先日、俺たちの心のとんかつチェーン「かつや」から、なんと私(あひるねこ)宛てに荷物が届いた。裸(ら)のカツが入っていたらどうしようかと思いながら開封してみると、中から出てきたのはしっかり包装されたカツ。結局カツかよ!

ただし、本物のとんかつではない。2022年6月13日より期間限定で販売が始まった『カツっ! 全力かつやカツ丼味』という商品だ。おつまみの「なとり」と「かつや」のコラボによって誕生した新たなカツ製品である。生粋の “かつや者” として、これを見逃す手はないだろう。

・かつや監修

小学生の頃、遠足に持って行くお菓子として主に男子から熱い支持を集めていた『ビッグカツ』。今でもたまに無性に食べたくなる時があるが、今回発売された『カツっ! 全力かつやカツ丼味(1枚入り)』は、アレと同系統の駄菓子と考えていいだろう。

なんでも「かつや」のカツ丼の味を再現しているらしく、おやつとしてはもちろん、お酒のおつまみとしても最適……


つーかデカッ!!!!!

・マッシヴカツ

待て待て待て、いくらなんでもデカすぎるだろ。想像の3倍くらいデカいぞ。こんなん遠足に持って行ったら他のクラスのヤツまで見に来るわ。「かつや」によれば、なんと全長約22cmもあるらしい。22cmて! 小4のスニーカーかよ!!


『ビッグカツ』と並べてみると、その差は歴然。これぞ「かつや」とでも言うべきバグりにバグった超ボリュームである。コイツいっつもバグってんな。

そして、サイズ以上に気になるのがカツの味だ。パッケージには小さくこんなことが書かれているぞ。


「パンチの効いたかつやの割下、ほんのりと甘い玉子と玉ねぎの香りをイメージしたシーズニングを使い、かつやのカツ丼の味を再現!」


私を含む “かつや者” たちの多くが今、こう思っていることだろう。ホントかそれと──。割下はともかくとして、玉子と玉ねぎはさすがに盛りすぎじゃねーのかと。よかろう、ならばブラインドテストだ。

・カツ検証

これから『カツっ! 全力かつやカツ丼味』を目隠しをした状態で食べて、本当に「かつや」のカツ丼の味がするか確かめてみたい。それではいただきます。


うーーーーん……


ギリ見えん!

・“丼” は言いすぎ

正直、このカツ単体で「かつや」のカツ丼のヴィジュアルは浮かんでこなかった。が、何となく言いたいことは分かる。こちらは『ビッグカツ』と違ってカレーやソースの味わいはなく、あくまでカツ丼的な甘じょっぱさや出汁感を重視しているのだ。

とはいえ、魚介加工品にカツ丼の役割を丸っと背負わせるのは、いささか荷が重すぎるのではないか。そこで今度はカツ丼風にして食べてみた。


ほかほかご飯にドーン! その結果……


ちょっと近付いてきたァァァアア

・わずかに前進

ご飯と一緒に食べることで駄菓子っぽさが際立つかと思いきや、意外にも悪くない馴染み方をしているぞ。これは味付けによる影響か? おそらく『ビッグカツ』だったら厳しかったと思われる。

ただ、「今日はカツ丼よ!」と言われてこれが食卓に出てきたら、さすがに「母さん俺も働くよ」と強い意志を表明せざるを得ないだろう。いくらなんでもシンプルが過ぎる。そこで今度は、出汁しょうゆと少量の水、卵を使い……


なんちゃってカツ丼風に。


それではいただき、ま、す……


こ、これは……!


まさかの射程圏内……!!

・だいぶカツ丼

軽く煮たことで衣のサクサク感が失われ、その結果、一気にカツ丼としてのボルテージが上昇した印象である。手を伸ばせばすぐ届きそうな……。カツの中身が魚肉ということにさえ目をつむれば、十分「かつや」のカツ丼として戦えるポテンシャルを秘めているのではないか。


たが……何だろう。この複雑でモヤモヤした感情は。限りなく「かつや」のカツ丼に近付いた気がするのに、どういうワケか先ほどから一刻も早く……


「かつや」でちゃんとカツ丼が食いたい。

・あくまで菓子

『カツっ! 全力かつやカツ丼味』は現在、全国のコンビニにて先行販売中だ。量販店においても順次販売予定だという。否が応でも目立つサイズなので、見逃すことはないだろう。“かつや者” 諸君は、ぜひこれはこれとして存分に楽しんでいただきたい。

参考リンク:かつやなとり
執筆:かつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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