ここ最近、株価が世界的に荒れ狂っているが、世界を巻き込んだ暴落と言えばまず出てくるのが世界恐慌だろう。なにせ、教科書に載っているくらいだから。
ちなみに、引き金になったウォール街大暴落の「ブラックサーズデー」は1929年10月24日。
もうすぐ100年。そんな世界恐慌よりも前からやっている銭湯が池尻大橋にあるらしい。もはや歴史やん。
・想いを馳せてると
その名も『文化浴泉』。名前の時点ですでにオーラがある。創業昭和3年(1928年)は伊達じゃない。さーすが昭和一桁!
その頃は目黒川も今みたいなガチガチのコンクリート舗装じゃなかったのだろうか。生まれる前の時代に思いを馳せながら歩いていると文化浴泉があった。お! 入口が木だな。こういうところにはやっぱりそこはかとなく重みを感じる。と思いきや……
_人人人人人人人_
> nano湯 <
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・入浴料
なんかチャライ。いや、nano湯も、文化浴泉も全く悪いわけでもないのだが、ちょっと思ってたのと違った。ただ、入浴料は550円と昔ながらの銭湯価格。
プラス500円でサウナにも入れるらしいのでそれもつける。タオルレンタルは50円で、中にボディソープやシャンプーがないらしいので100円で小袋のものを購入。手ぶらサウナ付きだと合計1200円だった。
・温故知新
カウンターの前は居間みたいになっていて、テレビではオリンピックが流れている。ここら辺の間取りにどことなく昔の銭湯っぽさを感じながら、脱衣所入り口の暖簾をくぐった。
浴場はどちらかと言うとこじんまりした広さ。湯舟は2つあって、それぞれ定員3~4人くらいだと思う。nano湯に入ってみると、入り心地は炭酸泉みたいな感じだった。
説明によると、ナノバブル粒子が多数含まれていて、超音波効果、ダイエット効果、温熱効果とか色々効果が立証されつつあるのだとか。へえ、毎日入りたい。気持ちいいし。
で、nano湯でもう想像がつくかもしれないが、浴場内は最新の雰囲気が漂っている。まず、浴槽も壁もキラキラしているのである。間取りが昔ながらの銭湯っぽいだけに、中身のハイブリッドさに不思議な気分になった。
・サウナー目線
サウナもかなり最近の流行を取り入れた形になっている。まず、サウナ室は、デカイヒーターの両サイドに二段ずつある。で、温度自体は90度だったけど、オートロウリュが「ブッシャー!」と出る上、そんなに広くないからしっかり熱い。
さらに、水風呂は14.1度と冷え冷え。この冷たさは、2021年に導入された給水の水を冷やすシステムの力らしい。こだわりが感じられる。
そして、露天風呂はないのだが、外気浴ルームがちゃんとあった。一見普通の部屋なのだが、外側の壁が互い違いになっていて外気が入ってくる仕組みで、その部屋にクーラーがかかっていて扇風機2台が回ってる。窓開けながらクーラーつけてる感じで気持ちいい。
・銭湯のニューウェーブ
標準以上にととのえる環境が揃っていて、それゆえか、サウナーが多かった。そう言えば、渋谷の『改良湯』も創業108年の銭湯だけどこういうハイブリッドな感じである。渋谷界隈の銭湯では今と昔のハイブリッド銭湯が流行っているのだろうか。
そのためか、若い人も多くて、やはり一昔前の銭湯のイメージとは少し違う。以前住んでいた台東区の銭湯はそんなことなかったから、これは町銭湯のニューウェーブなのかもしれない。なんでも新しいムーブメントが生まれるもんだなあ。というわけで……
\ととのったー!/
・今回紹介した店舗の情報
店名 文化浴泉
住所 東京都目黒区東山3-6-8
営業時間 月~金14:00~翌1:00 / 土・日10:00~24:00
定休日 水曜日
参考リンク:文化浴泉
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.