
『picard(ピカール)』は日本にも進出しているフランスの冷凍食品ブランド。日本では「意識の高い人が行くオシャレな店」というイメージが強いが、本場・フランスだと「食糧の買いだめに行く店」ってな感じの庶民的な雰囲気だ。
さてフランスといえば真っ先に思いつくのが『フランスパン』。実はフランスのピカールは、パンの品揃えが異常に豊富である。世界一パンにうるさいはずのフランス人が、わざわざ冷凍パンを買うという事実……つまりピカールの冷凍パンって、めっちゃレベル高いってこと?
・全20種食べてみた
そんなワケで私は、この日訪れたパリ市内のピカールで売られていた冷凍パンを、思い切って全種類購入してみた。
バゲット、ベーグル、クロワッサンに菓子パン風など全20種類、総額44.9ユーロ(約6501円)。
まず細長い形状が特徴のバゲットシリーズ。左から『du fournil』(1.3ユーロ)、『cereales』(1.3ユーロ)、『classiques』(0.85ユーロ)、『multigraines』(1.8ユーロ)、『muesli』(2.9ユーロ)、『complet』(2.2ユーロ)。
ピカールの冷凍パンはオーブンで加熱するのが基本。レンジより時間はかかるが、そのぶん味に期待が持てる。
短めのクラシック・バゲットが2本入り0.85ユーロ(約123円)。フランスのパン屋とほぼ同価格と言っていいだろう。真っ白なバゲット生地を加熱すること8分……
ありゃ? 期待ほどコンガリしなかった。しかしイースト菌の香りがイイ感じに漂い、明らかな格の違いを見せつけている。焼きすぎてもいけないので、このまま食べてみよう。
パン屋のバゲットと勝負できるウマさ……とまではいかないが、ホカホカフワフワでおいしい。焼く手間を差し引いてもコンビニパンを圧倒していることは間違いない。
『du fournil』は先ほどより少しカリカリ感が強い。中は食パンのようにしっとり&もっちり。ただし味がほぼ無いのでバター必須。
雑穀を練り込んだ『cereales』は、個人的にバゲットタイプで一番好みだった。ツブツブ感がなんとも楽しい。
ひまわりのタネがアクセントの『multigraines』は、フランスのみならずヨーロッパの広い地域で売られている定番モノだ。コレ、かなりいいセンいっていた。パン屋で売られているものと遜色ないおいしさ。未体験の人はぜひ試してみてほしい。
ナッツやベリーの詰まった『muesli』はデカさと重さがハンパない。どちらかといえばお菓子に近く、紅茶と一緒にチビチビ食べたい感じ。
『complet』は味の濃い全粒粉パン。あらかじめ薄くスライスされていて、サッとトーストすれば食べられる手軽さがイイ。
・巻いていこう
ふぅ……! ずいぶん食べ進めたつもりだったが、まだ半分も終わっていないのか。ここからはプチパンゾーン。どんどんいこう。
上段左から『sans adjonction de sel』(1ユーロ)、『olive noire et tomate』(1.75ユーロ)、『lardon emmental et oignon』(1.75ユーロ)、下段左から『a l’italienne』(1.4ユーロ)、『aux figues』(1.7ユーロ)。
『sans adjonction de sel』は見た目のとおり、柔らかくクセのないプチパンである。特徴といえば “やや表面がしょっぱい” ってことくらいか。
『sans adjonction de sel』と見た目の違いが分かりにくい『a l’italienne』は、ぶっちゃけ味もよく似ている。これが別商品とは、フランスパンって本当に奥が深い。
『olive noire et tomate』はその名の通り、オリーブとトマトを練り込んだ細長いパン。個人的感想で申し訳ないが……マズイ! 我々がよく知るさっぱりオリーブではなく、中東風オリーブ漬けの味がする。独特のクセと酸味があり、慣れない人にはキツイかもしれない。
『lardon emmental et oignon』はもっとヤバイ。味は完全にクラムチャウダー。クラムチャウダーをパン化するとこんなにヤベェもんが出来上がるとは。もの珍しさでは今回のナンバーワンと言えるだろう。
オリーブとクラムチャウダーのショックも相まってか、ごく普通のレーズンパンである『aux figues』が異常においしく感じられた。小ぶりながらズッシリ詰まった身に、ちょうどいい甘みのレーズン……こういうのがいい。
・駆け足でいこう
この企画に手を出したことを後悔し始めるも、すでに後には引けない。後半戦はクロワッサン&パイ編に突入だ。
全てのパッケージに記された「pur beurre」は “バターを使ったお菓子” という意味。8個入りのクロワッサン3.3ユーロ、10個入りのミニサイズが2.85ユーロ。ミニパイはりんご味3.1ユーロ、チョコレート味が2.85ユーロ。さっそく袋を開けると……
ギャーーース!! ドロドロに溶けてるゥ!!!!!
