先日近所のセブンで飲み物を買おうとしていたら、「濃いグレープサイダー(税込み116.64円)」というジュースが「新発売」のタグとともに目にとまった。
セブンのオリジナルブランド「セブンプレミアム」のヤツだ。濃いと言われると、とても気になってくる。どれくらい濃いのだろう? 気になったので飲んでみたところ……
・美味い
ちなみに筆者が近所の店舗で見つけたのは2022年2月の半ばごろだが、セブンの公式HPでは2021年11月1日発売となっている。どうやら近所で入荷したのが最近なだけで、世間ではもっと前から出ていたようだ。
それはともかく、飲んでみるとマジで濃い。よく見かけるグレープ系の炭酸と言えばファンタだと思うが、あれよりも濃いと思う。風味的には、明治から出ている「果汁グミ」のぶどう味に近しいものを感じる。炭酸はやや弱めで飲みやすい感じ。
これは美味い。しかも500mlで116.64円なのだからコスパも良い。この濃さはクセになる。もう一本買って帰ろう……こうして「濃いグレープサイダー」を手に帰る道すがら、なんとなくローソンに寄ったところ、今度はウェルチが目にとまった。
ウェルチといえば、濃さで殿堂入りしているぶどうジュース。濃くて美味しいが、470mlで151円と少しお高く、低級庶民の筆者は滅多に飲めない。しかし気になってしまった。セブンの「濃いグレープサイダー」とウェルチの、どちらが濃いのだろうと。
・ジェネリックウェルチ
ということで、両者を比較してみることに。値段については先に述べた通り、ウェルチの方が高い。
セブンは果汁が10%未満なのに対し
ウェルチは25%も入っている。高いだけのことはあるというものだ。
いちおう色も見比べてみたが、違いは微々たるもの。写真的にはウェルチの方が明らかに赤っぽく、セブンの方が色が濃く写ったが、光の当たり具合だったり、ボトルの形状に起因する差な可能性は否定できない。まあ、似たような色だ。
しかし風味はわりと明確に異なっていることが発覚。セブンは甘さが強いのに対し、ウェルチは甘さの中に酸味と渋みが複雑に入り混じっている。
この酸味や苦みが果汁25%のパワーなのか、それとも「ポリフェノール1.2倍」の効果なのかはよくわからない。だが、生々しいぶどう感がするのは間違いなくウェルチ。
対するセブンは甘さが強く、ウェルチで感じたような酸味や渋みは感じられない。ぶどうの風味は先に述べた通り「果汁グミ」を彷彿(ほうふつ)とさせるものだ。
ということで、両者の ぶどうフレーバーの方向性はこの通り異なっている。しかし、濃さだけはほぼ同じだと思う。例えウェルチを炭酸水で割っても、水っぽくなってセブンのようにはならないはず。
様々な細かい違いはこの通りあるが、値段や量、そして何よりもその濃さから、セブンの「濃いグレープサイダー」は、炭酸にした「ジェネリックウェルチ」と言って良い仕上がりだと思う。
これはセブンも上手いことやったものだ。市販のグレープソーダ界のパワーバランスに激震を与える一品ではなかろうか。みんな濃いの好きだろうし。あまり話題になっているイメージが無いが、もっと注目されていいと思う。