卵かつ丼なのにサクサクしてる! かつ丼のジレンマを解決した存在「とじないカツ丼」に出会ったことにより、空前のかつ丼ブームが到来している私(中澤)。寝る前にネットでかつ丼サーフィンをするのがここ最近の日課である。どんなかつ丼を食べるか考えるだけで明日が楽しみになるのだ。
だがしかし、そんな至福のかつ丼サーフィン中に、謎すぎる口コミの店を発見してしまった。なんだこの店……? 一体どっちが本当なんだ?
・相反する内容
私が混乱してしまったのは食べログの口コミ。1つの口コミでは「とじないカツ丼」であることが伝えられているが、別の口コミの画像では普通にとじられているのだ。しかも、どちらも注文したメニューは「かつ丼」としか書かれていない。
公式ページのため、トップでかつ丼のメニュー画像を確認してみたが、公式画像ではどっちにも見える。名前も「かつ丼」としか書いてない。とじられてるの? とじられてないの? どっちなんだい!
・仮説
この時、私が立てた仮説は、途中で変わったパターンである。カツ丼画像としては、とじないカツ丼を投稿している人の方が最近のため、元はとじていたものがとじなくなったのではないか……と。
そう考えると、店がオープンしたのも2022年5月と最近のため、ブームを察知して合わせたという可能性は大いにありえる気がする。というわけで、今はとじないカツ丼であると判断。翌朝、高田馬場にある店まで行ってみることにした。
・マジかよ
その店の名前は『揚げ太郎』。とんかつ専門店でソースかつ丼やデミかつ丼など色んな種類があるほか、トルコライスもあるなどなかなか面白そうな店である。高田馬場駅前のさかえ通りを進んでいくと、商店街の最奥にその店があった。だがしかし……
看板のかつ丼がこれでもかと言うほどとじている。マジかよ、むしろ、卵をアピってきているじゃないか。まさかの想定とは逆で最近とじるように変わったパターンなのか? っていうか、もう答え出てるだろコレ。
・葛藤
別の店に行こうかな……。まだオープン前だったこともあり、そんな考えが頭をよぎる。しかし、さかえ通りの入口まで戻ったところで思った。「今日の昼ごはんにそこまでこだわる必要があるだろうか」と。
とじないカツ丼を探していたから、その口になっているが、私は普通のかつ丼も好きだ。とじられてようともうあそこでいいだろ。かつ丼保守派のもう1人の自分がそう言う。そこで店の前に戻ると、ちょうど店はオープンしていた。券売機を見てみたところ、「カツ丼(750円)」はやはりとじられている模様……
と思いきや「カツ丼(さっくり)」というメニューがあるゥゥゥウウウ!?
とじてねェェェエエエ!
・真相
そう、この店には「カツ丼」という名前で2種類のかつ丼が展開されており、(さっくり)がとじないタイプだったのである。いや、厳密に言うと下半分はとじられているか? 卵は焼きではなく、煮られており、甘い割下の味が染みている。
しかし、上半分はとじられていないため、衣がカリカリしており、その食感はとじないカツ丼のそれであった。言うならば、半とじないかつ丼。また新しいタイプの登場である。
・とじないカツ丼のライジングスター
これについて店長に話を聞いてみたところ、「どこかに影響を受けたわけではなく、個人的に食感がサクッとしたかつ丼が欲しかった」とのこと。そのため、そのまま(さっくり)と呼んでいるらしい。
ここにも理想を追い求めるかつ丼師がいた。そんなかつ丼師が出したそれぞれの答えを味わえるとじない系かつ丼の世界はやはり深い。カツ丼の深海にまた1つ新たな星が輝いた。
・今回紹介した店舗の情報
店名 揚げ太郎
住所 東京都新宿区高田馬場3-4-13 日鉄ビル1F
営業時間 11:30~21:30
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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