神奈川県川崎市の住宅街に「橘湯(たちばなゆ)」という名の銭湯がある。入浴料490円。サウナも追加料金なしで利用できるから「コスパ最高!」と評判だ。聞くところによると、15時の開店と同時に地元民がなだれ込むほど人気があるらしい。マジかよおい。
サウナ好きの知り合いも猛プッシュしていたので、機会があれば……と思っていたのだが、ついにその時がやってきたようだ。14時半に川崎市内で用事を終えた私は、橘湯の最寄駅である東急東横線「元住吉駅」へと向かった。
・14時45分に到着すると
元住吉駅東口から徒歩10分ちょっとの場所にある橘湯。下町商店街「モトスミ・オズ通り」を抜けて、川沿いをテクテク歩いて閑静な住宅街へ。
ほとんど人とすれ違うことはなかったのだが……
噂どおり、橘湯の前には開店待ちの行列ができていた。ただいま14時45分。次々と人がやって来る。ほとんどが常連客のようだ。15時を過ぎても扉が開かず「なかなか開かないね」「どうしたのかね?」「そういえば髪型変えた?」などと盛り上がっていた。
そんなこんなで15時10分に開店、ダイソンのごとく吸い込まれていく常連客。私も後に続いて吸い込まれた。
さて、タオルを持っていなかったため、入浴料を払う際に「タオルありますか?」と尋ねたところ「レンタルタオル(フェイスタオル・バスタオル)無料ですよ」と店主。おおお……これはメチャメチャありがたいサービス! 手ぶらでふらっと立ち寄れるってことだぞ。
さっそく浴場に足を踏み入れると、洗い場はほとんど埋まっていた。それぞれ定位置があるのだろうか。空いているカランにも私物(たぶん常連さんのもの)が置いてあって、どれを使ったらいいか分からず。
とりあえず「立ちシャワー」で体を清めてからサウナ室へ。薄暗いサウナ室は真ん中に柱がドーンと立っていた。5〜6人が入れる広さだろうか。温度は約90度。ヒノキの香りが心地良い。
かなり気持ちよく汗を流していたのだが、常連さんの会話が少しだけ気になる。「行列に並んでまでラーメンは食べたくないね」「だったら他の店で食べますね」「並ぶやつの気が知れないよな」とのこと……さっきまで開店待ちの行列に並んでいた人の会話とは思えない。
それはさておき、水風呂は15度ほど。体感温度はもう少し冷たい。クールダウン後の外気浴は、階段で2階に上がったところにあるアディロンダックチェア(プラ製のよくある椅子)で。そのまま露天の薬湯でリラックス。とろとろツルツルの質感がめっちゃよかった。
浴室を出てからドライヤーも無料なことに気づく。太っ腹過ぎるだろ。地元の方が並ぶ理由がわかりました。地元にこんな銭湯があったら嬉しいな〜。最後にもう1つ。脱衣所に給水器はないのでドリンクは受付で買っておくこと。近くに用事があればぜひ。私もまた行きます!
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称 橘湯
住所 神奈川県川崎市中原区苅宿36-32
時間 15:00〜23:00
休日 火曜日
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.