旭川に行ったなら『5.7小路ふらりーと』はぜひ寄ってみて欲しい。ちょっとした横丁なのだが、ここの昭和日本的な雰囲気は新宿の思い出横丁よりもリアルだ。

と、旭川2度目のド素人である私(中澤)が好きなスポットをオススメしてみたが、ふらりーとを散歩していると、立ち食いそば屋があるのを発見した。しかも、のぼりには「げそ丼発祥の店」の文字が。……なんだってーーーー!!

・ところで、げそ丼って何?

と、礼儀として1度MMR(マガジンミステリー調査班)を挟んでみたが、げそ丼って何だよキバヤシさん! げそ天そばなら食べたことがあるけど、丼なんて見たことねえよ!!

ノストラダムスすら予言できなかったげそ丼の出現。私は今、アカシックレコードの向こう側を目撃しているのかもしれない。そこで店に入ってみたところ…………なんだってーーーー!!

・タイムスリップ

がらんとした店内はカウンター以外は壁沿いに出っ張りがついているのみ。そのシンプルすぎるハコの造りは昭和の雰囲気が漂っている。タイムスリップしてしまったかのようではないか。

店内では、数人の男性が無言でそばをすすっている。どうやら、げそ丼を注文している人はいない様子。そこで券売機を見てみたところ…………なんだってーーーー!!

・迷宮

げそ丼が税込み600円……しかし、ミニげそ丼(税込み400円)もある! 注文はげそ丼にしようと思っていたが、今のお腹の空き具合的に、ミニげそ丼を選べばそばも食べられてしまうじゃないか! クッ、迷う!!

結局、ミニげそ丼+天ぷらそば(税込み450円)にしてみた。やはり立ち食いそば放浪記だし、そばを食べておく必要がある気がする。食券を渡すと、「ミニげそば!」と厨房に注文を通す店員さん。そして、出てきたのは…………なんだってーーーー!!

・イルミナティ

タレがかかったげそ天にご飯のみの非常に素朴な丼。食べてみると、タレは甘みが強く、見た目通りの素朴な味だ。これがげそ丼……! レジデント・オブ・げそ!!(げその住人)

ちなみに、天ぷらそばの天ぷらも天かすを集めた平べったい感じで素朴さがあふれ出ている。かつて音威子府駅にあった日本一ウマイ駅そばこと『常盤軒』の天ぷらもこれだったが、このタイプの天ぷら、北海道の立ち食いそば屋でしか見たことがない気がする。噛むと優しいつゆが染みだしてホッとした。昆布だしかな?

・謎の真相

しかし、食べてもいまいちピンと来ないげそ丼。やっぱり見たことない気がする。ムー大陸くらい見たことない。そこでこの謎について店長の藤田嘉之さんに聞いてみた。

藤田嘉之さん「げそ丼は、旭川でB級グルメのような感じで広まってます。飲み屋とかにもメニューであったりしますね。元々は、先代が昭和56年に始めたもので、気がついたら広まってました」

──……なんだってーーーー!! げそ丼は本当にあったんだ……。しかも、結構歴史が深い。

・な……なんだってーーーー!!

確かに、げそ丼でググってみると、旭川の名物という記事がいくつかヒットする。知られざる都道府県あるあるがテーマのテレビ番組『秘密のケンミンSHOW』でも紹介されたことがあるようだ。wikipediaには、『天勇』の名前も載っている。スゲエ!

ありそうでないげそ丼。その素朴さに当時の庶民の味のようなものを感じたのだった。というわけで、謎の存在、げそ丼についてのレポートは以上になる。まとめると、私の結論はこうだ。人類は滅亡する

・今回紹介した店舗の情報

店名 天勇(てんゆう)
住所 北海道旭川市5条通7-1178-7
営業時間 9:30~21:00
定休日 日曜日

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.


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▼『5.7小路ふらりーと』はこんな雰囲気の場所

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