先日、JR東日本が運営するコンビニ「ニューデイズ」で『駅弁フィギュアコレクション(第2弾)』なるカプセル自販機を見かけた。群馬県の「だるま弁当」や兵庫県の「ひっぱりだこ飯」など、人気駅弁が手のひらサイズのフィギュアに……ってことらしい。
たしかに駅弁は見て楽しむものでもある。昔ながらのパッケージは旅情を誘うのだ……と、完璧に “駅弁モード” になってしまったので、新宿駅の「駅弁屋 頂(いただき)」へ。しかも、たまたまフィギュアになっていた「そば屋の天むす」を発見ッ! 買っちゃいました!
・そば屋の天むす
全国各地に星の数ほど存在する駅弁の中でも、ミニチュアフィギュアデビューできる弁当はほんのひと握り。おそらく人気と実力を兼ね備えた頂点中の頂点、トップオブトップ駅弁が “殿堂入りの証” としてフィギュア化されるのだろう。
つまり「そば屋の天むす(750円)」はガチガチのレジェンド弁当。どうやら年間約20万食を売り上げているらしい……そりゃフィギュアにもなるわ。
パッケージには「創業大正七年 丸政 そば屋の天むす」と書いてある。丸政とは中央線小淵沢駅(山梨県)が誇る創業100年越えの老舗駅弁メーカー。でもって、そば屋も営んでいて……
そば屋の人気サイドメニューである天むすを弁当に仕立てたのが「そば屋の天むす」だ! と、前フリはこのくらいにして包みを開けたら……
ひと口サイズの天むすが5つ。包み方もおむすびも時代劇のようで、とても “旅” っぽい。ビジュアル的に完成されている。オーラがある。
・駅弁メーカーの高等テク
で、もちろんウマい……というか、想像以上にウマい。海老天の衣にダシが染みているから、常温でもちゃんとウマいのだ。これぞ駅弁メーカーならではの高等テクだろう。
さらに子持ちキクラゲの佃煮を混ぜたことで華やかさがアップし、プチプチした食感も楽しめる。名古屋の天むすにはない特徴だ。聞けば、小豆島の醤油で煮たらしく、天ぷらの嫌な脂っこさを消してくれるらしい。すべて冷えた状態でもおいしく食べるための工夫なのだろう。
ひと口かふた口で食べられるサイズ感だから、移動時間の短い鉄旅に向いているかも。とはいえ、ボリュームがないわけでなく、5個も食べれば腹八分目。ちょうど良い。総合的な満足度はかなり高かった。「そりゃフィギュアにもなるわ」である。
・駅弁選びで迷ったときには
駅弁屋のテクが詰まったレジェンド弁当は、リピーターも多いと聞く。実際、駅弁で750円は比較的安い方だから、駅弁選びで迷ったときは「そば屋の天むす」一択でもいいだろう。もし気に入ったらミニチュアフィギュア(500円)もどうぞ!
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
名称 駅弁屋 頂
住所 東京都新宿区新宿3-38-1 JR新宿駅内南口コンコース
時間 6:30~22:00
休日 無休
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.