前回に引き続いて突然だが、ここで当連載の審査基準についてお話したいと思う。まずは連載テーマである「家そば」か「外そば」かで判断。“どれだけ外のお店で食べる蕎麦に近いか” を基準にしてランク付けをしている。
それともうひとつ重要なのは、“衝撃度(インパクト)” だ。食べた瞬間「これまでの蕎麦とは違う感」が出ていた蕎麦に好評価を付けやすい傾向にある。
そんな衝撃度だけで言うなら、現在ランク1位の『特選そば 十割そば専用工場謹製』よりも、長きに渡り王座を死守していた『元祖乱れづくり 木曽路御岳そば』の方が大きいかもしれない。あれは衝撃の連続だった。前置きはこのへんにして──
今回の蕎麦は、ディフェンディングチャンピオン『元祖乱れづくり 木曽路御岳そば』と同門の商品『そば湯まで美味しい蕎麦 白』である。少し前に『そば湯まで美味しい蕎麦 黒』も登場したが、白の評価はいかに!?
デカい鍋にたっぷりのお湯を沸かし……
3〜4分茹でたら……
ハイ完成。
して、そのお味は──
細い……。どうも白くて細いと「そうめん」を感じてしまうのが私の感度の悪さであるが、今回もまた前回と同じくそうめん、もしくはにゅうめんな感想なのである。
また、食べれば食べるほど美味さと蕎麦みを感じる “スロースターター” であるがゆえ、そのぶん瞬間的な衝撃度(インパクト)は非常に少ない。そんな優しくて繊細な蕎麦であるがゆえ、疲れた時に食べると良いかもだ。
そんなこんなで「家そば」か「外そば」かで言えば、家である。それも温かい家である。ナスや豚肉が入った田舎風の温かい濃いめのつけ汁で食べると合う気がする。
ちなみに蕎麦湯も、控えめな優しい感じだった。荒々しさより、優しさを求める人に。ホッとする蕎麦、それが白──。
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
★現在までのベスト5★
※()内は購入時の1人前価格
【1位】山本食品『特選そば 十割そば専用工場謹製』(205円)
【2位】はくばく(霧しな)『元祖乱れづくり 木曽路御岳そば』(109円)
【3位】新得物産株式会社『北海道新得八割そば』(161円)
【4位】成城石井オリジナル(新得物産)『挽きぐるみそば』(128円)
【5位】柄木田製粉(信州戸隠そば)『信州 本十割そば』(128円)
【惜しくも選外になった蕎麦たち】
〜松〜
■ライフプレミアム『信州戸隠 二八そば』(161円)
■滝沢食品『滝沢更科 十割そば』(165円)
■本田商店『出雲そば』(150円)
■柄木田製粉『信州 七割更科そば』(100円)
■本田商店『BIO-RAL Organic 国産有機十割そば』(247円)
■信州戸隠そば株式会社『信州本十割そば』(216円)
〜竹〜
■紀ノ国屋オリジナル(東亜食品工業)『御そば(おそば)』(230円)
■小川製麺所『山形のとびきりそば』(75円)
■山本かじの『十割そば本舗 国産の十割そば』(270円)
■岡本製麺『阿波名産 祖谷十割そば 石臼挽き』(179円)
■大西製粉『風穴そば』(243円)
■サラヤ『寒河江 全線 太郎兵衛そば』(205円)
■はくばく(霧しな)『そば湯まで美味しい蕎麦 黒』(128円)
■昭和製粉『蔵王の銀領そば』(139円)
■葵フーズ(東光麺業)『平打ち製法 風土伝匠 味わいそば』(1人前26円)
〜梅〜
■おびなた『蕎麦通の更科八割』(99円)
■おびなた『戸隠そば』(99円)
■高尾製粉製麺『麺の彩宴 播州そば』(46円)
■信州戸隠そば株式会社『信州戸隠そば』(216円)
■住岡食品『こだわりの麺々 蕎麦』(27円)
■7プレミアム(藤原製麺)『2種類のそば粉をブレンドしたそば』(48円)
■信州ほしの『信州田舎そば 小諸七兵衛』(79円)
■ローソンオリジナル(信州ほしの)『信州そば SOBA』(38円)
■山本かじの『十割そば本舗 伝統の二八そば』(161円)
■自然芋そば『越後伝統へぎそば 自慢ののどごし』(118円)
■白石興産『郷の麺処 そば』(36円)
■ニップン(おびなた)『本場 信州そば』(40円)
■CO-OP(おびなた)『そば』(40円)
■パルシステム(桝田屋食品)『国産とろろそば』(120円)
■信州ほしの『信州 小諸七兵衛 更科そば』(77円)
■FamilyMart collection(おびなた)『のどごしなめらかなそば』(61円)
■柄木田製粉『永坂更科 名物 御前そば』(247円)
■昭和製麺『山形の逸品 挽きたてのそば』
■はくばく(霧しな)『そば湯まで美味しい蕎麦 白』
〜茸〜
■おびなた『蕎麦通のそば』(107円)
■トップバリュ(黄色)『香りとのどごし そば』(49円)
〜苔〜
■麺のスナオシ『おいしいそば』(27円)