セルフうどんといえば「丸亀製麺」である。全国に出店しており、業界2位の「はなまるうどん」とは店舗数で倍の差をつけており、ぶっちぎりの1位である。

店舗数では遠く及ばないものの、関西を中心に店舗展開しているうどんチェーンも存在する。フジオフードシステムが運営する「つるまる饂飩」だ。

名前だけは知っているけど、1度も利用したことがないので訪ねてみたところ、しょうが天のデカさに驚いた! これは食文化の違いによるものなのでは……。

・うどん、そば300円

フジオフードシステムは「串家物語」や「はらドーナッツ」などの外食ブランドを多数運営している。つるまるは関西をはじめ海外でも店舗を展開しているものの、やっぱり業界1位の丸亀には存在感で及ばず、東京にもいくつか店舗はあるけど、あまり知られていない

そういう私(佐藤)も名前だけしか知らなかった。訪ねた千駄ヶ谷のお店は、多分オープン当初(2013年)から知ってるのに、1度も利用したことがなかったのである。そこで今日は素通りせずに入店してみた。

メニューを見ると「かけうどん・そば」は税込300円。もっとも高い「肉うどん・そば」でも税込510円。全般的に安いね。


カウンターには天ぷら類がズラリと並んでいる。野菜かき揚げ・まいたけ天・ちくわ天・いか天・さつまいも天・えび天・コロッケなどなど。品揃え豊富だ。


注文したのは「ぶっかけうどん」(税込400円)と「まいたけ天」(税込170円)、「しょうが天」(税込130円)の3品である。ピンクのデカい物体が見えると思うのだが、それについては後ほど……。


実はかけうどんを頼むつもりだったのだが、いまだに飲食店で緊張する性質なので、誤ってぶっかけを頼んでしまった。この日は寒かったので温かい汁をすすりたかったのに……。

幸い、温かいぶっかけを頼んだので、震えてうどんをすする羽目にはならずに済んだ。


私のアゴはすっかり丸亀の麺の慣れてしまって、「うどん = コシが強い」と認識してしまっているのだが、ここのうどんは丸亀と比べると柔らかい。とはいえ芯のある柔らかさで、噛むとプツン! と弾けるように切れる。

出汁は関西風であっさりしているそうなのだが、いかんせんぶっかけでは、その出汁の味をしっかりと味わうことができない。次回は迷わず汁のたっぷりあるうどんを食べよう。


・関西の紅しょうが天

さて、今日の本題はこのピンクの塊である。手前にあるのがまいたけ天。拳(こぶし)サイズのデカいヤツ。衣はザクザクと歯ざわりがよくて、食い甲斐がある。


このピンクのがしょうが天だ。平たく切った紅しょうがに串を刺して揚げている。私にはまったく馴染みがないのだが、関西の串揚げ屋などでは定番の人気商品なのだとか。その串揚げ屋の流儀にならって、この揚げ方を採用しているようだ。


串から外して1枚食べると、衣のザクザクとしょうがのバリバリとした歯ごたえが心地よい。紅しょうが天を食べたことがないわけではない。しかし、私の知る紅しょうが天は千切りをかき揚げにしたタイプで、崩しながら食べるのが普通だと思っていた。少なくとも串がぶっ刺してあるのは初めてだ。


これは丸亀にはない魅力の1つなので、2つのお店を訪ねて、讃岐うどんと関西うどんの違いを楽しむのも良いかもしれないぞ


・今回訪問した店舗の情報

店名 つるまる饂飩 千駄ヶ谷店
住所 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-27-1 代々木神宮外苑ビル1F
時間 平日11:00~22:00(L.O.21:30) 土日祝11:00~18:00(L.O.17:30)
定休日 なし

参考リンク:つるまる饂飩、日本ソフト販売株式会社「2022年版飲食店チェーンの店舗数ランキング
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24