住所 滋賀県大津市粟津町4-9 石山ステーションプラザ1F右
時間 7:00~24:00

参考リンク:宮本むなし日経新聞
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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