九州のアイスクリームといえば? そう聞かれたら最多投票を獲得するのは竹下製菓(佐賀県)のブラックモンブランで決まりだろう。2023年5月現在、コメダ珈琲店とコラボしているように、もはや知名度は全国区。九州ではすでに泣く子も黙る存在なので当然だ。

ただ、ブラックモンブランだけじゃないのが竹下製菓のスゴいところ。実は隠れた4番打者が存在していて「トラキチ君」がそう。九州出身者なら大体好きなはずで、これがまたウマいのである!!

・猛虎イズムを感じるトラキチ君

竹下製菓のアイスにもいろいろあるが、ブラックモンブランと並んでメインを張る存在のトラキチ君。130円という価格ながら(昔はもっと安かった)ウマいのは当然として、なんと言ってもその魅力は……

甲子園の外野席にいそうなキャラ……そこはかとなく阪神のマスコット「トラッキー」っぽさもあって猛虎イズムを感じるところじゃなかろうか。記憶をたどっても30年以上前から変わっていないから、その人気の高さがうかがえる。守りたい、この笑顔。


・老若男女が食べやすい味

まぁそのあたりは人によるかもしれないが、長く売れ続けるにはキャラだけじゃなく味もよくないとダメ。もちろんトラキチ君はそこのところも抜かりなし!

中身はこんな感じでしましま模様がトレードマーク。完熟バナナアイスとやわらかガナッシュチョコによるシンプルな構成になっている。

食べるとバナナ味が入ってきて、そこから程よいチョコの甘みが広がっていく。正直なところ、ぶっちぎってウマいとかハーゲンダッツのような上品さはないが、逆にそれくらいでホッとできるのがトラキチ君のよさ。気軽に、そしてサッと食べられて無難に美味しいのがイイのだ。

個人的にはブラックモンブランのようにクランチがポロポロ落ちず、キレイに食べられるところが好印象。また、氷菓のように歯触りがシャリッとしないから、あの感じが苦手な人は気に入るのではないだろうか。


・まさかの爆売れ

ブラックモンブランという王者がいながら、どこか存在感を放つ──それがトラキチ君。今じゃ九州以外でも見かけるありがたい世の中になったものだが、今回購入した都内のスーパーでは驚くべき光景が広がっていた。な、ななな、なんと……

ブラックモンブラン、そしてミルクックという強豪が隣りにいながらトラキチ君は爆売れ状態。改めてその人気の高さを実感したし、何ならトラキチ君が最強なんじゃないかという気さえする。なんというか、トラキチ君は “ちょうどいいアイス” なのである。


・アイスクリームの日

そうそう、竹下製菓のアイスということで食べ終えたらアタリ棒が出てくる場合がある。これが何気に楽しみで小さい頃はよく買っていたんだっけなぁ〜。今の子どもたちもきっと同じように楽しんでいることだろう。

ちなみに本日5月9日はアイスクリームの日。全国的にアイスを食べるにはまだ寒い気温かもしれないが、せっかくの記念日だから自分のお気に入りを味わってみるのもいいかもしれない。

参考リンク:日本アイスクリーム協会竹下製菓「トラキチ君」
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.