先日、新橋駅で「新橋アートウォールプロジェクト」なるフォトスポットを見つけた。どうやら鉄道開業150年の間に新橋駅を走ってきた「歴代6車両」をグラフィカルに紹介している作品が飾ってあるらしい。けっこうな迫力である。

そう、新橋駅といえば鉄道の発祥地として有名。日本初の鉄道は1872年(明治5年)10月14日に新橋〜横浜間で開通し……2022年10月14日に150年を迎えたのだ。そんなわけでJRは、2022年4月から「鉄道開業150年キャンペーン」を実施している。

ちょっと面白そうだったので駅周辺をブラブラ歩いてみることにした。

・新橋駅

ちなみに開業当時の新橋駅は、駅から徒歩約5分の場所にある。当時の姿を再現した「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」として観光名所になっているのはご存知の方も多いだろう。現在の新橋駅は1909年に「烏森(からすもり)駅」として開業したものだ。

そんな烏森駅開業当時の「記念柱」も、開業150年を記念して駅構内に設置されている。説明によると、開業当初から93年間ホームの階段を支えてきた「明治41年製造の柱」だという。3・4番線ホームのエスカレーター新設のために平成14年に取り外されたのだとか。

歴史を感じるスポットができた一方で、同じく開業150年を盛り上げるために誕生した……謎のキャラクターも発見。緑色のネクタイをしたカラスで、その名も「黒森(くろもり)さん」。

なんでも黒森さんはオシャレに気を使っているカラスらしく、自慢のクチバシはツヤツヤに磨かれているが、1番のチャームポイントは頭の寝ぐせらしい……果てしなくどうでもいい特徴である。ちなみにメタボ気味でよく鳩と間違われるのだとか。知らんがな。


さて、ゆりかもめ新橋駅の正面、サントリーウイスキー「角瓶」3代目マドンナ・井川遥さんの下には「鉄道唱歌の碑」と「D51機関車の動輪」がある。蒸気機関車の車輪だ。1976年の総武・横須賀線乗り入れ記念として、北海道の鉄道管理局から譲り受けたものだそうだ。


そのすぐ隣にあるのが……




冒頭で紹介したアート。新橋駅を走ってきた歴代6車両が「シュポポポ!」「ガタンゴトン!」「ビューン!」と時代に合わせた “音” とともに描かれている。さらに……

当時の貴重な鉄道写真と時刻表も発見。どちらも2023年6月頃まで展示しているらしい。鉄道開業150年の歴史を感じられるフォトスポットとなっていたぞ。


ついでに紹介すると、JR新橋駅改札内の汐留口地下連絡階段の上には有名なステンドグラス『くじゃく窓』がある。新橋〜横浜間を走った一号機関車の正面像や孔雀(くじゃく)が描かれているのだが……

以前の記事でもお伝えしたとおり、この孔雀……1羽ではないって知ってました? とにかく、新橋駅は鉄道発祥地だけあって見どころ盛りだくさんなので、機会があればぜひじっくり駅周辺を歩いてみてほしい。新橋からは以上です!


参考リンク:鉄道開業150年スペシャルサイト
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.