卓上に本を立てたり、本棚の仕切りとして使うのに便利なL字型のブックスタンド。手軽なため家中あちこちにある人も多いだろうが、冊数が少ないときや、あいだの本を引き抜いたときにバッターンと倒れるイライラったらない。

「もうちっと根性出せや……!!」と言いたくなるが、そんな不満を解決するアイディアグッズを発見した。雑誌GetNaviの「文房具総選挙2023」でも大賞を受賞した『1冊でも倒れないブックスタンド』だ。


・リヒトラブ『1冊でも倒れないブックスタンド』(税抜1000円)

この製品、203mm × 120mm × 122mmのL字のスタンドに爪のようなものがついた不思議な形状をしている。

爪はピアノの鍵盤のように、パタパタと軽い力で動く。


そこに本を差し込むと、なんと本の厚みに応じて爪が持ち上がり……


1冊でも本が倒れなーい!!!!


両側の爪がストッパーになることで、左右から本を支えてくれるのだ。


複数冊の本を並べているときも同様で、本を抜き取った瞬間に爪が元の形状に戻ってストッパーになるので……


両脇の本が倒れなーい!!!!



厚い本を抜き取った瞬間のバタバタッ → ズリッ → ムキーッ!! というストレスから解放される。

なにが優秀かといえば「厚くても」「薄くても」挟めることだ。厚みの違うさまざまなものを、ヒョイッと立てかけられる。

たとえば厚さの異なるDVDやゲームソフトはもちろん……


タブレット端末を並べたり……


なんとノートのような薄い冊子まで……


立つ! 趣味の「薄い本」をたくさん持っている人にもいいと思う。


製品は連結可能なので、横にどこまでも延ばしていける。また、底面の滑り止めがかなり優秀で、本の重みで本体がズレてしまうことがほとんどない。一度置くと、移動が難しいほど卓上にピタッと留まってくれる。

今回の製品は文庫サイズ、新書サイズ、A5サイズまでが推奨なので、雑誌のような大きなものは不安定になる。

また、クリアファイルのようなクタクタした感触のものは挟めない。けれど、新書サイズで板状のものなら、実に多くのものに対応する。



・バリエーション展開に期待

商品は実売価格1000円弱という、とても手頃な価格で販売されている。素材のハイインパクトポリスチレンは軽量で強度があり、扱いやすいのも長所だ。

ただ、そのぶん少々チープなプラスチックの印象を与え、カラーバリエーションのなさも相まって、インテリアとしてのデザイン性にはやや欠ける。

本を並べてしまえば背面や底面はほとんど見えないのだが、たとえばこだわりのオーディオルームとか重厚な書斎のデスクといった、スタイリッシュな雰囲気を演出したいシーンには向かないように感じられる。

今後、シックな暗色のカラー展開や素材違いの上位モデルなど、バリエーションが出てくればさらに使い勝手がよいのではないだろうか。

個人的には本がないときでもきれいに見えるよう、爪の裏側部分がなんらかのパーツでカバーされれば最高。

いずれにしても読みかけの本や参考書など、何度も出し入れしたいものを机に置くならぴったり。デスク周りの快適化にいかがだろうか。


参考リンク:株式会社リヒトラブGetNavi web
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.