福岡でウナギといえば当然ながら「せいろ蒸し」一択っちゃけど、県外の人にはあんまり知られとらんって耳にしたことがある。それって本当なん? せいろ蒸しって、馴染み薄いん? 

私(K.Masami)は今、故郷の福岡を離れて奈良で暮らしとるんやけど、確かに「せいろ蒸し」見らんわ。関西は「まむし」だわ。そんな話をしよったら、せいろ蒸しを食べたくなったけん、取り寄せてみたばい。

・せいろ蒸しはそれ以外の何物でもない

福岡県は柳川市というところが、せいろ蒸しのメッカ。柳川市は川下りが有名で、海苔の養殖も盛んやったように記憶しとーと。祖母の実家がそっちのほうで、子どものころはよく行きよったっちゃんね。

そしてウナギを食べさせてもらうのが、楽しみのひとつやったとよ。「せいろ蒸し」って、すごいっちゃん。関東のウナギとも、関西のウナギとも違う。せいろ蒸しはせいろ蒸しであって、それ以外の何物でもないと。

ばり簡単に説明すると、せいろ蒸しは焼いたウナギをせいろに盛ったご飯の上に乗せて蒸したもの。関東は白焼きしたのを蒸してから、タレで焼くっちゃろ。

関西のまむしは、炊いたご飯の中にタレ焼きしたウナギを切って挟んで、ご飯の中で改めて火を通す感じ……やったはず。つまり「せいろ蒸し」は関東と関西のまむしの、合わせ技みたいなイメージかいな。

・とにかく美味しい柳川のせいろ蒸し

まあそこまで地域ごとのウナギの食べ方に精通しとー訳じゃないけん、違ったらごめんね。つまり何が言いたいかっていうと、柳川のウナギはバリ美味しいってこと。

そんなこんなで、山田屋さんってところのウナギ(送料別で税込2950円)を取り寄せてみたけん、見てほしい。ちなみに私が小さい頃は、山田屋さんと田中鰻屋(こちらは久留米市)さんのウナギをよく食べよったとよ。

さて。冷凍で届いた山田屋のせいろ蒸し。包装紙をめくると、ちゃんとせいろに入っとーやん! コレコレ~~!! 説明書きにあった通り、ちょっとレンチン。ふわっとタレの良い香りが漂ってきて、ばりテンション上がるー! 

さっそくホカホカの状態をいただく。しばらく無心でガツガツ食べちゃうほどに、本当に美味しい。何回も言って申し訳ないっちゃけど、マジでお・い・し・いぃぃぃぃぃぃー!!!!!! 

まず、口に入れた瞬間の香りが違う。せいろの香りがご飯に移って、それが良いんよ。ウナギも蒸しとるけんかフワフワで、とても冷凍で届いたとは思えんよね。間に挟まる錦糸卵も、これまた最高。

そして何より、ご飯がバリバリのウマウマ。ウナギの旨味が、これでもかってほどに染みてて素晴らしい。「そんな染み出るんなら、ウナギ本体の味が落ちとるんやないと?」って思う? いやいやいや、とんでもない。

ウナギの旨味はそんなんじゃ落ちんし、なんって言ったら伝わるかねー。せいろ蒸しってのは、ご飯とウナギが一体っちゃんね。ご飯だけでもダメ、ウナギだけでもダメ。その両方が合わさっとってこその、せいろ蒸しなんよ。

バラバラでも強いけど、一緒になっとってこそ力を存分に発揮する、竈門炭治郎と禰豆子みたいな関係とよ。なに言っとーと、そもそも方言がわからんっちゃけど、と思ったそこのあなた。とりあえず、柳川のせいろ蒸し取り寄せてみらんね!

参考リンク:山田屋のせいろむし
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼福岡のせいろ蒸しは、やっぱりバリうま

▼ご飯に味が染みとるんよね~

▼鰻とご飯の一体感が良い

▼山田屋さん、ごちそうさまでした

▼大満足ー!!