食券機で「ロカボチェンジ」の表示を見たとき、私の指は止まりました。なぜなら、そのときは完全にライスの口になっていましたから。カレーとライスという無敵の組み合わせを味わうつもり満々でしたから。
そこに不意打ちのように出てきた「ロカボチェンジ」。味のことしか頭になかったときに、「白米をガッツリ食べてカロリーは大丈夫なんですか?」と聞かれたようなものです。
どうすべきか。私は悩んだ挙げ句に「ロカボチェンジ」をプッシュしたのですが……。事前に知っておくべきでした。松屋の「ロカボ」はガチだということを。
・待望の『海鮮ごろごろシーフードカレー』全国デビュー
そもそもですが、私が松屋へ向かったのは『海鮮ごろごろシーフードカレー(ライス・味噌汁付きで税込850円)』を食べるためです。先日「一部をのぞく全国の店舗で発売」と発表された同メニューですが、実は私、試験販売の段階で食べていました。
印象? めちゃくちゃ美味かったです。魚介の風味が濃厚で、行列に並んででも食べたい味でした。松屋周辺のカレー専門店に同情するレベルと言っても大げさではありません。
だからこそ、『海鮮ごろごろシーフードカレー』のロカボであれば満足するだろうと。美味さとヘルシーさを両立させることが可能だろうと、そう踏んだわけです。
・イメージしてたヤツ
ちなみに、ロカボ(低糖質)とはいっても最近は食べやすいものがたくさんあります。カレーでいえば、ココイチの「カリフラワーライス(低糖質カレー)」でしょうか。松屋のライバルでいうと、吉野家の「ライザップ牛サラダ」が有名ですね。
つまり、私がイメージしていたのはそっち系です。ガチではない、食べやすさを重視したお子様仕様のロカボ。店内の食券機ではロカボチェンジ後の写真を確認できませんでしたから(私の見方が悪かったのかもしれません)、まぁおそらくユルい感じだろうと予想して、ロカボチェンジを選択したのです。しかし、実際に出てきたのは……
野菜
野菜
野菜
なんと、野菜サラダそのものが出てきたのです。しかも、吉野家のライザップ牛サラダのように、愛想のいいサラダではありません。カリフラワーライスのように、擬態する気もありません。そこにあるのは無骨なまでの “セットのサラダ” です。
松屋はなんと無慈悲なのでしょう。ドSすぎるではありませんか。と心の中でグチったのですが、注文した以上は仕方ありません。ひとまず、カレーと一緒に食べてみると……
ルーの魚介風味はめちゃくちゃ濃いのに、カレー食ってる感はめちゃくちゃ薄いです。カレーというか、カレー味の野菜としか思えません。
・カレーにおける炭水化物の偉大さ
もちろん、松屋のサラダに何か問題があるわけではありません。それはいたって普通のサラダ。ただ、カレーにおける白米やナンの存在感が大きすぎるのです。
言い換えるならば、松屋の『海鮮ごろごろシーフードカレー』でロカボチェンジをするならば甘えを捨てる必要があります。しかも、皮肉なことに今は『海鮮ごろごろシーフードカレー』のライス大盛り無料(2021年9月7日午前10時まで)。
白米への誘惑が必然的に強くなりますが、それらを跳ねのけられる人はロカボチェンジを試してみてください。間違っても、私のように生半可な気持ちで「ロカボ」を選択してはいけませんよ。なぜなら……
ロカボを完食したあとにもう1度入店して白米バージョンを食べる羽目になりますから。『海鮮ごろごろシーフードカレー』にはそうしたくなるだけの中毒性があることを考慮した上で、ロカボチェンジを選択してくださいね。
参考リンク:松屋「シーフードカレーフェア」 「ロカボチェンジ」
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.