なんとなく調味料コーナを眺めていたときのことだ。馴染み深いのに、どこか違和感のある缶に遭遇した。『味覇(ウェイパァー)』にこんな色の缶あったっけ……?
定番の赤色味覇に並び、負けず劣らずの存在感を放つ黄緑色の味覇。なんでもヴィーガン向けに開発された、動物性原料を不使用の商品であるという。こりゃあ、さっそく試してみるっきゃねぇ!!
・目に見えてわかる赤缶との違い
『ヴィーガン味覇』は、2022年4月1日に発売されたばかり。ペースト状の調味料としては世界ではじめて、英国ヴィーガン協会の認証を得たらしい。
上記した通り動物性原料も、化学調味料も使っていない。一体ぜんたい何が入っているのだろうと原材料欄を見ると、食用植物油に食塩などと記載されている。
赤缶の場合は動物植物油脂に肉エキスパウダーなどが入っているので、そのあたりが異なる点だ。原材料の違いが味にどのくらいの影響を及ぼしているかが気になるところである。
味わってみようと缶の蓋を開けると、色のギャップも激しい。赤缶の味覇はアイボリーであるのに対し、ヴィーガン味覇はベージュに近い色合いだ。
口に入れる前から、これほど違いがあるとは。味も個々に特徴があったりするのだろうか……ワクワクしながら、いざ実食だ。
・比較して気付く、その違い
味覇の公式サイトに掲載されているレシピを参考に、赤缶と黄緑缶を使ってチャーハン・スープ・野菜炒めを作ってみよう。
実は記者は普段、さほど味覇を使う方ではない。しかし実際に利用してみると、改めてその手軽さに感動する。今後はもっと積極的に活用していこうなどと考えていたら、あっという間に3品完成だ。
さて、まずは野菜炒め。見た目に差はなく、ひとくち食べてみると……これまた差はない。ニラを使ったため、ニラの主張が強すぎて余計にそう感じるのだろう。
これは材料選びに失敗したかもしれないと思いつつ、お次はチャーハンだ。またもや見た目に違いはなく、口に入れるとやはり大きく違いはない、と思いきや。
ふたくち、みくちと食べ進める内に変化が出てきた。ほのかに赤缶の方が、コクが深い? 気のせいかと、スープを飲んでみるとやはりそうだ。
赤缶のほうがしっかりとした塩気と味の深さが、そして黄緑缶の方はサッパリとしていて爽やかな後味だ。どちらもウマい。
シンプルな食材でなければ感じられない差であり、比較しなければわからない程度。つまり『ヴィーガン味覇』は動物性原料不使用でも赤缶と変わらぬ味を楽しむことができる、貴重な代物であることが判明した。
きっと開発段階では消費者が想像もできないような困難があったのだろうな、としみじみありがたくなってしまう商品だ。ちなみに値段は税抜860円(250g)からと、赤缶と同額。
人によってさまざまな事情に対応した、とても良い商品であると感じている。選択肢ができるって、嬉しいよね。
ヴィーガンの方も、そうでない方も1度試してみていかがだろうか。変わらない味、だけども革新的な『味覇』をその舌で感じてみてくれよな!
参考リンク:味覇
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼黄緑色の缶が目印、ヴィーガン味覇
▼開け方などは赤缶と同じ
▼原材料がは異なる
▼ほぼ同じ条件で料理してみたが
▼ニラなどの味が強いものであれば違いをさほど感じないレベル
▼シンプルな材料を使うと味の違いがハッキリするよ
▼用途によって使い分けるべし
▼海鮮味覇についてはこちらをどうぞ