「どうせ加熱するのだから」と早めに冷凍庫から出したのが災いし、すっかり形を崩してしまったパイ生地たち。「バターがタップリ使われている証拠」と前向きにとらえ、気にせず焼いちゃおう。
他の冷凍パンと異なり、オーブンの中でパリパリとふくらみ始めるパイたち。日本人にはあまりピンとこないかもしれないが、クロワッサンはフランスパンの一種である。果たして “本場の冷凍クロワッサン” の実力たるや……?
結果:パン屋の存在意義が危ぶまれるレベルのウマさ
もちろん “焼きたて” という強みはあるが、驚くべきことにピカールの冷凍クロワッサン&パイ、パン屋を凌駕するほどの実力を有していたのだった。ちなみに冷めてもウマい。
実はこのクロワッサン、日本で昨年行われた『ピカール総選挙』で1位にも選ばれたピカールの看板商品。帰国後の私がピカールへ直行したことは言うまでもない。知らなかった人は絶対に試してみるべきだ、マジで。
残すは菓子パン。上段左から『BRIOCHE TRANCHEE』(2.7ユーロ)、『BRIOCHES PARISIENNES』(3.5ユーロ)、下段左から『MINI BEIGNETS』(3.2ユーロ)、『BRIOCHES FACON PAIN PERDU』(2.95ユーロ)、『bagel』(2.5ユーロ)。
『BRIOCHE TRANCHEE』はほんのり甘いプチ・ミルクパン。どことなく食パンマンを思わせるビジュアルにテンションが上がる。
今回最も高値だった『BRIOCHES PARISIENNES』はケーキみたいに甘くてフカフカ。日本だと高級パン屋でしか買えない濃厚な味わいである。おいしゅうございました。
解凍するだけで食べられる『MINI BEIGNETS』は “ヌテラ入りドーナツ” といった感じ。外国のスイーツにしては甘さ控えめでおいしい。
『BRIOCHES FACON PAIN PERDU』は冷凍フレンチトースト。キャラメル味のソースがいい味出しているが、残念ながら焼きたてのフレンチトーストには及ばず。
最後はベーグル。日本のコッペパンに似て食べやすい。あらかじめ真ん中に切れ目が入っているので、忙しい朝などに重宝しそうである…………ってことで全20種類、食べ終わった〜!!!! 長かった〜〜!!!!
・親切なフランス人、疑問を呈す
……と、ここで「何やってるの?」とキッチンに現れたのはフランス人のマリオさん。彼は私の下宿先の家主で、何かと滞在中の世話を焼いてくれた恩人だ。キッチンを埋め尽くす大量の冷凍パンを見て、驚きを隠せない様子である。
私は「自分がいかにピカールとフランスパンを愛しているか」「やはりフランスの冷凍パンはハイレベルだ」ということを、マリオさんに熱弁して聞かせた。すると……彼は不思議そうな顔をして、私にこう尋ねたものである。
「日曜日でもないのに、なぜ冷凍パンを食べるのか?」と……。
マリオさんいわく、フランス人にとって冷凍パンは「パン屋が閉まっている日曜日や、もしものときのための常備食」という認識。つまり “パン屋のパンに遠く及ばない存在” なのだそうな。うん、まぁ、そりゃそっか……!
あまりにド正論すぎて小さく笑うしかないが、とはいえ日本人の私にとっては相当ハイレベルに感じたピカールの冷凍パン。今回ご紹介したうちのいくつかは日本でも購入できるので、最低でもクロワッサンは食べてみてほしい。ちな8個入り799円な!
亀沢郁奈





























【Picard】フランスの冷凍食品「おにぎりとみそ汁」がなぜかウマい! その理由についてプロの意見を聞いてみたら最後は化学の話になった
【現地レポ】フランスのピカールで売ってる『冷凍チャーハン』が夢かと思うほどクサかった
フランスで冷凍食品の寿司を食べてみた感想 → ギリ寿司ではあったけど…ここまでする必要があるのだろうか / プロの見解もきいてみたぞ!
