先日、仕事帰りに新宿で「電動キックボード」とすれ違った。さすが21世紀の東京……振り返ると、20代とおぼしき女性が長い髪をなびかせながら夜闇の奥へスーッと吸い込まれていく。まるでゲームや映画で見たような幻想的な光景であった。
帰宅後「あれは何だったんだ?」ということでググったところ、最近都内で電動キックボードのシェアサービスが始まったことを知る。なんでも政府の特例措置のもと、実証実験という形でヘルメット着用も任意なのだとか。ほほー面白そうだな……ってことで、利用してみたぞ。
・LUUPの電動キックボード
シェアサイクル事業を展開している「LUUP」が始めたのが、冒頭でもお伝えした電動キックボードのシェアサービス。どうやらこれまで「原付」扱いだった電動キックボードが、政府の特例措置による実証実験で「特殊小型自動車」扱いになったらしい。
つまり、先述したように「ヘルメットの着用が任意」となるほか「自転車レーンの走行が許可される」「最高速度は15キロ」といった感じで、かなりお手軽に利用できそう。料金は初乗り10分110円で、以降1分につき16.5円とのこと(実証実験特別価格)。
・利用手順
利用手順は、専用アプリをダウンロードし、名前や生年月日、クレジットカード情報等を入力して会員登録をする。シェアサイクルならこれで準備完了だが、キックボードを利用する場合は「運転免許証の登録」と「走行ルールの確認テストで満点合格」も条件となる。
無事に条件をクリアしたので、アプリ内のMAPで近くのポートを検索してみると……え、意外と多いんだな。キックボードがある場所もわかりやすい。
ポートを選択すると、利用可能台数や機体の充電状況等をチェックすることができる。ふむふむ、だいぶ流れがわかってきた。
てことで、無事ポートに到着。よしよし、イケてる電動キックボードと小型電動アシスト自転車が並んでいる。たしかに昨日目撃した女性はこれに乗っていた。
それはさておき、スマホ画面の「ロック解除」ボタンを押す。んで、機体のQRコードを読み取るか、5桁のIDを入力し……
返却場所(変更可能)を選択して確認。すると……
キックボードが起動した。おおおおおおおっ!
・電動キックボード初体験
いよいよである。アプリの説明によると、片足をボードの前方に乗せて、逆足で地面を蹴って前へ進んでからアクセルを押すと加速するらしい。ほほう。
ちなみに左ハンドルにはウインカーとクラクション、右ハンドルにはアクセルとサイドミラーがあるもよう。スピードメーターとスマホホルダーもあり。でもって、いざハンドルを握ってみると……けっこう安定性もあるな。初体験でもそこまで怖さはない。
OK、ひと通り確認したら、いざ出発でありますっ! ボードに乗ってない方の足で地面を蹴って初速をつけたら……アクセルON!
スーッ
こ、これは気持ちええ。やはり安定感があって怖さがないのが1番。体感スピードも自転車とほぼ変わらない。また地面と足が近いから、ちょっとでも危険を感じた時は足をついて止まればいいだろう。さらに、またぐ、こぐ必要がないので、スカートやスーツの方も気にせず利用できる。うーむ、これは便利だな。
返却方法も簡単、駐車してから機体の写真を撮って送るだけ。自動的に決済完了となった。今回は30分ほどガッツリ乗車して440円。もし自宅近くにポートがあれば、買い物後に短時間で利用したいかも。サクッとね。今後に期待です。
・今回は都内200カ所で乗り降り可能
なお今回の実証実験対象エリアは、LUUPが展開している渋谷区、新宿区、品川区、世田谷区、港区、目黒区の全域で、約200カ所のポートで電動キックボードの乗り降りが可能。台数は100台からスタートし、順次台数を増やしていくそうだ。興味のある方は、ぜひ試してみてくれ!
参考リンク:LUUP
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼気持ちよかった〜