松屋が誇る空前絶後のアルティメット神メニュー「ごろごろ煮込みチキンカレー」。その異常なまでの中毒性は、多くの「ごろチキ信者」を世に生み出した。「ごろチキ」を唯一絶対の神と崇める者も少なくないという。

無論、私(あひるねこ)もその一人なのだが、実は先日、「ごろチキ信者」たちを震撼させる大事件が発生してしまったのだ。なんと我らが「ごろチキ神」が、まさかのレトルト食品化。松屋公式オンラインショップにて販売が始まったというのである。ななな、何やて!?

・「ごろチキ」がレトルトに

よし、いったん落ち着いて話を整理しよう。松屋は2022年8月22日、中村屋のレトルトカレー『松屋監修 ごろごろチキンカレー』を松屋オンラインショップにて販売開始した。松屋監修のもと、老舗の中村屋が「ごろチキ」をアレンジしたわけだ。

価格は5食セットが税込2600円、10食セットが税込3700円となっている(どちらも送料込み)。ハッキリ言ってバカ高い……が、やはり「ごろチキ信者」としては一度立ち合ってみる必要があるだろう。というワケで……


ポチっとな。


見よ、これが史上初……


レトルト版「ごろチキ」だ!

・ご対面

なんだか「ごろチキ」のパチモンみたいなパッケージだが、どんな形であれ「ごろチキ」と名前が付いている以上、こちらも伝説の宝具『ごろチキ専用ザラ』をもってこれに応えることにしたい。それではさっそく調理するぞ。


湯せんして(レンチンも可)……


完成である。

・お手軽神

見た目に関していうと、かなり「ごろチキ」っぽい。具もレトルトにしてはかなり頑張って “ごろごろ” しているのではないか。ただ……やはりせっかくなら本物と食べ比べてみたいよな。そこで今回は特別に「ごろチキ神」にお越しいただいた。か、神よ……。


まず神と対話をしたのち……


レトルトを味わう。本家と比べるとだいぶドロッとしたルーで、味も非常に濃厚。そしてけっこう辛い。何より口に入れた瞬間、独特のスパイスの香りと刺激が空間という空間を満たしていく。全体としては汗がにじむほどにスパイシーだ。

本家の後に食べるとチキンがずいぶん淡白に感じられるが、人によっては、チキンカレーのチキンはこれくらいでいいという感想を持つのではないか。ジューシーさは希薄ながら柔らかく仕上がっている。さすが中村屋、ただのレトルトカレーではない。


が……


_人人人人人人人人人人人人人人人_
> 全然「ごろチキ」じゃねえ!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


・別物すぎる

結論から述べると、これは「ごろチキ」というよりは完全に中村屋の新作カレーである。一応「ごろチキ」らしい衣装を身にまとってはいるものの、外に出た瞬間「お前、中村だろ」と指をさされるレベルで別人だ。なんなら顔がお面からハミ出てしまっている。なめるな、コスプレを……!

とはいえ、レトルトカレーとしては十分おいしいので、これは「ごろチキ」の再現ではなく、「ごろチキ」にインスパイアされて作られたオリジナルカレーと考えた方がいいのかもしれない。そう、やはり「ごろチキ」とは唯一絶対の神なのだ。

・オンリーワンの存在

今回、「ごろチキ」のレトルト版『松屋監修 ごろごろチキンカレー』から我々「ごろチキ信者」が学んだこと。それは、何人(なんぴと)たりとも神の模倣は不可能という至極当然の事実であった。

そもそも、常温保管が可能な神って何なんだよ。そんな神がいるかよ。お前、中村だろ! というワケで、「ごろチキ」のあの味を期待すると肩透かしを食らうかもしれないが、スパイシーなチキンカレーとしてはウマいというのが私の感想である。「ごろチキ信者」たちは参考にしていただきたい。

参考リンク:松屋オンラインショップ
執筆:ごろチキ信者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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