フランス発の冷凍食品ブランド「ピカール」のオペラを買ったら、外付けハードディスクと見間違えたでござる!
高級冷凍食品ピカールの福袋を開封したら嬉しすぎるものが入ってた! 持っておいて損なしのアレが大復活!!
「読めるか!」という看板の店に入ってみたら食べ放題が始まった / 高田馬場
1時間2000円、40代でミスドの「ドーナツ食べ放題」に挑戦した人にありがちなこと35連発
カラメルとプリンの比率が逆になった「逆プリン」を作ろう! あるいはエイプリルフールの小さな悲喜劇について
ミスドの食べ放題「2000円」は高いのか、安いのか? おっさん2人が挑戦して辿り着いた答えがこちらです
SNSでバズり中の「インドの日清カップヌードル」を食べてみた / 妥協なき刺激的なスパイスで病みつき必須!
バーガーキングの無料カスタム「オールヘビー」はどれだけトッピングが増えるのか? 通常と比較して得た答えは…
【4コマ】魔王軍はホワイト企業 1964話目「再会④」
しゃぶ葉の「豚ロース薄すぎ」騒動。店舗で検証して独自の結論を導き出した直後、まさかの公式が謝罪発表
【4コマ】魔王軍はホワイト企業 1965話目「再会⑤」
都内とは思えない開放感! スーパー銭湯「国立温泉 湯楽の里」の “ほぼインフィニティ露天風呂” で空に吸い込まれてきた
【食べ放題1200円】非常階段の裏口のようなドアの先に広がるガチ中華ビュッフェ! コスパもハードルも高い新大久保「龍勝」
【青切符】4月から自転車新ルール! ヘルメット9種比較
90分食べ放題導入でパンの楽園と化した『ベーカリーレストランC』 / ご覧ください! 珠玉の美味そうなパンを
【ご報告】ロケットニュース24を少し離れます / 10年間ありがとうございました!
【コメダ】注文時に一言「よく焼きで」 シロノワールのデニッシュの美味しさを最大限に引き出す頼み方
【検証】10年間ほぼ毎日飲んでる「コーヒー」を1週間断ってみたらこうだった
【雑草対策】カインズで598円「撒くだけで防草できる人工砂」の効果がヤバ過ぎた / お財布にも環境にも優しい超画期的アイテム
オニヤンマのフィギュアが虫よけになるってほんと? 2週間かけて試してみた正直な感想
何も期待せず「カメムシブロック」ってスプレーを窓に吹いたら後日ヤバイことになっていた【100万円の古民家】
【事件】久しぶりに「串カツ田中」に行ったらほぼ別の店になっていた / 豚もエビもレンコンも食べずに帰ることになった理由
冷凍食品でサイゼリヤ以上のウマさ! ほぼワンコインながら高級冷食「ピカール」のピザがさすがの出来栄え
【全力疾走】 “フランスで食べたフランスパン” が食べたい! 新宿の中心でパリを再現してみた結果…
値段の高い冷食ってどんだけウマいの? フランスの冷食専門スーパー「ピカール」のラザニアを食べてみた
本格的なタイ料理を求めて高級冷食「ピカール」のトムヤムクンを食べてみた → あっさり目&酸っぱさ重視で辛くはない
【現地レポ】フランスのピカールで売ってる『韓国料理』を食べると「世界は広いなぁ」ってしみじみ感じる…
【知ってた?】フランスのマクドナルドには『スイーツバーガー』がある! ただし想像の100倍 “スイーツ” なので注意
想定外のものが大当たり!! 高級冷凍食品「ピカール」の福袋の中身がこちら / 福袋2022
【衝撃事実】高級冷凍食品「ピカール」の福袋がいくらお得になっているか調べるべきじゃなかった…
冷食専門店・ピカールの福袋に入ってる「保冷バッグ」が進化していて最高! 頼むから毎年入れてくれ!!
フランスで『冷凍ハンバーガー』を食べた結果 → なぜ日本で普及しないかサッパリ分からなかったので、プロの見解をきいてみた
オーブントースターで2~3分焼くだけ! 「パンド」の冷凍パンが手軽な上に美味すぎてベーカリーに行く気なくしそう……