「こりゃあ、やよい軒の楽しみ方が変わるね。少なくとも、楽しみ方のバリエーションが増えることは間違いなさそう。結果的に、ご飯が進みまくるはず。すなわち、このサービスは白米おかわりブースターであり、ダイエッターデストロイヤーとも言えるのではないかな?」

──以上、私がやよい軒の『だし無料サービス』を試した率直な感想である。ご存知だっただろうか? 『だし無料サービスがスタートしていたことを。最近はじまったものだから、「今はじめて知った!」という人もいるかと思う。

そのような人に対して言いたいことは……


特にない


というか、重要なことはすでに伝えてしまった。やよい軒を愛する人ならば、「だし無料」がどれだけ価値のあるサービスなのか、いちいち書かなくてもお察しかと思う。ただ念のため、やよい軒に馴染みが無い方もいるだろうから、基本的なところから説明しておきたい。


まず、やよい軒で定食・朝定を頼んだら基本的にご飯がおかわり自由(一部店舗をのぞく)。このシステムはやよい軒の生命線であり、コロナ禍でも「ごはんおかわりロボ」を導入するという奇策により維持されている。


そして漬物も無料。ここ最近は卓上に漬物容器が置かれている光景を見かけなくなったものの、店員さんに申告すればおかわりできる。店によっては料理提供のタイミングで漬物容器ごと登場したりするが、とにかく漬物は今も無料だ。


そこに今回加わっただし無料は、最後の1ピースと言えるかもしれない。それほどに、今まであったサービスにぴったりとハマっている。「だし茶漬けも楽しめる」という気持ちがご飯のおかわりを促進し、同時に漬物のポテンシャルを解放するのだから。多くの人にとって、ありがたいサービスとなるはずだ。


ただ、「だし茶漬けよりほうじ茶のお茶漬けの方が好き」って人にとっては、そこまで意味がないかもしれない。なにせ、やよい軒では以前からほうじ茶が無料であり、それを利用すれば今も変わらずにお茶漬けを楽しめる。

したがって「だし、別にいらないっす」というほうじ茶派もいるだろうが、やはりほうじ茶の茶漬けとだし茶漬けは違う。お茶漬けにはだしが一番……という私のような人間は少なくないはずだ。


・ご飯と漬物とだしで完成しているから

それはさておき、無料だしの導入により起こる嬉しい変化の1つはおかずを自由に動かせることだろう。


たとえば、今まではメインを張っていた魚をだし茶漬けのサブとして扱ったり、おかずがなくてもご飯が進むから定食の肉類はビールのつまみにしたり、期間限定のうなぎはひつまぶしに……と、アレンジの幅は大きく広がる。特に、「やよい軒に行ったら必ずご飯を何杯か食べる」という人にとっては、おかわりのたびに違う味を楽しめるのだからメリットが大きい。

次の一杯は、口の中をリフレッシュさせるためにだし茶漬け&漬物だけで行くか、あるいはおかずと合わせてマリアージュを楽しむか……。うれしい悩みが増えそうだ。

参考リンク:やよい軒「だしサービス」
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼店舗により異なるかもしれないが、だしはポットに入れられていた。

▼これさえあれば、おかずいらないかも。