待て待て待て〜い!! 先日、静かなオフィスにオッサンたちの大声が響き渡った。何事かと話を聞いたら審議する必要があるとのこと。ギルティの対象となったのは「オッサン9人が理想の彼女服を着てファッション対決」なる読者投票記事。ちょっと前に当サイトが公開したものなのだが、ランキング結果がおかしなことになっているらしい。
オッサンたちのファッションに対し、投じられた票数は実に6407(11月8日時点)。おぉ、そんなにもありがたいと思いきや、よく見たらコレ……なんじゃこりゃぁ〜!!!!
・どこかおかしいんじゃないか疑惑
オッサンたちのファッション対決は以前の記事を読んでいただくとして、結果的に1位はあひるねこで2位はGO羽鳥がランクインした。AKBの総選挙なら選抜メンバーでセンターゲット的位置づけに輝いた2人だが、問題視されたのは獲得票数である。そう……
その数、1位が2120で2位が1114の4桁票数で他のメンバーを引き離すぶっちぎりぶり。最下位のYoshioに至ってはわずか228票と大きく水を開けられてしまっているのだ。予算は同じ1万円以内、そしてそれぞれが全力で選んだ激かわコーデなのに、なぜこんなにも差が開くのか分からない……!!
結果に不満を抱いたメンバーたちは疑心暗鬼モードに突入。もしかしたら票の差には何か力が働いているんじゃないか……? 不正があるんじゃないかと疑問を持った。
・怒り狂うメンバーたち
単なる嫉妬の可能性も否定できないが、以下が納得いかないメンバーたちの言い分である。激おこプンプン丸なため、熱のこもった長文……オッサンたちの見苦しい姿もあるかもしれないがお付き合いいただけたら幸いだ。
中澤(3位)「匂う。匂うぞ不正の匂いが。私がそう思わずにはいられなかったのは、GO羽鳥が1114票も獲得していることだ。確かに、どこかエキゾチックみの漂うワンピースの雰囲気はGO羽鳥が好きそうなチョイスだとは思う。シルエットもキレイだし。だが、編集長だろうがあえて言わせていただきたい。人工芝やないか!
これを一番良いと思う人が1100人もいて、この記事の服装の中で2位なら、なぜ街で人工芝を一切見かけないのか? 例えば、同じものを私がチョイスしていたとしたら最下位付近だったのではないかと思ってしまう。
一方で、あひるねこの1位はそういう意味では納得できる結果だ。世界観が完璧に仕上がっている。それもそのはず、あひるねこだけは嫁という実在かつ、ごく身近な個人のコーディネートをモデルにしているのだ。
ゆえに、リアルでも着られる服装とオシャレさのバランスが良い。だが、イラストで言うと、これはトレースみたいなものだ。みんなが自分の実力でガチで絵を描いている中、トレースを自分の作品として発表し1位を獲って満足なのか。
あひるねこに問いたい。貴様はそれで本当に女性のファッションと向き合ったと言えるのか? そういった意味では、あひるねこが最下位と言えよう」
佐藤(5位)「今回の投票結果は妥当だったと思う。私自身、1位を狙ったつもりだったが、個性が際立ちすぎたのかもしれない。ただ、少し解せないところがある。
まず1位のあひるねこに関してだが、すべての商品をZOZOで購入したとのことだった。自分の足で買いに行くべきではなかったのか? 私は高円寺周辺を歩きまわって理想のものを探し求めた。他のメンバーも同様に探し回ったことだろう。なのに自宅でパソコンの前に座って『これええやん!』とばかりにポチッた訳だ。
そんな横着な人間が1位になって良いのか? と私は問いたい。ほかにもポチッた人間はいるだろうけど、それでヤツが1位になったことが納得いかないのだ。
そして2位の羽鳥に関しても一言。『コーディネート』というお題でありながら、1着しか買っていない。私は高円寺周辺を歩き回って、服はもとよりベルト、ネックレス、ブレスレット、スカーフまでそろえた。こだわりはベルトだったが写真ではそれを伝えきることができなかった。
スカーフを頭に巻いたのは失敗だったが、とはいえ理想の彼女服をコーディネートしきったつもりだ。なのに2位は1着だと? たまたま靴の一部が緑だったからって、コーディネートしたフリをしているのはいかがなものか。それで2位? ウソだろ。
