先日、近所のスーパーで普通に買い物をしていたら、プリンのコーナーで興味深い商品を見つけた。出雲ファームの「ピュアプリン」なるものだ。
ビジュアルはどう見ても卵。ケースすらも全力で卵感を演出している。しかし、この手の商品というのは、往々にしてビジュアルとは全く違う実態を隠しており、そこから生じるサプライズ感を武器にしていることが多い。意外性というヤツだ。
この「ピュアプリン」もその類ではなかろうか? 原料が鶏卵と塩だけなので、その可能性は鶏卵と塩ができる範囲内に限られるが、それでも世の理を超えた驚きが待っている可能性にベットしていきたい。行くぜ……!!
・卵
卵でした。
それが結論だ。マジで卵だった。食感的にはプリンだが、味は完全に茹で卵だった。卵黄と卵白の両方の味もしっかり検知できた。こいつは心底 卵だ。
ビジュアルから全身全霊で卵感を出している「ピュアプリン」は、この世の何よりも正直だった。まあでも面白かったので、どんなものか紹介する。
・鶏卵
箱の表に「たまご100%」とあるとおり、裏の成分表でも原材料名のトップは鶏卵。次点に塩が来ているのみ。
底までガチに卵用なケースを開けると……
見事に卵が3個。そしてカラメルソースが3袋。外見から生卵と区別するのは困難だろう。殻のどこにもヒビや穴等の破損は無く、完全に卵なビジュアルだ。
蓋の裏側には食べ方が記載されている。半分に割ってカラメルソースをかけて食べるもよう。
・卵味
殻を割ると
全体が黄色。撹拌(かくはん)の後に加熱されたであろうことがわかる。
ハードボイルドな茹で卵とは違い、プルプルしている。質感は完全にプリンだ。
生卵は殻を割らずとも、激しくシェイクしたら中身を混ぜることができる。そこから上手いことやってプリン的な状態に仕上げたのだろう。
ためしに何もつけずに食べてみたところ、プルプルしているだけで、味は完全に茹で卵のそれだった。デフォルトで塩味がついている。原材料に塩が含まれていたことから、塩水で茹でたのではなかろうか。
ビジュアル的には全体が黄色くなっていることから、それなりに卵黄と卵白が混ざり合っているように見える。
だが、味の面では卵黄の風味が強い部分と、卵白の風味が強い部分が存在する。完全に均一に撹拌されているというわけではなさそうだ。
質感がプルプルでプリンみが強いのに対し、味は完全に塩気の効いた茹で卵ということで、ビジュアルから想像する風味と差があるのが面白い。
カラメルソースをかけて食べてみると、食感のおかげで6割くらいプリンって感じ。残り4割は、風味からストレートに茹で卵 + カラメルソースって感じ。
ということで、一般的に「プリン」と聞いて期待するであろうカスタードプディングとは、だいぶ違うものだ。
そこを期待して買うと、期待外れな印象を持たれるリスクを抱えている気がするが、発想としては非常に面白い商品だと思った。
冷蔵庫の卵コーナーの生卵を、全部こいつに入れ替えておくプランクとかやったら楽しそうじゃねって。怒られるかな。
参考リンク:ピュアプリン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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▼仕入れ担当が冒険したのか、普通に近所のスーパーに売られていた。お値段429円。