いよいよ3月も終わりますが、なんというか、まだ3月だったのかっていう感じがしているのは筆者だけでしょうか。時間の感覚の話ではなく、気温的に。めちゃくちゃ暖かくて、もう初夏じゃないのかというような日もありましたし。

暖かいだけあって、今年は桜もあっという間に満開。というか、筆者の近所では早くも散り始めてる感すらあります。去年の3月末は、桜こそ咲きはじめていていましたが、東京やその近郊では雪が降っていたとも思うのですが。

桜咲くの早すぎ! とか思っていたら、どうやら今年の京都は、過去1200年間で最も早く満開を迎えていた……かもしれないもよう。少なくとも記録に残っている限りでは最速です。

・桜の記録

そもそもそこまで桜の記録をさかのぼれることも驚きですが、それだけ日本人にとっては昔から桜が文化に根付いたものだったということでしょう。大阪府立大学の生態気象学研究グループがまとめている「京都の過去1200年間のサクラの満開日データ」にて、一覧を見ることができます。

それによると、現存する朝廷の記録や、昔の京都の人々の日記などに、桜が満開になったことが書かれており、そのデータを集めたそうです。桜の満開日から、当時の気温を推測する方法を編み出そうという試みにおける、副産物なもよう。


・記録更新

それはさておき、本題に入りましょう。最も古い、京都の桜が満開になった日の記録は西暦812年のもの。日本後記に記されているそうで、4月1日に満開になったそうです。

それ以降毎年記録が残っているわけではなく、不明な年もあります。近年でも、例えば1945年は記録が無いようです。ですので、あくまで記録にある限りではありますが、812年から2020年までの間で最も早く桜が満開になった日は……


3月27日!


3回記録にあるようです。最古は1236年で、楢葉和歌集が出典。次に古いのが1409年で、大日本史料が出典。最新が1612年で、義演准后日記が出典。そして、2021年に京都の桜が満開になった日は……


3月26日!


ということで、最速記録が1200年ぶりに1日更新されたもよう。2021年の記録は嵐山の「サクラだより」が出典とのこと。ちなみに読売新聞によると、今年は東京の桜の開花も、昨年と並んで観測史上最速だったみたいですよ。

参照元:生態気象学研究グループLiveScience(英語)、読売新聞
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼記事の写真は、全部京都とは無関係な東京と埼玉の桜。京都の桜の写真が無かったので。
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