という訳で、みんなが真剣に理想を追い求め、妄想を膨らました結果、これええやん! でポチッた横着者と、コーディネートになってない男に負けたことは解せない。八百長の疑いを持たざるを得ないことをご理解頂きたい」
和才(8位)「問題の記事を執筆した者として、このような結果になったことに責任を感じている。これはどう考えてもシステム的なエラーが起こったとしか思えない。サーバーダウンならぬアンケート機能ダウンというか、一部の候補者が選択できないようになっていたのだろう。
それから、紹介順についてももっと注意を払うべきだった。ご覧のように、票はエントリーNo.6(GO羽鳥)とエントリーNo.7(あひるねこ)に集中している。思えば、9人中6番目と7番目は一番オイシイところ。M-1でも、大体これくらいの順番で発表する人がほぼほぼ優勝している。
この紹介順のアドバンテージとシステムエラーが重なった結果、本来の “イケてる度” が反映されない順位となってしまったことを、本記事を借りてお詫びしたい。申し訳ありませんでした」
サンジュン(7位)「あひるねこはさ、まあいいよ。嫁の服を着てくるなんぞ本来は反則だが、それを『カワイイ~☆』とか『愛妻家~☆』とか感じる読者も一定数はいるんだろうよ。
問題はグリーン羽鳥だよ。というか、あれが2位なのは完全に納得できない。というか、完全に芝生の精霊やん? 芝生の精霊がオシャレってどういうことなの?
言いたかないが、GO羽鳥はブチ抜けて人気がある。SNSのフォロワー数も圧倒的だ。それはそれでいいんだが、こういうガチ投票で組織票が動くのはむしろ羽鳥さんが気の毒。羽鳥さんのことが好きならば、余計によく考えて投票して欲しい」
砂子間(6位)「あひるねこの優勝は仕方ない。中性的な外見だから女性の服が似合うのだ。おそらく私のゴルフウェアを着ても優勝しただろう。意味不明なターバンよりもピンクのサンバイザーの方がかわいいに決まっている。結局『何を着るか』ではなく『誰が着るか』なのだ。
一方、問題なのはGO羽鳥である。だって、ただの『芝生を体に巻きつけてる変態』じゃねえか。一体どんな願望を抱いたら『芝生に一目惚れ』できるんだよ。準優勝という結果は『マサイ族(当サイトで連載中)の組織票』以外に考えられない。ま、それでもおめでとうございやす(笑)」
Yoshio(最下位)「私のファッションはただの性癖なので最下位は致し方ないと思っている。むしろ228票も同情票が入っていると考えれば『みんなありがとう!』と若干前向きになれる。
そんななか不思議なのが、GO羽鳥が1114票で2位を獲得している事実。原色カラー、緑一式のワンピースだ。確かにGO羽鳥は普段から難しいとされる原色を使いこなし、いつもオシャレで自分に似合ったコーデをしている。
だが、それとは話が違うのでは! おそらく今回、彼は裏でマサイ族に指令をし票を買収したのではないかというのが私の見立てだ!
ちなみに1位を獲得した あひるねこ は可愛すぎるので許します。今度使った歯ブラシください」
・女性に聞いてみた
このように怒りが止まらない彼らだが、マサイ族の組織票や自分で自分に入れたんじゃないか疑惑まで勃発していた。
ここでふと気になるのが、女性視点から見たらZOZOねことグリーン羽鳥のコーデは本当にイイものなのかということ。そこで率直な感想をもらうべく社内のAさんに意見を求めたところ……
Aさん「あひるねこさんのコーデは女子大生にいそうなコーデですね。そしてモテるタイプの子が着そうというか。そして羽鳥さんのコーデは自分だと着られないけどイイと思います。かわいい(^^)」
えっ……
そうなん……?
どうやら男視点と女視点は随分と異なるらしい。これにてオッサンたちは意気消沈して怒りの拳をおろすしかなくなった……かと見せかけて、嫉妬に狂ってこのままじゃ終わらず。投票結果をひっくり返すべくとっておき の秘策を繰り出したのであった。次回に乞うご期待!!
つづく
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.