特に真新しい商品やレアものというわけではないのだが、筆者的に最近知った中で一番感動したコンビニの商品。それが、セブンの「1分湯戻し 大盛ソース焼きそば」。

もう商品名で9割方ネタが割れているが……まあいいだろう。メジャーな他社と食べ比べてみても、セブンのこいつは総合力でぶっちぎっている。これを超える カップ焼きそば は、なかなか出てこないと思うレベル。

・セブン

いつから販売されていたのかはよくわからないが、それなりに前からあったもよう。盲目的に「カップ焼きそば = ペヤング」的な思考で生きてきたため、今までこいつの存在に気付かなかった。

セブンの公式HPによると、販売地域は全国だそう。ということで、セブンイレブンがある地域ならどこでも買えると思う。

今回はこいつがいかに強いかを、コンビニで売られがちな他社のカップ焼きそばと比較して見ていこうと思う。対抗馬として用意したのは「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛」、「ペヤング ソースやきそば」、そして「UFO 濃い濃い濃厚ソース!」の3品。


一平ちゃんが大盛なのは、セブンが「大盛」とのことなのでそれに合わせた感じ。なお、ペヤングはノーマルで「Big!」とパッケージに記載されており、より上のサイズは2倍の「超大盛」や、狂気を感じる「超超超大盛」など。

HPの商品一覧を見ても、ペヤングに普通の「大盛」は無い。どうするか迷ったが、パケの「Big!」を信じてノーマルにした。「UFO」については、残念ながら近隣の店で大盛の取り扱いが無くノーマルサイズでの参戦となった。


・早い

まずは最も分かりやすい所から比べていこう。速さだ。商品名でゴリゴリにアピールされている通り、「1分湯戻し 大盛ソース焼きそば」はお湯を入れてから1分で完成する


他は3社とも3分なので、セブンの焼きそば は3倍速いのだ。シャアかよ。


3分というのは、カップ麺界隈じゃ常識的な待ち時間。今さらそれを長く感じたりはしないし、文句も無い。だが……いざ1分で出来上がるという圧倒的スピードを体験してしまうと、どうしても3分が長く感じられてしまうように。


1分など、お湯入れてから蓋に重しを乗せたり箸を用意している間に終わる。それなりに最低限のムーヴをしていたら過ぎ去るので、ほぼ待ち時間は0のようなもの。「待たされてる感」が皆無。マジでヤバい。


・安い

恐らく麺に何か、早く出来上がるような工夫が施されているんだろう。そういうのは微妙に値段が高くなりそうなものだ。しかし、全て公式HPに記載されている値段で比較するとセブンが一番安い

「1分湯戻し 大盛ソース焼きそば」が税抜き138円なのに対し、「ペヤング」と「UFO」は税抜き193円。「一平ちゃん」は税抜き220円だ。ちなみに、もし「ペヤング」が超大盛だったら税抜き230円で、大盛の「UFO」は税抜き220円だ。


・ボリュームもそれなり

じゃあもしかして、セブンは量が少ないんじゃないか? 大盛りと言いつつ、上げ底スタイルで量が少ないんじゃないか……? そんな疑惑が出てきそうなもの。

そこでパッケージに記載の1食あたりの重さを比べると、セブンの157gに対し、「一平ちゃん」が175g、「ペヤング」が120g、そして「UFO」が128gだった。


今回「大盛」ではない2品は置いておこう。セブンは「一平ちゃん」よりたしかに18g少ない。だが18g程度、たいした差ではないだろう。それなりに一般的な「大盛」の量だと思う。

グラム単価だと、言うまでもなくセブンが0.88円/gでぶっちぎる。量に対する値段の安さで見れば、やはりセブンが最強だ。


・味は

圧倒的に早く、量は標準的な大盛でいて、しかしコスパは他社のノーマルサイズよりも良い。あまりにも話がうますぎるだろう。

じゃあもしかして、クッソ不味いんじゃないか? 焼いたイトミミズもかくやという不味さなのではないか……? そんな疑惑が出てきてもおかしくない。

だが安心してほしい。味は普通に美味い。ここで「ドチャクソに美味い」とか言えたらさらに盛り上がったのだろうが、筆者はその辺で話を盛らないタイプのライター。

セブンの「1分湯戻し 大盛ソース焼きそば」は、他と比較して特別美味くも不味くも無い。「ペヤング」や「UFO」「一平ちゃん」を美味いと感じるなら、セブンもまた普通に美味く感じるだろう。

いちおう個人的に感じた味の違いを簡単に書くなら「ペヤング」はスパイシーさに秀でている。「UFO」は麺が微妙に太く、独特のモチモチ感がある。

そして「一平ちゃん」はからしマヨという飛び道具を有しており、ぶっちゃけそれが全て。これ等に対し、セブンはソースの味が濃く、麺がやや細めなのが特徴だと思う。

食べ比べればそれなりに違いを見出せるが、正直なところ、味はどれも似たようなものだ。具材に乏しいインスタントの焼きそばでは、そこまで違いも出にくいのだろう。

だが、味で差が生まれにくいことによって、コスパと速さと良心的なボリュームが、なおのこと価値を持ち始めるというもの。

ぶっちぎりに安くて早く、それでいて味と量は他社と同等。完全に優勝している。あまり派手さは無いが、地味に強い良品だ。小腹が空いたとき用のストックなんかにはとても良いと思う! 最後にセブンさん、カップ焼きそばだけじゃなく、弁当系もこんな感じでオナシャス!

参考リンク:セブンイレブン明星ペヤング日清
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

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