突然ですが。先ほど、はじめて映画館で「副音声上映」というものを体験してみた。やり方は簡単。スマホやタブレットで専用アプリをインストールし、マイイヤホンを使用して楽しむのだ。

つまりは上映中、スマホの音を聴くことになる。せっかく音響環境が最高な映画館にいるのに、なぜわざわざスマホの音を……と正直、疑問だった。しかし実際に聴いてみると、なるほどね。

・2回目以降に活用すると良いかも

副音声上映に関して、良いところはたくさんある。逆に、これはどうかなと感じる点がいくつかあった。これから副音声上映を体験しようと考えている人の参考になればと思い、デメリット・メリットについて以下に挙げてみることにする。

映画館ならではの “音” を楽しむことができない
音漏れしていないか気になる
光が漏れていないか気になる
イヤホン、スマホの充電が切れないか気になる
周りが笑っていないところで笑ったりしてしまいそうになる


上記したように、やはり映画館だからこそ楽しむことができる音を体感できないのは残念だ。初見の映画で副音声を利用するのは、よほどの場合でない限り避けたほうが良いだろう。つまり副音声は、2回目、3回目にふさわしいと言える。

ちなみに記者はこの日『銀魂 THE FINAL』の副音声を聞いてみたのだが、同作を見るのは3回目。そのためコレはコレという感じで、割り切ることができた。

また、スマホを使用するので音漏れが気になるところ。盛り上がっているシーンではスマホのボリュームを上げ、静かなシーンでは下げてなど調整が必要だ。そのあたりに気を使うと言えば、気を使う。

加えて、あらかじめスマホやイヤホンの充電も満タンにしておかなければならない。ワイヤレスイヤホンを持っている人は、イヤホンを片耳だけつけるというのもアリだと思う。

そのほか、電話がかかってきたりメールが送られてきたり……。そういった妨げを避けるために機内モードにしておくと良いだろう。


・確実にもう一度見たくなる

次はメリットだ。こちらについては挙げればキリがないが、ざっとこのような感じである。

制作秘話を聴くことができる(かもしれない)
作品を違った角度から見ることができる
本編とはまた違った空気感を楽しむことができる
自分だけの世界に浸ることができる
副音声なしで、もう一度見たくなる


まず、ぶっちゃけて言ってしまおう。なんやかんや言ったけど……副音声楽しいわ! キャストや制作陣のこぼれ話を、あれやこれや聞くことができたからだ。

「え、そのシーンにそんな思いが込められているの?」「ここの作画や3D、配色にそんなに力が込められていたなんて!」などなど。作品に込められたパワーやエネルギーをダイレクトに感じることができた。

今までは登場人物たちの姿を中心に追っていたけれど、それ以外も注意深く見てみたい気持ちにさせられたりもした。イヤホンを使っているので、自分だけの世界に閉じこもっているような感覚になるところも良い。

もう一度言って申し訳ないが、思いのほか楽しかった。とは言え、作品によって聞えてくる内容は様ざまだろう。ここでお伝えできるのは『銀魂 THE FINAL』で聞いた内容でしかない。その点、ご了承いただきたい。

そんなこんなで、ただサラッと見ていた時よりもグンっと作品への理解度が深まったような気がしている。これは、改めてもう一度副音声なしで作品を見返さなければならないだろう。ということで、4回目行ってきまぁぁぁぁーす!!!! 

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.