タイのバーガーキングが世界でバズっている。2023年7月9日に発売された「リアルチーズバーガー」がぶっ飛びすぎていたためだ。
ところで、あなたはチーズバーガーと聞くとどういったものを想像するだろうか。思い浮かべてみてくれ。バンズの間には何が挟まってる? まず、パティ、チーズ、ピクルスでしょ? レタス、トマト、タマネギも入ってればちょっとゴージャス。
「リアルチーズバーガー」はそんなチーズバーガーの概念に一石を投じたと言えるだろう。なぜならば……
・マジでチーズしか入ってない
タイのバーガーキングが発表したリアルチーズバーガーの具はチーズのみだったのである。おっと、早とちりするなよ。チーズだけだからってペラペラなわけじゃないぞ。むしろ、その逆。なんたってチーズが20枚入ってるんだからな。
「これはジョークではない。本物だ」とFacebookに投稿したタイのバーガーキング。その言葉通り、リアルチーズバーガーは7月13日まで販売され、試食動画も量産されるくらい話題になっていた。
・日本でも食べられるか
チーズ好きの私としては味が気になっていたのだがタイだしな。と、食べるのは諦めていたのだが、ちょっと待てよ? これ、日本のバーガーキングでも再現できるのではないだろうか。
バーガーキングと言えばトッピングができることで知られている。そして、そのトッピングの中にはチーズもあるのだ。そこで検証のため、最寄りのバーガーキングである東新宿店に行ってみた。
・20枚はトッピングできない?
注文がタッチパネル形式であるこの店。メニューからワッパー単品を選択して確認をタップすると、選択メニューに表示されたワッパーの下に「トッピング追加」の項目がある。トッピング追加をタップすると有料追加の画面が表示された。
まずは、トッピング抜きの項目で全選択してみる。よしよし、全抜きは可能なようだ。だがしかし、トッピングでチェダーチーズを選択してみたところ……ファッ!?
1枚しかトッピングできねェェェエエエ!
念のため、店員さんに確認してみたがやはり1枚しかトッピングできないとのこと。トッピングしようと思ったことがないから知らんかった……。
・念のため口頭注文の店へ
いや、まだ諦めるのは早い。タッチパネル注文の店舗は対応してないだけかもしれないからである。そこで念には念を入れ、店員さんに口頭で注文するスタイルの店に行ってみた。
注文が進んだ後に無理を言う形になってしまうのも気まずいので、まず「チーズ20枚トッピングってできたりしますか?」と確認してみると「できる」との答え。キターーーー! ワッパーを全抜き・チーズ20枚トッピングで注文してみたところ……
レジの表示がヤバイことになった。
ワッパーの下に続くチェダーチーズの行列はまるでバグっているみたいである。こんなレジ表示初めてや! 密かにテンションが上がるのを抑えながら支払いを済ませると、店員さんがレシートをくれたのだが……なっっっっが!
バーガーキングと思えないレベルの長さのレシートに再びテンションが上がる。スシローかよ!!
失礼。テンションが上がりすぎて、バーガーキングの記事なのにスシローに行きまくってる人しか分からない話をしてしまった。さて置き、晴れてリアルチーズバーガーをゲット。ありがとうございましたァッ!
・味やいかに
包み紙には「20」と書かれている。この表記も初めて見た。1つ1つのことが全て新鮮に感じる。そんな包み紙を開けてみたところ……
バンズからあふれ出すかのようなチェダーチーズ。黄色一色の具が異彩を放つ一方、綺麗に並べられていたタイのリアルチーズバーガーのFacebook画像よりも嵩が少なく見える。本当に20枚入っているのだろうか? だがしかし、食べてみると……
こりゃ20枚だわ。
中のチーズが合体してチーズのパティ状態。もはやスライスチーズではない。あと、喉に詰まる。
しかしながら、その圧倒的なチーズ臭さはまさしく私が求めていたもの。一口食べるだけで胸がいっぱいになる。二口食べたら、食べきることの厳しさが分かる。三口食べたらもういらなくなる。チーズの圧がヤベェェェエエエ!
最終的にバンズの甘みと香ばしさがめちゃくちゃウマく感じるようになったことを追記しておきたい。パン最高。
・実は安い
というわけで、リアルチーズバーガーは日本のバーガーキングのトッピングで再現可能なことが判明。かかった金額は税込み1590円であった。
タイのバーガーキングのFacebook投稿によると、特別販売されたリアルチーズバーガーは109バーツ。2023年7月19日現在1バーツは約4.08円だから大体444円である。ちなみに、チーズバーガーは129バーツ。
すなわち、リアルチーズバーガーはかなり安い価格設定だったということが分かるだろう。ネタ的なインパクトだけじゃなくちゃんと価格もお得になっているところにタイのバーガーキングの姿勢が垣間見えた気がした。食べたいかどうかはともかく。
参考リンク:Burger King Thailand
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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