新型コロナウイルスの影響でお店がバタバタと潰れている。しかし、日本全体が不景気かというとそうではない。棒ラーメンのマルタイなど、おうち時間で需要が増したところは好調だからだ。

食は食でも業態によって明暗が分かれているが、今回取り上げる「餃子の雪松」は好調な会社の1つに違いない。なにしろ急激に店舗数を増やしていて、公式HPを見た感じそのスピードは爆速!

・24時間営業、無人直売所

創業昭和15年、群馬県水上市の「餃子の雪松」。前からその存在は知っていたのだが、いかんせん距離が遠かった。私の住んでいる都内に直売所があるにはあるも中心地から離れたところ。以前、国分寺の店舗に行こうとしたものの、駅からわりと遠いこともあって見送った経緯がある。

しかしながら前述した通り、雪松はこの1年で急速に店舗を増やしている最中。んでつい先日、近くにオープンしたとなれば食べない選択肢はないだろう。ちなみにコロナ禍での店舗増加に一役買っているのは何なのかというと……

24時間営業、そして……


無人販売で人と対面しなくていい点だろう。まさかの賽銭スタイルでの支払いについては、昨年9月に当編集部のあひるねこが記事にしているからそちらをご覧いただきたい。本稿で触れたいのはその味の詳細!


・見た目はよくあるタイプ

直売所で売っている餃子は36個で1000円(税込)。タレは1つ200円だ。1個あたりおよそ30円だからリーズナブルと言っていい。有名だけどこの価格……無人で売って人件費などを抑えたからこそとの見方もできる。

その餃子のサイズは大きすぎず小さすぎず。見た目もスタンダードで、何かが突出してスゴいというのはパッと見だと分からない。ただ、店舗を増やしまくり……それすなわち人気だと考えたら、売り方以外にもどこか仕掛けがある……ていうか、味がいいはず。

それでは、「焼きのプロから教わった焼き方」で作っていくとしよう。こめ油をたっぷり使って、しっかり焼いていく。そしたら徐々に野菜の匂いが漂いはじめ……!!

よいしょ!


とひっくり返せばあらまぁ美しい! キレイな餃子の出来上がり〜!! 肝心のお味は果たしてどうか。まずは何もつけずにそのまま餃子を味わってみよう。


・実食

一口噛むと顔を覗かせるのは圧倒的なニラ。その脇をキャベツなどの野菜が固めていて、それらの甘さが後追いでジュワリと出てくる。んでもって、皮の主張はさほど強くなくノーマル。ふむふむなるほど、これはなんというか……

餃子らしい餃子ですなぁ。ガツガツ攻めてこないあたり、一発で刺して餃子沼に突き落とすタイプではない。特徴のある何かに身悶えするような感じはないが、甘みがしっかりしていてさすがのウマさだ。もちろん、タレをつけても卒なくウマい。

甘系の流派でこれを一言で表すなら「素朴」。どこか田舎の風景を思い出すような……食べていて落ち着く……そんな優しさを感じる。パンチ力のある味を求める人からすると物足りないかもしれないが、裏を返せば万人受けするタイプの餃子だ。

これならサッと買って家で食べやすいし、つい買ってしまうのも納得がいく。現にその人気は上々なようで、私がお店を訪ねたときも入れ替わり立ち替わりでお客さんが餃子を買っていた。自宅で食べることを考えれば、クセが強くなく安心できる味を欲している人が多いのかも。

安全に利用してほしいとどこのお店も試行錯誤しているが、コロナ禍において無人のシステムは強いように感じる。そういえば昨年ムジンノフクヤ(無人の服屋)という24時間営業のお店もできた。これからそういった形態が増えるかもしれないなぁ。

参考リンク:餃子の雪松
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼できたばかりだから店内は超キレイ

▼タレは200円

▼レジ袋は無料!

▼保冷パックは100円

▼お釣りが出ないから要注意。ちゃんと計算してから買いに行こう

▼こちらは店内にあった焼き方