ちょっと前までは福袋といえは正月の風物詩だったのに、ここ数年は「夏にも福袋売っちゃおうぜ」という空気に日本全体が染まりつつあるような気がする。たとえば大阪王将。

“夏福袋のビッグウェーブ” に乗る気満々なのか、「夏の超ジャンボ福袋」を今年2023年の6月に売り始めたと思ったら、最近もまた別の福袋を何種類か売り出していた。その中の1つが、『おいしい! フードロス削減エコ福袋』である。

・『おいしい! フードロス削減エコ福袋』とは

『おいしい! フードロス削減エコ福袋』の価格は3980円(送料無料)で、公式サイトによると中身は6190円分とのこと。余裕で元が取れる点も魅力だが、それよりなにより気になるのは “フードロス削減” の部分。

身も蓋もない言い方をすれば、「あまっている商品を詰めた福袋」ってことになるだろう。では大阪王将では一体何があまっているのだろう? そして、あまってるということはあまり美味しくないのだろうか? 

公式サイトには「人気がありすぎて倉庫で幅をきかせちゃっている」と記載されており、人気があるからこその在庫なんですよってことが強調されている。しかし、それがなんだかフォローのように見えなくもない

さらにだ。商品の正式名称をもう1度見てほしい。『おいしい! フードロス削減エコ福袋』である。商品名に “おいしい!” をわざわざ付ける意味って……これもフォローか!?

ということはもしかして、「この味だったら在庫になるわ(笑)」という福袋だったりして……と邪推が止まらなくなったので、『おいしい! フードロス削減エコ福袋』を1つ注文。その数日後、届いたダンボールを開封してみた。


・妙にリアル

中身を見てまず気になったのは「もっちり中華おこわ」。私は過去に何度も大阪王将の福袋を購入しており、その経験上ほぼす全てに大量のチャーハンが詰まっていた。


なんならチャーハンは大阪王将福袋の代名詞と言ってもいいだろうが、『フードロス削減エコ福袋』ではご飯ものの主役が「もっちり中華おこわ」なのだ。


普段は大エース・チャーハンの影に隠れているだろう「もっちり中華おこわ」。それがメインを張っている時点で、“フードロス” ってのが妙にリアルに感じられる。

たしかに、大阪王将でご飯系の冷凍食品を買うってなったら、大体チャーハンだろうしな……。



それから、もう1つ気になったのがこちら。


普通の餃子かと思いきや、「海老と春雨の餃子」。大阪王将で餃子と言えば肉餃子なので、この餃子が『フードロス削減エコ福袋』に入っているのもまたリアルだ。

ただし、福袋に入っているもの全てが “あまり聞かない商品” ってわけではない。普通にから揚げとかも入っているぞ。いちおうラインナップを以下に記載しておこう。


【『おいしい! フードロス削減エコ福袋』の中身】

・海老と春雨の餃子12個入(1袋180g)× 1
・豚の旨味溢れる肉焼売6個(1袋210g)× 2
・若鶏のから揚げ(1袋400g)× 1
・もっちり中華おこわ(1袋180g)× 2
・エビ塩チャーハン(1袋220g) × 1


中身の一覧を確認しながら「こういうタイプの福袋は大阪王将で珍しいな〜」と感じていたが、逆に言うと未知の商品が多くてテンションが上がる

その代表である「中華おこわ」をさっそく食べてみることに。調理はレンチンでもできるぞ。


で、結論から言うとこれが笑っちゃうくらい美味かったのだ。オーソドックスと言えばオーソドックスな中華おこわなのだが、モチモチ感といい、全体的なコクといい、ちょうどいいところを突いてくるような味と言おうか。

これはもしかしたら、看板商品のチャーハンより上かも……と思うほどだった。大阪王将の冷凍チャーハンは自炊へのモチベーションをゼロにするくらいレベルが高いが、「中華おこわ」はそれよりも一般ウケしそうな気がする。



なるほど。この体験こそ福袋の醍醐味だろう。普段買わないようなものを試して、「もっと早く出会いたかった〜」という気持ちにさせられたのだから。

そういう意味で、『おいしい! フードロス削減エコ福袋』こそ実は王道の福袋と言えるかもしれない。しかも、商品名のとおりフードロス削減になるのだから理想的である。

ちなみに、『おいしい! フードロス削減エコ福袋』は2023年8月31日9時59分59秒までの販売。31日の10時になったら買えないので、気になる人はそれまでにどうぞ。

参考リンク:大阪王将公式通販「おいしい!フードロス削減エコ福袋
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼から揚げはこんな感じ。写真は一部でまだ大量にあるぞ

▼何度も言うが、中華おこわマジで美味かった……。