先日、スーパーのカレーコーナーを覗いてみるとあまり見かけないものがあることに気づいた。棚に置いてあったのは大豆ミートのカレー。販売者はカゴメで、どうやらヴィーガンにも対応している商品のようだ。
その場でサッと調べたら発売されたのは2020年2月。ちょうどコロナが流行し始めた頃で結構前だな〜と思ったものだが、今でも置いてあるということはそれすなわちウマいのだろう。どれ、これから大豆ミートの時代が来ると言われているし食べてみよう。
・いろいろヘルシー
購入してみたのは「大豆ミートのキーマカレー」と「大豆ミートのほうれん草カレー」の2つ。値段はともに321円で、他のレトルトに比べて少し高いかな〜といったところだ。
ただ、それもそのはず動物性原材料を配合していないとのことだから仕方あるまい。焦点はどういう味で、大豆ミートがどこまでカレーとマッチングしているのか。そこであろう。
・ほうれん草カレー
先にほうれん草カレー(内容量160g)の方から食べてみる。作り方はお湯で温めてもいいし、電子レンジ(パウチから容器に移し替える)でもOKと一般的なレトルトカレーと変わらない。指定された時間通りに温め、中身をご飯の上にドバッとかければ完成!
見た目は普通にカレーで他のレトルトとの違いを挙げるなら大きな具材が見当たらないこと、それからほうれん草の影響かルウがちょっと緑っぽくなっているところくらいだろうか。肉がゴロッと入っていないのは残念だが、匂いは完全にカレーだし期待してよさそう!
まずは一口パクリ……実際に食べてみてもカゴメは期待を裏切らなかった。肉肉しい感じこそしないものの、ほのかに感じる肉感は大豆ミートによるものなのだろう。もし「こういうカレーです」と言われていたら納得するレベルというか。
野菜の旨味があるから、大豆ミートのわずかな肉感でもしっくりくる。何なら、カレー全体が比較的サラッとしているからちょっとオシャレな野菜カレーを食べている気持ちにさえなった自分がいた。
おそらく、大豆ミートをたくさん入れたらいいという問題ではないのだろう。バランスのよさを考えると、これはもう仕上がっているなァ……と思いきや、カゴメの本気はここからだったからビビった。そう、次のキーマカレーがマジでスゴかった!
・キーマカレー
個人的にはこちらの方が刺さり、もはや大豆ミートカレー……いや、それどころか動物性原材料を配合していないことに気づかないレベルでウマかった。とどのつまり、キーマカレーそのものだったのだ。
少し後引く辛さの中に旨味もあって、さらには肉を食べている感じもある。そこにほうれん草カレー同様に野菜の旨味も感じるから完璧。皿まで舐めろって言われたら喜んで舐めるレベルに達していた。
内容量も180gとほうれん草カレーよりわずかに多いし、自分が買うならこれ一択。もう大豆ミートの未来は明るいと確信するほどに違和感ゼロである。大豆ミート初心者に食べさせたら見方さえも変えてしまいそう。
実際、これまでいろんな大豆ミートを食べてきたが、カゴメのキーマカレーはトップクラスで大豆を感じなかった。唯一の心残りはターメリックライスを用意したらよかったということくらい。それほどキーマカレーは仕上がっていて「また食べたい」とも思うクオリティだった。
・未来は明るい
それにしても、2020年でこのレベルの大豆ミート商品が世に送り出されていたことに驚くしかない。しかもレトルトでヴィーガン対応だから、より多くの人が楽しめるというのもまたスゴい。
あまりに気になったのでカゴメの大豆ミートを調べてみたところ、カレー以外にもボロネーゼやミートソースなど新しい商品を開発し続けていた。すでにこれだけウマいとなれば、大豆ミートが当たり前になる時代もそう遠くないのかもしれない。肉の未来は明るい!
参考リンク:カゴメ「大豆ミートのキーマカレー」「大豆ミートのほうれん草カレー」、ニュースリリース
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.