ラーメンチェーンの天下一品といえば「こってり」である。逆に「こってり」といえば、天一のことを指すといっても過言ではないだろう。そのくらい「こってり」という言葉は、天一のブランドイメージを象徴している。
そんな天一がこってりスープを再現したレトルト商品「こってりカレー」を販売している。それに合わせて、2023年3月22日から店舗限定で「こってりカレー定食」の提供を開始した。
食べに行ってみたところ、それよりも驚くような商品があったのだが、コレは……。
・笑ってしまう?
レトルトのこってりカレー(中辛)は2月28日から全国のスーパーやコンビニで販売が始まり、天一の店頭でも3月11日から取り扱いが始まっている。一方のカレー定食は、京都の久御山店・1号線下鳥羽店と東京の高円寺店・中野店の計4店舗のみで提供している。
ということで、販売開始初日に高円寺店にやってきた。
メニューを見ると、カレーとラーメンがセットになった「こってりカレー定食」(税込1520円)を発見。ちなみにカレー単品でのオーダーはできないようだ。
商品の説明を見ると
「ひと口食べてビックリ! 笑ってしまうほどこってりスープ味のカレーです!!」
本当か? 笑ってしまうのか? 期待しているぞ……。
ところで……、それよりも私(佐藤)が気になったのはコレ。「こってり杏仁」(税込100円)だと!?
まさか杏仁豆腐でこってりスープを味再現したとか? それはないと思うけど、味が気になる。こちらは2021年1月に京都・滋賀の店舗のみで販売していたものだが、いつの間にか東京にも来ていた。
・ゆるぎない味
そして出てきた、こちらがカレー定食だ。カレーとラーメンは鉄板の組み合わせではないだろうか。極度の空腹に見舞われたら、この2つを食っておけばだいたい満足できるはずだ。
まずはラーメンから食べよう。もはや説明には及ばない天一の定番中の定番。こってりを代表する商品であり、ギタリストSUGIZOさんをトリコにし続けている看板商品だ。
スープの原料は鶏ガラと十数種類の野菜なのだとか。野菜もたっぷり入っていると知ってから、私は安心してこってりを頼めるようになった。こう見えて、意外とヘルシーなんだよね。
一度食べると、脳裏にしっかりと刻まれる味。そして不思議とまた食べたくなる。いつ食べてもゆるぎない安定のこってり感だ。
・再現できているのか?
続いてカレーを食べてみよう。本当に笑ってしまうのか?
笑わしてくれよ。パクリ……。
…………私は笑わない。「笑ってしまうほど」というけど、私の口角は上がらない。なぜなら、濃厚ではあるけど、こってりスープの味ではないからだ。美味しくない訳ではないが、これはこってりの濃厚さを再現しているだけで、決してこってりスープの味ではない。
でも美味しいんですよ。でも「こってりスープを再現しているか?」と聞かれたら、「違うと思います」と答えざるを得ない。
繰り返すけど、美味しいんですよ。
・それより杏仁!
そんなことよりも! 気になってたのは杏仁ですよ、杏仁。こってり杏仁!
現物を前にして、まずはニオイをたしかめる。もしもこってりスープが入っていたら、あの独特の強いニオイを感じるはず。しかしほぼ無臭、何も匂わない。
スプーンですくってひと口食べてみると……滑らかな舌触りと柔らかい甘さ。こってりスープとは真逆の、さっぱりとした後味の上品な味である。これを「こってり」というのはどうだろう……。「しっとり」とか「もったり」という表現の方がふさわしいかも……。
いずれにしても、こってりカレーはお店に行かなくてもレトルト商品を購入できるはずなので、近くで見つけたらためして欲しい。こってりスープを再現できているとは思わないけど、美味いよ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 天下一品 高円寺店
住所 東京都杉並区高円寺南4-7-1
時間 11:00~22:00
定休日 木曜日
参考リンク:天下一品
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24