「夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは 茶摘じゃないか あかねだすきにすげの笠」。ご存じこれは文部省唱歌『茶摘』で、誰もが聞けばお茶を連想することだろう。

立春から数えて88日目を「八十八夜」といい、2022年は5月2日がそれにあたる。この時期、春と夏の変わり目で、暖かい気候になって茶摘みのシーズンが到来するのである──とまぁ今年はすでに梅雨みたいにもなっているが、私はひょんなことからお茶を自作することにしたのだった。

・茶摘スポットに遭遇

きっかけは突然やってきた。先日、ブラブラと散歩していたら目に飛び込んできたのが……

緑園の「お茶つみ ご自由にどうぞ」という貼り紙である。お茶に対してズブの素人の私は目の前にある緑がお茶っ葉かどうか知らないが、ここまで書いていたらさすがにお茶。そしてせっかく旬な時期が来ているなら、何事も経験だと自作してみることにしたワケだ。

とりあえずその場でググったところ「一芯二葉」や「一芯三葉」という摘み方があるもよう。お茶を自作するにあたり、頼りはネット上の情報しかないけど気楽にやってみよう。


・お茶を自作

それでは覚えたての知識で作っていく。方法はインターネット上で出てきた情報なので間違えているかもしれないが、そのあたり大目に見ていただけると幸いだ。まずは「一芯二葉」摘みでお茶っ葉をありがたくいただき……

持って帰って水洗い(しなくてもいいらしい)


次に2分ほどレンチン。熱さに気をつけて……


ひたすら揉む


そして水分がなくなってきたところで


またレンチン。そんでまた揉みまくれば……おぉ!


お茶っ葉が乾燥してパラパラ状態に! わずかにお茶の香りがしてきたし、完成に近づいているような気がする。ちなみにこの「レンチン揉み」は何度か繰り返すといいようだが、私は茶葉の量が少ないと判断して3度目でやめた。

たったこれだけでお茶が完成間近(たぶん)。あとはお湯を注けば……

お茶の完成だ!


「お茶つみご自由にどうぞ」の貼り紙がなければ、レンチンでお茶を作れてしまうのを知らないまま過ごしていたことだろう。自分で作ったというのもあって何だか嬉しい!


・自作したお茶の味は?

味に関してはこれだけ愛情を込めたのだ。美味しいに決まってる。もし美味しかったら、もう一度お茶っ葉をもらいにいこう。そう思いながら出来立てのお茶をいただく。

ゴクリ……


おぉ……!!!!


これは……



_人人人人人人人人人人人_
> ほ ぼ お 湯 <
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お茶の色が薄く感じたのでちょっぴり不安はあったが、まさかのほぼお湯。ほんの少し……ほんの少しだけお茶っぽい感じがするも、とても人に出せるクオリティにはならなかった。どの工程を間違えていたのか、はたまた量が足りなかったのか。もうちょっとお茶らしさがあったら嬉しかったなぁ。

とはいえ、お茶を自作するのは貴重な経験だったし、何より美味しいお茶がありふれている環境に感謝した。茶葉をはじめ、ペットボトル、さらには粉末など、その道のプロがいるからこそ私たちは美味しいお茶が飲めるのだと。

なお、新茶を摘む時期は地域によって異なるも、おおむね4〜5月あたりと言われている。まだ間に合うところもあると思われるので、茶摘みをしたことない人はチャレンジしてみてはどうだろう。きっといい経験になるはずだ。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.