
京都の定番土産といえば「八ツ橋」。おそらく誰もが1度は口にしたことのある和菓子だろう。パリパリ食感の “焼き” はもちろん、モチモチ食感の “生” も人気である。
八ツ橋の名店「井筒八ッ橋本舗」では、一風変わった生八ツ橋がヒッソリと販売されているらしい。どうやら生八ツ橋の製造過程で出る “切れ端” 部分を格安にて提供している模様。
知る人ぞ知る人気商品だそうなので、製造販売元の工場直売所を訪れてみることにした。
・井筒八ッ橋本舗の工場直売所に行ってみる
まずやってきたのが京都・嵐山のエリアに位置する「有栖川(ありすがわ)駅」。ここから徒歩数分のところに店を構えているとのことだが、周辺は閑静な住宅街が広がっている。観光客で賑わう雰囲気はほとんどないと言っていいだろう。
マジで工場直売所はあるのかと少しばかり疑問に思いつつ、あらかじめ調べておいた店舗マップのとおりに歩いていくと……
工場らしき建物が視界に入った。敷地の前にのぼり旗や立て看板が設置されているし、工場のすぐ隣には売店が見受けられる。……ここで間違いない。本当に住宅街のド真ん中にあるとは、ちょっとドキドキしながら探索できておもしろかった。
というわけで「井筒八ッ橋本舗 嵯峨野(さがの)店」に到着。こじんまりとした店内ではあるものの、八ツ橋の老舗だけあってラインナップはかなり豊富。物色しているとレジ前に『なま八ッ橋の切れはし』と書かれたポップを発見。
パッケージは展示されておらず、ポップだけがそっと掲げられている。ひと袋350グラム入りで270円(税込)らしい。容量と金額を見るとかなりお得のようだが、いったいどんな見た目をしているのだろう。
店員さんに注文してみたところ、ショーケースの裏側からパック詰めされた『なま八ッ橋の切れはし』を取り出してくれた。パッと見た瞬間、その衝撃のビジュアルに思わず言葉を失う。圧倒されながらも会計を済ませると、さっそく持ち帰り食べてみることにした。
・からあげにそっくりな山盛り生八ツ橋
こちらが密かに人気の『なま八ッ橋の切れはし』である。ウネウネとした形状や色合いからして、鶏もも肉にそっくりではないだろうか……モツ煮にも似ているかもしれない。想像していた生八ツ橋をはるかに超えるルックスだ。
とりあえずお皿に移してみたところ、いつの間にか “からあげの山盛り” が完成。
むろん、からあげではなく生八ツ橋の切れ端なのだが、ご飯と味噌汁を追加すれば完全にからあげ定食のできあがりである。そう言えるくらいインパクトが強い。
試しにお箸でつまんでみると、これまたクネクネとしていて一枚一枚が超ロング。むかしの駄菓子屋さんにこういうお菓子があったような気もする……。
最長約27センチのものを発見したときはテンションが上がった。食べ始める前でも結構楽しめるのがポイント。
ちなみに、井筒八ッ橋本舗の定番商品『井筒のなま八ッ橋』と比べてみたらこんな感じ。うねるようにギュッと圧縮された「切れ端」に対して、スラリと伸びた「定番の生八ツ橋」。見栄えは後者のほうがいいと思うが、肝心の味についてはどうだろうか。
・それぞれを食べ比べてみた
まずは『なま八ッ橋の切れはし』を味わってみる。甘くてちょっぴりスパイシーなニッキの香りがふわりと漂う。ひと口頬張ってみたところ、かなりモチモチとしていて歯ごたえは抜群。
きな粉がヤバイくらいタップリで香ばしくクセになるおいしさだ。ただ少し口の中がパサつくため、食べる際はドリンクを用意したほうがいいかもしれない。アウトレット的な立ち位置の “切れ端” だが、思っていたよりも数倍ウマくてちょっと感動している。
もう一方の『井筒のなま八ッ橋』をいただいてみよう。こちらもニッキの香りは素晴らしく、どことなく上品な味わいが感じられる。しっとり柔らかく食べやすいのが特徴的。まさに京都名物の “ザ・生八ツ橋” といった食べごたえでモチロンおいしい。
やはり個人的には『なま八ッ橋の切れはし』のほうが好き。見た目や味はパンチが効いていて最高だし、安くてボリューミーなところも気に入った。ひとつだけ気になる点を挙げるとすれば、それは「消費期限」が極端に短いということ。
工場直売所の店員さんいわく、消費期限は購入日の翌日までとのことだった。とはいえ、2日間で食べきれない量ではないと思うし、なによりおいしいからペロリと平らげてしまうことだろう。
読者のみなさんも京都を訪れる機会があったら、ぜひゲットして味わってみてほしい。いちど食べたらヤミツキになること間違いなしの一品だぞ。
・今回ご紹介したお店の詳細データ
店名 井筒八ッ橋本舗 嵯峨野店
住所 京都府京都市右京区嵯峨野清水町15
時間 8:30〜17:30
休日 年中無休
古沢崇道













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