埼玉県秩父郡の横瀬町では、毎年1月上旬から2月下旬にかけて幻想的な氷の世界が見られるらしい。人工的に作られた氷柱(つらら)が、高さ30m、幅200mにわたって広がっているのだとか。たまたま近所に用事があったので、チラッと寄ってみることにした。
西武秩父線・芦ヶ久保駅から徒歩約10分。ふらっと訪れたのは「あしがくぼの氷柱」なる観光地。正直、現場に到着するまで “人工のつらら” とやらをナメていたのだが……これが「本当にすみませんでした」と謝罪するレベルの絶景。あまりの迫力に圧倒されてしまいました。
・あしがくぼの氷柱
都心から電車で約1時間半の大自然ということで、秩父は「週末の日帰り旅行先」として人気。山々に囲まれていて空気がおいしく、春は芝桜、夏はホタル鑑賞、秋は紅葉……そして冬はつららといった具合に、1年を通じて四季の変化を楽しめる地域である。
さて、氷柱会場は入場料400円(9時〜16時)で、紅茶または甘酒付き(数量限定)。また、土日祝のみ「氷柱のライトアップ(500円で事前予約制)」を楽しむことができる。詳しくは地元観光協会のサイトをご覧いただきたい。さっそく会場に足を踏み入れると……
完全にナメてた。キノコというかクラゲというか、とにかくモコモコしたつららの大群がスゴ過ぎる。圧巻の一言。屋根から垂れ下がるつららをイメージしていたのだが、マジでそんなんじゃねえ。山の斜面全体がつらら……そこはまるで「つららの森」だった。
もともとは町民の提案から始まったプロジェクト。川からくみ上げた水を山林の斜面にホース等で散水して、つららを作るという。歩道のスグ目の前に大迫力のつらら……実際に触ってもOKとのこと。関東ではなかなか珍しい体験だ。
また、会場内すぐそばには西武秩父線も通っているので、タイミングが合えば電車とつららのコラボも楽しめる。もちろん車内から会場の様子をチラ見することも可能。「芦ヶ久保駅」と「横瀬駅」の間は要チェックである。
つららのライトアップも幻想的。都会のイルミネーションとはまた別の良さがあるぞ。暖かい格好をしてゆっくり鑑賞してみてはいかがだろうか。
・すぐ近所に道の駅
ちなみに会場のスグそばには、道の駅「果樹公園あしがくぼ」がある。麺類やソフトクリームが人気だが、甘酒(100円)もめっちゃ美味しいので好きな方はお試しあれ。
・秩父三大氷柱
また家に帰って調べたところ「あしがくぼの氷柱」は、秩父三大氷柱の1つで、最もアクセスが楽なスポットだという。残り2つ「三十槌(みそつち)の氷柱」と「尾ノ内の氷柱」は西武秩父駅から離れているので制覇したい方はレンタカー利用をオススメする。興味のある方は併せてチェックしてみてほしい。
参考リンク:あしがくぼの氷柱(2022年は2月23日まで開催)
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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