いつからガチャガチャは頭がおかしくなったのだろう? 今や「ヤバいガチャ」はあたり前、むしろ「普通のガチャ」の方が少数なハズ。ある意味でガチャガチャは、日本のサブカルチャーの最先端を現わしているのかもしれない。
その「ヤバいガチャ」の中でも、いま最もヤバいと噂なのが『ガシャポンサウンド 長州力の家』である。「たぶんマジでヤバいやつなんだろうな」なんて思いながら購入してみたところ、案の定ヤバすぎたのでご報告しよう。
・徹底的に意味不明
インターネット上で「誰が考えたんだ」「意味がわからない」「頭がおかしい」……などなど、大きな話題となっている『ガシャポンサウンド 長州力の家』。なんと販売元はガチャガチャの超大手「バンダイ」だというから “世も末感” がハンパではない。
簡潔に説明すると『ガシャポンサウンド 長州力の家』にはインターフォンが入っており、チャイムを押すと長州力が答えてくれるというもの。バリエーションは全部で5種類、価格は1回500円だ。
伝説の「ハッシュドタグ 井」以来、ネット上では異常な人気を誇る長州力だが、かつては “革命戦士” と称されたレジェンドプロレスラーである。その昔、声を枯らして「長州コール」をしていた私(P.K.サンジュン)でさえ、ここまでの長州人気の理由はよくわからない。
・カオスの始まり
話を元に戻して『ガシャポンサウンド 長州力の家』である。今回は4回ガチャガチャを回したところ、5種類のうち3種類をゲット。まずはインターフォンA「今から行く長州力」を試してみたところ……
「ピンポーン」「はーい、どちら様ですか?」「あ、はーい、いま行きます!」
……なんだコレ?
端的に申し上げて、私がプロレスファンだとか、1番好きなプロレスラーが長州力だったとか、ファイプロの「ハリケーン力丸」は最高のネーミングだと思う……なんてことはどれも関係ない。日本語がわかる成人ならば全員が「なんだコレ?」と感じるハズだ。
・止まらないカオス
お次の「ピザに喜ぶ長州力」は唯一の2音源を収録。1つだけご紹介すると……
「ピンポーン」「どちら様ですか?」「あ! ピザが来た! ピザだ! 慎太郎行ってきてくれ。先にピザ食うなよ。形変えるぞ」
(苦笑い)
中学生の頃、長州を本当の父親だと思い込んでいた私と、一般的な方の受け取り方に違いはあるだろう。それでも私は苦笑いしか出来なかった。「笑う」ではなく「苦笑い」である。そして最後の1つ「断る長州力」はというと……
「ピンポーン」「はーい、どちら様ですか?」「ごめんなさい、うちは間に合ってるので大丈夫です。すみません。失礼します」
ちょっと寂しい。
こういうものだとはいえ、一方的に断られると寂しさを感じるから人間とは不思議な生き物である。長州うんぬんよりも、ただただちょっとした寂しさだけがその場に残った。
・どうしろというのか?
正直に申し上げて、このガチャガチャを「誰にオススメ!」とか「こういうときに便利!」なんて発想は1グラムたりとも浮かんで来ない。当サイトの特にプロレスファンじゃない記者が「長州それでいいんですか?」「おもちゃにされてるじゃないですか?」と言っていたが、確かにその通りである。
ただ、プロレスファンとしては長州がここまで世間のみなさまから受け入れられていること自体が素直に嬉しい。引退したプロレスラーの多くがなかなか壮絶な人生を歩んでいることを考えると、長州は何という幸せ者であろうか? ハッキリ言って「大々成功例」である。
どうかみなさま、これからも長州力をよろしくお願い申し上げます。また可能なら、引退した他のプロレスラーたちにも興味を持ってやってください。最後に今回ゲットした『ガシャポンサウンド 長州力の家』を全て同時に鳴らした感想を、長州の名言にのせてお届けしよう。
何がしたいんだ、コラ!
──完──
参考リンク:バンダイ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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