X、LUNA SEA、GLAY が登場する音ゲーこと『EXTASY VISUAL SHOCK』(EXTAV)が、ついに本日(3月31日)正式にサービス開始となった。公式サイトによると、これは『アーティスト公認ヴィジュアル系音楽アプリ』という位置付けなのだとか。

今から約20年前、この界隈のバンドさんを「ヴィジュアル系」と呼んでいいのかどうかは非常にセンシティブな問題であり、我々ファンは常に細心の注意を払っていたもの。それが今や本人たちが「ヴィジュアル系」を自称するとは……平和な時代になったものだよね。

そんなあったか〜い気持ちで初日プレイを敢行した私だが、予想外すぎる仕上がりに現在は放心状態にある。全国のオールド・ヴィジュアル系ファンのみんな……調子はどうだ?

・今風の仕様

なお本スマホアプリのサービス開始は2月25日の予定だったが、不具合の影響で1カ月以上も延期になった。しかしX JAPANのニューアルバム発売を25年間待ち続けているヴィジュアル系ファンは、この程度のことで決して怒ったりしない。むしろ早すぎて逆に慌てたほどである。

オープニングムービーが終わると “お気に入りのバンドとメンバー” を選択することができる。現在のところX JAPANに関してのみYOSHIKI以外のメンバーが選択できない仕様だが、まぁ色々と事情があるのだろう。私はもちろんLUNA SEAのSUGIZOさんを選んじゃうもんね!

チュートリアルはYOSHIKI様が案内役を務めておられ、まっこと恐縮の極みである。万が一ご存知ない方のために一応説明しておくと、LUNA SEAやGLAYはYOSHIKI様が主催する『エクスタシーレコード』からデビューした。みんなXの弟分に当たるワケなんだね。


さてチュートリアルが終わると、登録特典やログイン特典などを大量にゲットでき……


なんかよく分かんないうちに『SSR・SUGIZO』ゲットだぜ! やったァ〜!!!


・今風すぎて震える

本ゲームは音ゲーでありつつ “デッキ” を組んでプレイするというスタイルをとっている。今のところ『最終奥義・爆速ギターソロ』等といった必殺技の存在は確認できなかったが、カードごとに異なる効果を秘めているようだ。

最初の段階でプレイできる楽曲は『紅』(X JAPAN)、『ROSIRE』(LUNA SEA)、『誘惑』(GLAY)の3曲。今後続々と新しい楽曲が追加され、条件を満たせばプレイできるシステムらしい。とりあえず一番簡単な『イージー』モードでプレイしてみると……

お! 最近の音ゲーによく見られる「音楽に合わせてタイミングよくノーツ(リズムアイコン)を押す」タイプのヤツだ。両親指を使う操作は慣れるまで少し時間を要するが、コツを掴めばルールは単純。ライブ映像を見ながらゲームができるとは、控えめに言って最高である。

そもそも『ROSIER』といえばLUNA SEAの超代表曲。これまで100億兆回ほど聴いてきたROSIERのリズムは私の体に深く刻まれており、もはや “寝言で歌える” レベルにまで到達しているのだ。ここは一気に最難関の『エキスパート』までレベルを上げちゃうとしよう。


すると……



!?


・突然の鬼ムズ

え? 何これ? バグ?? 私は本作を “昭和生まれのオバンギャが青春を懐かしむためのゲーム” とばかり思っていたのだが……まさか “ガチの音ゲー” だったと言うのか?

本作はミスを連発すると『ENERGY(エナジィ)』なるゲージが減っていく仕組み。その後何度か『エキスパート』モードにトライしてみるも、歌い出しパートにたどり着く前にゲームが終了してしまうありさまなのだった。いくらなんでも難しすぎる……!

50回ほどプレイしてみた結果、私がどうにか完走できたのは3番目に難しい『ハード』モードまでだった。なお私は中年にしては比較的ゲームが得意なほうである。XやLUNA SEAの全盛期を見てきた世代は今や4〜50代が中心……こんなの無理に決まってんだろォォオ!!!


・ところが……

ここまでの『フリーライブ』モードにすっかり消耗した私は、気分転換に『マルチライブ』モードをプレイしてみることにした。

これは全国のプレイヤーと協力してセッションを行うというモードらしいが、果たしてどうなるか……おっ? さっそく人が集まったぞ!


……ってこの人『エキスパート』モードフルコンボ達成してるゥゥゥウウ!!! 


そしてもう1人はレベル45だとォォォオオオ!!!!?


リリース初日にもかかわらず、早くもガチ勢が台頭していたEXTAV界隈。中年V系ファンたちは想像した以上に音ゲーが得意だったらしい。あるいは意外と若年層のファンも多いのだろうか? もしくは単に私が下手くそすぎるという可能性も……?

ちなみに本作には『スタンプ』機能があり、セッション前後に「よろしく!」「おつかれさま!」等やりとりをする一幕も。全国のファンたちと時空を超えて心がひとつに……ちょっと感動して泣きそうになってしまったぞ。フレンド機能も搭載されているため、将来的にファン同士を繋ぐツールになる可能性もある。メチャ素敵やん。

なお部屋やアバターをカスタマイズする『ルーム』という機能もあるのだが、とんでもない「沼」の気配がしたので今日のところは手を出さずにおいた。EXTAVでは今後新たなアーティストや楽曲の追加も予定されているから、ファンはこまめに情報をチェックしておくべし!

参考リンク:EXTASY VISUAL SHOCK
執筆:亀沢郁奈
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