お子様を連れて出かける方はわかると思うが、回転寿司の「フライドポテト」のウマさと心強さは異常である。基本的には揚げたてサクサクが提供されるうえ、子供はフライドポテトが大好き! かっぱ巻き・枝豆・フライドポテトあたりがお子様の鉄板メニューではなかろうか?

さて、10年前までは「フライドポテト = ハンバーガーショップ」だと思われていたが、個人的には「回転寿司のフライドポテトの方が全然ウマい」と確信している。第6回目を迎えた『4大回転寿司ガチ食べ比べ』は、そのフライドポテトを食べ比べてみたのでご報告したい。

・回転寿司のフライドポテト最強説

私(P.K.サンジュン)の浅はかな知識で申し訳ないが、回転寿司のフライドポテトがここまで評価されるようになったのは、やはり「スシロー」の影響が大きいのだろう。一時は「ポテロー」と称されていたほど、スシローのフライドポテトはセンセーショナルであった。

それに追いつくかのように「はま寿司」「くら寿司」「かっぱ寿司」もフライドポテトには力を入れているようで、どこで食べても安定感は抜群。「注文が入ってから揚げる」という一点だけ取っても、ハンバーガーショップより回転寿司のフライドポテトの方が俄然ウマい……と思う。

・フライドポテトは品薄?

話はガラリと変わって、フライドポテトといえば最近の品薄具合も気になるところ。一時期のマクドナルドはSサイズのフライドポテトしか販売していなかったが、回転寿司のフライドポテトはどのような影響を受けているのだろうか?

で、調査方法は可能な限り正確なジャッジをするため、1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴ。訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番だ。余計なことかもしれないが、都心にかっぱ寿司が無さ過ぎてツラい。

推測ではあるが、回転寿司の揚げ物部門では人気No.1だと思われるフライドポテト。ここで結論を申し上げると、断トツも断トツで優秀なフライドポテトが存在した。


・かっぱ寿司の「フライドポテト(275円)」

味に関しては「非の打ち所がない」と言っていいだろう。ズバリ、かっぱ寿司のフライドポテトは「スシローのフライドポテト」とほぼ同じ。完全一致ではないかもしれないが “スシローインスパイア” であることは間違いない。強いて言うなら原材料が高騰しているためか、275円は……うーむ。


・くら寿司の「くらポテト(330円)」

くら寿司のポテトが “スシローインスパイア” なら、くら寿司のポテトは “マクドナルドインスパイア” ……というか、いわゆる「シューストリング」である。良く言えば衣に主張がないため素材の味が活きており、悪く言えばやや物足りなく感じるかもしれない。要するにシンプルなフライドポテト。価格もややお高め。


・はま寿司の「カリカリポテト(220円)」

4店舗の中では最も細めのカットで、衣に味が付いているタイプ。スシローやかっぱ寿司のポテトがより細くなった形状で、クリスピー感が増している。味も申し分なく、ハッキリ言ってウマいとしか言えない。価格も220円なら「頑張っている」と言えるのではないだろうか?


・スシローの「フライドポテト(110円)」 ※都市型店では132円

はま寿司のポテトを「220円で頑張っている」と評価したが、スシローはこの期に及んでもまだ110円をキープしている。これは「頑張っている」どころではなく「やせ我慢」の域に達しているのではなかろうか? いずれにせよ頭が下がりまくる。

さらに、見た感じ量が減っていないことを考えれば「完全に赤字だろ」と心配にならざるを得ない。味も申し分なく、サクサク & ホクホクとした食感と衣の味付けは “神レベル” と申し上げていいだろう。世界中の人に食べて欲しいフライドポテト、それがスシローのフライドポテトである。


味の方向性としては「かっぱ寿司」「はま寿司」「スシロー」が同じ “衣に味が付いてる系” で、「くら寿司」だけが昔ながらのシューストリングであった。中でも「かっぱ寿司」と「スシロー」はかなり似ているので、味だけで言うとそこまでの差はない。

……が、価格を考慮すればやはり「スシロー」になるのではないだろうか。特に1人で出かけた場合に頼みやすいのは、断トツでスシローのフライドポテト。家族連れなら2つ注文すればヨロシ。総合的に考えてフライドポテトは「スシローの圧勝」としたい。というか、絶対にやせ我慢してるだろ。

というわけで、味的には「かっぱ寿司」「はま寿司」「スシロー」が回転寿司のポテトっぽい味で、唯一「くら寿司」だけが「マックのようなフライドポテト」と覚えておくといいハズだ。「フライドポテト = 回転寿司」と言われる時代が、もうすぐそこまで来ている……のかもしれない。

参考リンク:スシローはま寿司くら寿司かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.