私(佐藤)は今年50歳を迎える。その半生はくせっ毛と共にあり、青春時代は思い通りの髪型にできないことにずいぶん悩まされたものだ。

こんな歳になって髪型もへったくれもないのだが、いまさら高級ドライヤーを使ってみたら世界が変わった! マジでドライヤー舐めてたわ……。

・くせっ毛と青春

私は生まれつきのくせっ毛ではない。幼少期はサラサラヘア、少なくとも小学校6年生まではそうだった。中学生の頃は校則で男子は丸坊主、指2本分より短い長さにしなければならなかったので、サラサラを維持していたのかどうか記憶にない。


高校生になると頭髪自由(髪染めはダメ)だったので、人並に髪を伸ばしていたのだが、その頃にはもうくせっ毛になっていた。13~15歳の間の思春期に何かあったらしい

突然変異的にくせっ毛になったのに、突然変異的に直毛に戻れらないのはどういう訳だ? 寝起きに鏡を見て絶望的な気持ちになったことは、1度や2度ではない。くせっ毛という重い十字架を背負って、私は多感な青春時代を送らざるを得なかった……。


歳を重ねて老化が進むにつれどうでもいい気持ちになって、年甲斐もなく髪を伸ばしてみたりしている。どうせ誰も私の髪型なんか気にしないのだから、好きにしようという方針だ。

歳のせいかいくぶんクセも落ち着いてきた気もしている。しかしながら、少しはケアすべきではないか? との思いも芽生えて、今回高級ドライヤーを購入する気になった。



・くせっ毛の日常

まずは普段の様子からお伝えしよう。人生で1度もドライヤーを購入したことのない私は、普段妻のドライヤーを使わせてもらっている。洗髪後の髪は、水分を含んでパーマを当てたような感じ。いっそパーマを当てた方が良いのではないか? と自分でも思えるほどウェービーだ。


我が家のドライヤーは、パナソニックの「EH-NE26」、2014年発売の製品ですでに製造は終了している。販売終了時の価格は2500円くらいなのだとか。


マイナスイオンが発生するタイプのものだが、その効果を実感したことはない。手ぐしで髪を乾かすとだいたいこんな感じ。裾は外に向けて跳ねて、とくにクセの強い部分は膨れ上がる。時々ポマードをつけたりするけど、自然に膨れ上がるのを抑えることはできない。私のくせっ毛は整髪料ではほぼ制御不能だ。


毛先はそろわず、完全に乾いた状態だと絡むこともしばしば。櫛を通さなければ、毛先が絡まってほどけないこともある。



・さらばくせっ毛

後日家電量販店に行き、スタッフにお勧めの製品を尋ねると、パナソニックの「ナノケア EH-NA0G」を紹介してもらった、図らずも先のドライヤーの後継に当たるモデルだ。購入価格は3万5200円である。

他社の風量が多いモデルもお勧め頂いたが、「ミネラルマイナスイオンの発生量が2倍」という言葉に惹かれてコレに決めた。ミネラル、なんか良さそうだ。



その実力を試すために、同じように洗髪後の状態からスタートだ。この日は普段にも増してウェービー。髪を切ったんじゃないか? と思うくらい縮んでいる、まさしく縮毛だ。


いつものように、ドライヤーを当てて手ぐしで乾かした結果!



おお! 跳ねてない!! だいぶボリュームが抑えられている。多少膨らみは残ったけど、それでも狂暴なクセを飼い慣らしている感はあるぞ。


少し艶が出たかな? 手ぐしでコレならちゃんとブローすればもっとキレイに真っすぐになるかも。


しかも! 指がスッと通る。何度指を通しても毛先が絡んでこない。気持ちイイ! 俺の髪なのに気持ちイイ!!


これが約10倍の価格差のドライヤーの実力か!


こんなに違うのなら、もっと早く上等なドライヤーを買うべきだったと後悔している。しかし過去を振り返っても前には進めない。これから私はちゃんとドライヤーを使って、サラサラジジイを目指したいと思う。サラサラジジイに、俺はなる! おわり。


執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24