ポケモン好きのみなさんは、明日5月29日(土)の14時から行われるビッグイベントをご存じだろうか? それは「ポケモン竜王戦2020」だ!
ポケモン界で2番目クラスに大きなバトル大会だから、野球で言ったら日本シリーズといったところだろうか。当日の試合の様子は、YouTubeやニコニコ生放送などで配信されるため、ネット環境さえあれば誰でも見ることができるぞ。
2018年からポケモンGOでもトレーナーバトルが実装されたが、やはりポケモンバトルといったら「ポケットモンスターシリーズ」を抜きには語れない。800匹を超えるポケモンと400種類にも及ぶ技の組み合わせはまさに無限大。
現行シリーズではオンラインで世界中の人と簡単に対戦できるのだが、ネット環境で勝てるようになるためには、たくさんの経験と勉強が不可欠のゲームなのだ。
確かに、初心者がいきなりそのような最高峰バトルの配信を見るのは難しすぎてよくわからないかもしれない。だが、今回の「ポケモン竜王戦2020」はそういった人にもバトルの熱い雰囲気を楽しんでもらえるような仕掛けやイベントが盛りだくさんだ。
「ポケモンGOは好きだけど、ゲームのバトルはよくわからない」という人や、「アニメは見ているけどゲームはさっぱり」という人にこそ見てもらいたい内容となっている。
・ポケモン竜王戦とは
そもそも「ポケモン竜王戦」とはなんだという話だが、読売新聞社と日本将棋連盟のサポートを受けて開催される、将棋界最高峰「竜王」の名を冠したポケモンバトルの公式大会のことだ。2014年からスタートし、今年で3年ぶり、4回目の開催となる。
ポケモン竜王戦にはゲーム部門とカードゲーム部門があり、予選を勝ち抜いた猛者と、各大会で好成績だった16人が出場する。この16人がそれぞれ良い意味でくせ者でとても魅力的なので、ライブ配信視聴予定の方は紹介映像を見ておくと、より試合を楽しめるだろう。
今大会は「竜王戦」だけあって、2020年に将棋の竜王戦第一局が行われた「セルリアンタワー能楽堂」で開催。現地での観戦はコロナ禍ということもあってできないが、誰もが楽しめるよう配信システムがパワーアップした模様。ゲーム部門を中心にさっそく紹介していこう。
・最新のテクノロジーを使った迫力満点のバトル
過去の竜王戦でも大会の配信はされていたが、今回は配信画面が一新された。なかでも面白いと思ったのは、試合中の選手の心拍数が画面に表示されていることだ。
ゲームのポケモンバトルだと、1ターンに双方1回ずつ技が出せるのだが、その技の選択時間というのは45秒と決められている。
ポケモンを交換する時間や、対戦のトータル持ち時間もしっかり決められているため、選手は時間内に頭をフル回転させて作戦や行動を考えなくてはならない。その際の緊張やドキドキが目で見える形として視聴する我々にも届くというのは、とても臨場感あふれる中継だといえるだろう。
・ポケモンならではの豪華ゲスト
大会当日は、ゲーム部門とカードゲーム部門でそれぞれ豪華ゲストによるエキシビションマッチが行われる。ゲーム部門では、テレビ番組「ポケモンの家あつまる?(ポケんち)」のゲストとしておなじみのサンシャイン池崎さんと、ポケモン大好きな女流棋士の香川愛生さんが対決。
そしてカードゲーム部門では、ポケんちレギュラーのあばれる君と、超有名YouTuberのはじめしゃちょーが対決する。ポケモンバトル自体がわからなくても、おもしろそうだからちょっと見てみたいなぁとなるようなメンバーではないだろうか。
また上記の4人に本郷奏多さんと桃月なしこさんを加えた6人が、放送中副音声で試合を盛り上げるとのこと。主音声ではバトルの状況を分かりやすく実況解説してくれるが、副音声のワイワイガヤガヤとした雰囲気で観戦するのもきっと楽しいだろう。
それから大会のオープニングアクトとして、能楽の重要無形文化財保持者、津村 禮次郎氏による「ポケモン竜王戦2020」オリジナル演目も披露される。ポケモン×能楽とは果たしてどんなものになるのか。これだけでもライブ配信を見る価値、十分すぎるほどあるといっても過言ではないぞ!
・ポケモンバトルはeスポーツだ!
つらつらと色々書いたが、「とりあえず明日14時からライブ配信みんな見てくれ~!」というのがほんとに全てだ。私もカードバトル部門については全くわからないが、この機会に一度見てみようと思っている。詳しい視聴方法などは、公式HPをチェックしてほしい。
そして、選手たちの紹介映像を見て一番感じたのは、これはポケモンとともに生きてきたプロ達による戦いなのだということ。流行を考察しながら構築を組み、相手の癖を見抜いて、思考の先の先まで読んで動く。
ポケモンバトルのようなeスポーツが、たかがゲームではなくガチの競技なんだということが、「ポケモン竜王戦2020」の配信からもきっと垣間見られることだろう。
昨年はポケモンGOのeスポーツ大会が開催され、今年から来年にかけては世界大会である「ポケモンワールドチャンピオンシップス2022」の開催や、3本もの新作ソフトの販売を控えているポケモンゲーム界隈。どんどん盛り上がっていくであろうこれからの展開に、ますます目が離せない。
参考リンク:ポケモン竜王戦2020
執筆:まろ
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