先日、「これまで当編集部が食べてきた60以上の餃子」をA〜Dのランキング形式でお伝えした。その後、リクエストボックスには「この餃子を食べてみて!」という熱烈なオファーが届いており、当編集部は感謝・カンゲキ・雨・嵐!

その狂った餃子熱(←褒め言葉)、しかと受け取った……のだが、前回の記事の最後で触れたように、正直Aランクの中にSランクが存在するので今回はその詳細に踏み込もう。餃子の中の餃子……心に深く刻まれるまでウマかった餃子、出てこいやぁ〜!

・ベストナイン発表

Sランクの餃子を選ぶにあたり、当編集部の餃子マニアであるGO羽鳥、そして私(原田)はそれぞれイイと思う餃子を9つ選択した。まずはそちらから紹介しておこう。


<羽鳥ベストナイン>
・正嗣(まさし)
・香蘭
・小山餃子
・ダンダダン
・とんとん
・天のびろく
・中華蕎麦とみ田
・二代目TATSU
・じゅうしい餃子


<原田ベストナイン>
・正嗣
・ダンダダン
・とんとん
・じゅうしい餃子
・ひめ餃子 
・天のびろく
・二代目TATSU
・中華そばとみ田
・ぎょうざの満洲


……といったように似ているラインナップとなったが、結果的に指名が重複したものは7つだった。よって、これらを神7のSランクとして、以下で詳細をお伝えしたい。それでは一気にどうぞ!


正嗣

Sランクの1番バッターは餃子の街として知られる栃木県宇都宮市の「正嗣(まさし)」である。はい、出たこのパターン! そう思うかもしれないが、餃子初心者だった頃の我々に「餃子ってこんなに美味しいんだ」と思わせてくれたのが正嗣なのだ。

正嗣を食べてからというもの、餃子に対する価値観が変わり紀元前紀元後ならぬ正嗣前正嗣後となったほど。正嗣を知ってしまってから、当編集部の餃子スカウターは何かしら餃子を食べると基準に正嗣……あの生姜パンチを常に思い出すようになった。

つまり、それほど正嗣のインパクトが強かったということ。餃子偏差値が上がって食べたら「生姜より皮の甘さ」を感じたものの、常に正嗣の亡霊に追われていることを踏まえたらSランク以外は考えられない。なんだかんだ言ってウマい。それが正嗣!


肉汁餃子のダンダダン

続いては関東を中心に店舗を展開しているダンダダン。当編集部から目と鼻の先の距離に店舗があることもあってちょいちょい通っているのだが、とにもかくにも肉汁が一線を画すものがある。

それに加え、タレや塩など何もつけずに食べて最高のパフォーマンスをするのが原点回帰みたいな感じでいいし、ご飯だけでなく当然お酒とも合うのも二重丸。当編集部としては「肉汁餃子」という分野を確立したパイオニアだと思っている。


とんとん

それから肉汁といえば横浜のとんとんもヤバかった。肉汁が四次元から湧いているんじゃないかと思うレベルでスゴく、ど真ん中の餃子でありながら攻めの姿勢が今でも印象に残っている。

本当にウマい餃子は印象に残り続ける──と我々は思っているのだが、まさしくそれを象徴するかのような餃子だ。そして中華街だからか、中華っぽさを全面に出した中身もブラボー。ハマの番長ならぬハマのとんとん、文句なしでSランク!


餃子工房いろどり「じゅうしい餃子」

んでもってまたまた肉汁餃子。意外と言っちゃ失礼かもだが、岐阜県の「じゅうしい餃子」もSランクだ。岐阜と餃子はあまりリンクしない感じがするも、その実力は本物で正直ナメてた自分をぶん殴りたい。

バットを投げて確信歩きをするくらいのホームラン。小柄ながら “中華スープ” を餃子に閉じ込めた肉汁爆弾を精製していて、当編集部にはぶっ刺さった。ここまで肉汁スプラッシュする餃子はなかなかないぞ!


天のびろく

それから新しい世界を創造したのが、北海道日本ハムファイターズの新本拠地・エスコンフィールドでも販売されている「天のびろく」。特に鶏肉とマッシュルームを使った「とかちマッシュ」がスゴかった。新しいジャンルを切り開く「発明」というレベルにまで達しているのだ。

まるでレストランで食べているような感覚さえするから印象は特大。今シーズン、ファイターズファンはもちろん、北海道に遠征するファンにはこれとビールをセットで野球観戦していただきたい。おそらく味わったことがない餃子体験をできるはず!


二代目TATSU

もはや餃子というくくりの中で考えちゃいけないのが「二代目TATSU」。モチかと思うほどモチモチプリンとした皮にはじまり、ギッチリ詰まった餡……そしてそこから溢れる肉汁は常識を覆すほどの衝撃を受けた。

まるで小籠包とでもいおうか。自分の舌と胃で何が起きているのか脳の分析が追いつかず、情報処理ができない状態になるしかなかった。そうそう、岩塩を使って食べるところもスゴくよき。


中華蕎麦とみ田

セブンイレブンとのコラボで知られる中華蕎麦とみ田だが、餃子でもその実力をいかんなく発揮していた。店主の富田さんが大きな餃子が食べたいという気持ちから3年ものあいだ試行錯誤して作り上げたとあって、もう全てにおいて完璧!

店主の富田さんは味を探求する変態さん(←失礼)だと身ともって体験した餃子だったのである。伊達にセブンイレブンとコラボしていないというか、ラーメンの変態が餃子を研究するとこうなるのねといった感じ。言葉を失うほどに美味しかった。


──以上を当編集部のSランク餃子とさせていただきたい。もうAランクのほとんどがウマいから悩んだが、長考に長考を重ねて導き出したのが今回の神7だった。いずれもそんじょそこらのものじゃないから気になる人はぜひ試してほしい。

まだまだ餃子道は道半ば。次は「実食100」という数字を目標にいろんな餃子を食べて「餃子経験値」を積んでいきたい。なお、随時ランキングも更新していくつもりなので参考にしていただけたら幸いだ。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.