北海道の回転寿司は激ウマで有名だが、中でも絶大な知名度を誇るのが『トリトン』だ。北海道出身者でも「まずはトリトン」と言う人は多いし、もはや東京にもその名は轟いていると言える。出店もしてるしな。
しかし、この度、札幌出身者に同じ質問をしてみたところ、トリトンの「ト」の字も出なかった。代わりに出たのは「な」の字。札幌でも中心地からは離れた場所にあるらしいが、ずっと回転寿司と言えばそこに通っていたのだとか。
・札幌生まれ札幌育ち
話を伺ったのは、札幌生まれで20年以上住んでいたという對馬(つしま)さん。現在は、東京でWebメディア「musit」の編集者をしているが、上京するまではずっと札幌で育ったというから生粋の札幌っ子と言えるだろう。
對馬さん「回転寿司と言えば『なごやか亭』ですね。ネタが大きくて食べごたえがあるのが好きで、子供の頃から通ってます」
──トリトンとかはどうですか?
對馬さん「自分はトリトンよりなごやか亭派ですね」
──とのこと。そんなに凄いなら行ってみようということで、電車を乗り継いでやって来たのは福住店。駅からもそこそこ離れた場所で、車でアクセスすることが想定されているのか駐車場がとても広い。
・食べてみた
さらに、玄関には料亭感が漂っており、なんだか高そうだが本当に回転寿司なのだろうか? 入ってみたところ……
確かに回転寿司。価格は税込み148円から638円とグルメ回転寿司価格である。握りがガチになるのが200円くらいからというのも北海道系グルメ回転寿司のオーソドックスな価格帯と言えそうだ。
まず、ザッと食べてみたところ、ふむ……
死ぬほどウマイな。
・安めの皿も気を抜いてない
真たち軍艦や天然平目などの高級な皿がウマイのはもちろんだが、ネギサーモンは168円皿なのに爆盛りだし、324円皿のサメガレイはもっと高くていいとすら思うトロけ具合である。
最安のマグロ握りである294円皿の天然マグロもちゃんとどっしりと口の中で存在感があって、比較的安めの皿にも気を抜いていない。鯖が自家製〆さばと数量限定の「翼乃鯖」の2種類があることにもこだわりを感じた。
・北海道を感じるネタ
中でも一番ウマかったのは大トロにしん。ネタの存在自体がもうすでに北海道感満載なのだが、この舌までトロけるような柔らかく甘い味が324円は安すぎる。
結果、最後にリピったのはサメガレイと大トロにしん。回転寿司は自分との闘いである。限りのある胃袋を効果的に使わなければならない。だが、お腹が満腹だろうと、もう1度食べなければいけない気がした。味がしつこくないから2皿目でもしっかりウマイ。
・なごやか亭派かも
ネタにも味にも北海道らしさを感じられたなごやか亭。合計金額はもちろんくら寿司とかスシローより高めになったが、コスパ的にはこの北海道旅行で一番満足度が高かった店かもしれない。
北海道らしい魚介を味わいたいけど、有名店に並んだりするのは違うという人は頭の片隅に入れておいて損はないだろう。さすが20年住んだ人が「トリトンよりなごやか亭派」と言うだけあった。私もなごやか亭派かも。
参考リンク:なごやか亭
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼税込み1123円の「こぼれいくら【実演あり】」を注文するとヤバイことになる。ちなみに、実演なしも選べます。
軽い気持ちで「こぼれいくら(実演あり)」を注文したらヤバイことになった pic.twitter.com/38jQ0GYPJE
— 中澤星児(ロケットニュース24) (@sorekara_jona) November 14, 2022
▼「寿司屋の漬けまぐろ(税込み324円)」
▼「漬けサーモン衣(税込み396円)」
▼「翼乃鯖(税込み506円)」
▼とにかくネタが大きい