カードゲームなどで幅広い世代に人気の『遊☆戯☆王』より、壮大な物語が始まるきっかけとなった作中随一のキーアイテム「千年パズル」がプラモデル化された。発売以来しばらく入手困難だったが先日再販され、ようやく入手することが出来たほどの人気ぶりだ。

こうも人気なのは、このプラモが「千年パズル」のピースのプラモである故だろう。作中でおなじみのピラミッドをひっくり返したような形を完成させるためには、主人公・武藤遊戯のようにパズルを解かなければならない。プラモ初心者だが、幼少期「千年パズル」に憧れた者として挑戦してみた。

・プラモを組むのは超余裕

2021年8月28日に発売された『ULTIMAGEAR 千年パズル(税込・3850円)』はプラモデルとはいえ、特別なこだわりがなければ塗料も接着剤も必要ない。プラモ初心者でも安心して手を出せる安心仕様だ。

プラモ初心者としてはパーツの多さに怯んでしまう。その数80個。生まれて初めて挑戦したプラモデルである寿司プラモよりはマシだが、多いものは多い。しかし取扱説明書にて分かりやすく組み方が説明されている上、基本的にパーツ同士をはめ込んでいくだけで組めるので超簡単。

切り離した際パーツに「バリ(切れ端)」が残らないよう、丁寧にパーツを枠から切り離していき……

パーツのナンバリング順に並べ、取扱説明書を見ながらパチパチとはめていくだけで……

「千年パズル」のピースが完成! バリが出たり歪んだりしないよう丁寧に作業していたため1時間半ほどかかってしまったが、プラモ初心者でも難しいところは一切なかった。こんなにも簡単に「千年パズル」のピースを手にできて良いのだろうかと思うレベル。

組み上がった33個のピースを用いて、いよいよ「千年パズル」に挑戦出来る。このプラモ版・千年パズルは公式HPによると、『遊☆戯☆王』で主人公・武藤遊戯が8年かけて解いたパズルという設定を踏まえ、パズルとしては「超高難易度」だという。

ただ、こういった作中アイテム再現モノは、公式側が言うほどのクオリティではなく落胆してしまうものが多い。原作『遊☆戯☆王』1話で遊戯が「千年パズル」を夢中になって解いていたのが楽しそうで憧れていたが、果たしてどの程度の難易度で再現されているのだろうか。

まずは位置が分かりやすいピースをより分けていく。角のピースや模様が入っているピースはどこの位置に来るかが分かりやすいため、サービス問題ならぬサービスピースと考えても良いかもしれない。そして、そんなサービスピースたちを頼りに解いていけば楽勝なはずだ。

サービスピースたちを基準にして、基準にしたピースの形に合うピースを組み合わせて……と黙々と作業していたら、あっという間に組み上がってきた。おいおい、ちょっと簡単すぎるんじゃないの? 遊戯の8年、筆者の1時間になっちゃうよ。──そんなナメたことを考えていたら。

半分ほどでピースが一切はめられなくなってしまった。

順調に組み上がっていっていたのに、「千年パズル」の下半分の形が見えてきたところで残りのピースがどこにも合わなくなってしまった。これまでどのピースも「ここしかない」と思えるほどピッタリはまっていたので、どこから間違えていたのかすら分からない。

気を取り直して組み上がっていたパズルをバラし、ほとんど1から解き直し始める。「絶対にこのピースとこのピースは組み合わさる」と思い込んでいても、案外見直してみると別のピースがしっかり組み合わさることもあった。慎重に解き直していくと、新たな発見が多い。

単純に「もしかしてこのピースの正しい位置はこっちだったかも」と思えるような気付きもあれば、組み合わせる順番が違った、という気付きもあった。中には原作同様、はめ込んでから半回転させられるピースもあった。ただし、どう足掻いても組み上がらない。

作中の遊戯と同じく、解いている間は嫌なことを考える余地もないぐらい夢中になって取り組んだ。しかし、数時間かけて取り組み続けて寝落ちし、起きてからもひたすらにパズルと向き合ったが、形が見えてきては途中でツマってしまう。

原作準拠で「最後のピース」はプラモ版でも最後のピースになっているのでは? と思っていたが、そんな拘りも捨てて取り組んだ。しかし結果は惨敗。組み上げては途中でバラす、の繰り返しを続けたが、まるで先が見えてこない。

残りあと数ピース、というところまで組み上げることも出来たが、またしてもツマってしまった。もうダメだ。8年どころか、千年かかっても解ける気がしない。

パズルの解法はプラモ自体には付属していないが、公式HPにて公開されているため、もう諦めて解法を確認しよう。そう思ったが……

まるで有料サイトを退会するときのように「本当に解法を見るのか」という確認を取られてしまった。おまけに、憧れの「千年パズル」を前にして「ぜひあなたの手で完成させてみてください」とダメ押しされてしまえば、もう解法を確認しようという気にはなれなかった。

もしかしたら解けるまでに8年どころか千年かかってしまうかもしれない。だが、解法を確認せずにいつか自分の手で完成させてみようと思う。かつて「千年パズル」に憧れた同志がいたら、ぜひとも挑戦してみて欲しい。

参考リンク:『ULTIMAGEAR 千年パズル』公式HP
執筆:伊達彩香
Photo:RocketNews24.

▼諦めずに挑戦してみます。

▼こちらも幼少期に憧れたアイテム。決闘者(デュエリスト)でした。