高速道路のサービスエリア等に設置されているゴミ箱は、エリア内で出たゴミを捨てるのが基本とされている。もしくは移動中に出たゴミを次のサービスエリアで捨てるくらいなら問題にならないだろう。あのゴミ箱のおかげで快適にドライブできていると言っても過言ではない。

先日、九州自動車道の「基山PA(上り線)」に立ち寄り、トイレついでにゴミを捨てようと思ったらゴミ箱が見当たらず。看板曰く、トイレ前の美化改善のためゴミ箱位置を変更したらしい。そうですかってことで、案内された場所に行くと……かなり進化したゴミ箱が設置されていたでござる!

・基山パーキングエリアのゴミ箱

基山パーキングエリアに到着したのは23時過ぎ。フードコートやスタバも閉店していたので、トイレ休憩をしつつ、セブンでコーヒーでも買ってから車に戻ろうとしたら……すれ違ったカップルから「ゴミ箱が進化していたね」という会話が聞こえてきた。な、何だって。

SAやPAのゴミ箱といえば、だいたいどこも同じやつである。燃えるゴミ・燃えないゴミ・缶・ビン・ペットボトルが横一列に並んだやつだ。さっきトイレに行った時は気づかなかったが、もしかしたら何か変わった仕掛けがあるのかも。ついでにゴミも捨てておくか。

ってことで雨の中、ゴミ箱を求めてふたたびトイレの前まで行くと……冒頭で紹介した「ゴミ箱位置を変更しました」という看板を発見。なるほど、トイレ前にゴミ箱がなかったから気がつかなかったようだ。案内によると、トイレの裏手にゴミ箱があるらしい。

駐車場から少し離れているのは不便。とはいえ「トイレ前の美化改善」が理由なら仕方ない。高速道路外から持ち込まれるゴミ(家庭ゴミ・事業系ゴミ等)を持ち込む人や不法投棄など、休憩施設のゴミ問題は割と深刻だと言われている。さて……


ゴミ箱エリアについた。

なるほど、ゴミ箱が建物に埋め込まれていてスッキリしている。進化……なのだろうか。「家庭ゴミや事業系ゴミの持ち込みは禁止・ゴミ削減、分別回収にご協力ください」とのこと。

もう少し近づいてみると「進化」と言っていた意味が分かった。センサーに手をかざすとフタの開け閉めができるゴミ箱だったのだ。スマートでかっこいいし衛生的だと言える。

なんでも基山PAはゴミ箱のスマート化システムを導入しているらしい。端的に言うと、ゴミ箱とゴミ集積所を一体化させたってこと。通常、ゴミ箱は繁忙期になると回収作業が間に合わずゴミがあふれてしまったり、逆に平時はゴミが少なく回収作業が無駄になったりしていたそうだ。

ゴミ集積所と一体化したことでゴミがあふれることがなくなり回収の手間も省ける。基山PAは九州自動車道で最も通行台数が多い区間に位置し、同自動車道の中で最も規模の大きいPAなので、清潔な環境を維持するために必要な進化を遂げたのだろう。

使いやすいのは利用者にとっても嬉しいこと。今後同じような工夫は各地で見られるかもしれませんね。そんなわけで、現場からは以上です!


参考リンク:基山パーキングエリア(上り線)
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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