ガチャポンが設置されていると、どんなものがあるかとワクワクしながら見てしまう。そうしていつも通りガチャポンチェックをしていたとき、異様なガチャポンを発見してしまった。その名も「石」。

場末のゲーセンにあるような「宝石が当たるかも!?」といった怪しげな文言すら書かれていない。デカデカと「石」ただ一文字が目立っているのだ。マシンの中を覗いてみると、カプセルにも入れられていないリアルな石がゴロゴロ入っていた。そんな「石」ガチャを回してみたよ。

・回しても回しても「石」

ガチャポンコーナーで異様な存在感を放つ「石」ガチャ。シンプルながら、「石」という漢字一文字とリアルなその辺の石っぽい写真のインパクトが凄まじい。そこにファンシー感やポップな雰囲気は一切ない。

マシンの中を覗いてみると、ガチャポンにもかかわらずカプセルにすら入っていない石がゴロゴロと入っている。人気のダンゴムシのような球体ならともかく、ゴツゴツとした石の形。果たして、ちゃんと出てくるのだろうか。

「石の中に小物が隠せる!?」という文言が書かれているため、どうやら小物入れとして使えるようではある。だが、写真で見る限り見た目がその辺の石っぽ過ぎるため、200円を投入してガチャポンを回しながら「その辺の石に200円……」という妙な喪失感に襲われてしまう。

軽やかな「コトッ」という音とともに出てきたのは……


石。

ビニールに包まれた、リアルな石。見た目に反して異様に軽い、石。

もう一度回してみても……

やっぱりリアルな石が出てきた。先ほどの石と系統が違うものの、特別綺麗なわけでも希少そうなわけでもない「その辺の石」っぽさがある。何だこの無駄に細かいバリエーションは。


・自然にとけこむ

あまりにも見た目がリアルな「その辺の石」なので、本当にその辺に放置してみた。もはや自然の中にとけこみすぎて、「この中に2つニセモノの石があります」という事前情報がなければ違和感なく見過ごされてしまうと思う。

置いた本人ですら、わりと近づいても「めちゃくちゃ自然……」と思ってしまうレベル。宝探しとしてその辺に置かれてしまうと、探すのに苦労しそうだ。

ニセモノ同士を並べて置くと、さすがに違和感が出るのでは? と思って試してみた。しかし、むしろより自然さが増してしまった気がする。何故なのだろうか。もはや初めからそこにあったような自然さ。

しかし、どれだけリアルな「その辺の石」っぽさを醸し出していても、あくまで樹脂製の小物入れ。その辺に置いて遊んだあとは石鹸をつけてガシガシ水洗い出来るし、消毒用エタノールをぶっかけても塗装は変にならなかった。安心して使用出来るよ。

ちなみに石ガチャは全部で6種類もある。筆者のもとにやってきた「石」「丸石」の他に「赤石」と、これらにコケが生えたバージョンがあるのだ。リアルな「その辺の石」の中に小物を隠したい人は是非。

参考リンク:TAMA-KYU公式HP『石』
執筆:伊達彩香
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]